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【クマムシ入り琥珀】宇宙人かも知れないクマムシは1600万年を乗り越えるのか

< トラはぐるぐる回ってバターじゃなくって琥珀になってるの? >

世界的な絶版問題になっているらしい絵本「ちびくろサンボ」では、4頭のトラが木の周りをぐるぐる回ってバターになってしまうんですよね。
1899年にイギリスで発売された絵本でした。


中国の古書に「虎死して、則ち精魂地に入りて石と為る。それすなわち琥珀なり」
っていう言葉があって、あの琥珀の色合いの魅力について、トラ由来だって言っているんですね。


面白いです。
琥珀っていう漢字に「虎」が入っているのは、これが理由だそうです。


18世紀ごろまでのヨーロッパでは、琥珀が浜辺に打ち上げられて発見されていたことから、琥珀は海で出来る鉱物だって思われていて「人魚の涙」って言われていたそうです。


トラといい、人魚といい、地球の不思議との折り合いの付け方って、面白いですね。
当時は真剣な話でしょうからね。


琥珀の魅力はかなり古くから人間を魅了していたみたいで、北海道千歳市では2万年前の琥珀製品が見つかっているそうです。
穴の開いた小玉の琥珀で、世界最古レベルの装飾品として注目されているんだそうです。


2万年前っていいますから「後期旧石器時代」ですよ。
ネアンデルタール人が絶滅したっていわれている時期です。


人類が衣服を着始めたのがこの頃らしいですからね、ホントに最初の宝石っていうのって、琥珀なのかもしれないです。


少なくとも2万年前の北海道に、オッサレーな人が居たってことです。女とは限りませんよね、男かもしれないです。
でもやっぱり、女かな。そっちの方が似合ってますよね。

 


地球の中の琥珀の産地として知られているのは、まずポーランド


グダニスクの沿岸とカリーニングラード州だけで世界の琥珀の85%が産出されているそうです。
ポーランドに隣接したバルト海沿岸以外ではドミニカ共和国、そして日本の岩手県久慈市


久慈市琥珀は、だいたい9,000万年前のものだそうで、ナンヨウスギの樹脂だろうとされているようですが、9,000万年前です。樹種も変わっているでしょうし、広葉樹、針葉樹、いろいろだっていうことです。


琥珀は樹脂の化石なんですが、古代ローマ、1世紀ごろのプリニウスは「博物誌」の中で、トラとか人魚とかじゃなくって、植物由来だろうって言ってますね。さすが大プリニウス


樹脂が化石になるには数百万年以上の時間が必要で、現在、宝飾用の琥珀は数千年以上経過しているんだそうです。


数百万年より新しいものは「半化石状態」で熱に弱いんで、簡単に溶けちゃう。
琥珀は「アンバー」ですが、この半化石状態のものは「コーバル」っていってキッチリ区別しているそうです。

 


不思議な色合いが魅力の琥珀ですが、さらに貴重とされているのが「虫入り琥珀」って呼ばれているものですね。


樹脂の中に、その時代の生物が閉じ込められて、そのまま化石になったもの。
まさに悠久の時間が閉じ込められているわけですから、その不可思議さは格段にアップしますね。


映画「ジュラシック・パーク」は琥珀の中に閉じ込められていた「蚊」が恐竜の血を吸っていて、その恐竜の血からDNAを取り出して、現代に恐竜を復活させるっていうストーリーでした。


ただ実際には数千万年も経っていると、DNAの劣化レベルは復元不可能らしいです。


ただ「虫入り琥珀」が貴重なのは、その中に閉じ込められている生物そのものってことになるんでしょうね。
別に復元させようなんて考えているわけじゃないですからね。


まあ、なにせ数千万年前の生物っていうのは凄いです。


我々現生人類の歴史はせいぜい500万年前からって言われていますからね。
恐竜の絶滅が6600万年前。
世界最古の琥珀は約3億年前のもの。


岩手県久慈市の「虫入り琥珀」には約9,000万年前の「蛾」が閉じ込められているものがあるそうです。
ヒロズコガっていう地味な蛾の一種だってことです。


恐竜の時代の蛾ですよ。ふむむって感じですよね。


久慈市の蛾入り琥珀以外にも「虫入り琥珀」は世界各地で見つかっています。


2021年10月に報道されたのがドミニカ共和国で発見された1600万年前の「クマムシ入り琥珀
地球最強の動物っていわれているクマムシです。

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もしかして1600万年っていう時間を乗り越えて復活するんじゃないの? っていうのは専門家じゃない人だったら、たいてい無責任に思っちゃうことですよね。


クマムシって、何のかんの言っても、まだよく分かっていないらしいんですけどね。
ドミニカ共和国で見つかった1600万年前のクマムシは体長0.6mm。
大きくても2mmっていうちっちゃい生き物なんですが、虫、じゃなくって「緩歩動物(かんぽどうぶつ)」っていうらしいです。


特徴っていうか、クマムシが最強の生きものって言われるのは、「乾眠(かんみん)」するからなんですね。
環境が悪くなる。クマムシにとっては生活空間が乾燥すると、活動を停止して無代謝状態になることができる。


そして、環境が戻ると蘇生する。


これは「クリプトビオシス」って言われている「隠された生命活動」で、ホントに死んでいるのか、死んだように見えているだけなのか、ハッキリしない。


実際に死んでしまってから蘇生する、なんてことがあるのかっていう、当然の疑問ですよね。


30年間乾眠していたクマムシが蘇生したっていうことが確認されているんだそうです。


ただ、これも、蘇生したとはいっても、その後の活動が正常なものなのかどうかは判定できていないようなんですよね。
つまり、普段のクマムシっていうのが、まだ全然理解できていないってことなんでしょうね。


これで普通の状態なの? さあねえ。。。っていうぐらいの情報しかない。


30年と1600万年っていう時間の長さの差は較ぶべくもないんですけれど、クマムシの不思議さって神秘的です。


様々な実験で真空や宇宙空間にさらされても、環境が戻れば蘇生することが確認されているそうなんですが、実は2019年にイスラエルの月探査機が、月面着陸に失敗して墜落したっていう事故があったんですが、この探査機には実験のためのクマムシを入れた装置が乗っているんだそうです。


月面のクマムシは今も「乾眠中」ってことで、地球に連れて帰れれば蘇生するんじゃないかって言われていますね。


クマムシと宇宙の関係っていうのは、ずっと前から研究されているんです。


これは2021年6月のことなんですが、イギリスのケント大学で、銃弾にクマムシを詰めて発射するっていう実験が行われました。


なにしてくれてんねんツ! 虐待やないかいッ! って感じなんですが、これ、クマムシが隕石に乗って地球にやって来た可能性があるかどうかを確かめようっていう目論見。


結果、秒速825mまでのスピード衝撃なら蘇生。
秒速900m以上の速さだと体がバラバラになってしまって蘇生率ゼロだったそうです。


この結果からすると、隕石の飛行速度は秒速15㎞から20kmって言われていますからね、クマムシが隕石に乗ってくることは無理っぽいですね。


でもほら、隕石って小石ばっかりじゃないですし、どういう状態で飛んでくるのかっていうのもよく分かってはいないわけですからね、クマムシ宇宙人説が雲散霧消したってことでも無さそう、かなん?

 


にしてもですね、地球のことも、まだまだ不思議がいっぱいなんですねえ。


にしても石器時代の人たちと、現代の我々と、オシャレセンスって、一緒、なんでしょか?