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【北海道石(ほっかいどうせき)】日本産新鉱物なんだそうですけど 新鉱物?

< 訓読みの「いし」じゃなくって 音読みの「セキ」なんですね 北海道石 >

にしてもですね、鉱物って、要するに石でしょ。
新たに発見される石なんていうのが、21世紀になった今でもあるの?


なんて思ってしまったわけなんですが、そのあたりが素人の浅はかさってものなんでしょねえ。


ちょろっと調べてみたらですね、驚きですよ、新鉱物。


1922年から、ビックリするほどの数、っていうのか種類っていうのか、発見されているんでありました。


1922年に発見されたのは「石川石(いしかわせき)」
石川県で発見されたから石川石なのかって思ったら、発見されたのは福島県の石川郡だそうです。


石川石が独立種の鉱物として承認されたのは1999年みたいで、鉱物の認定っていうのにも、なんかいろいろとコムツカシイ決まりがあるんでしょねえ。


でも現在では日本で最も古い時代に発見された新鉱物ってことなんですね。石川石。
酸化鉱物っていう種類だそうです。
ふううんです。酸化鉱物ね。知らんけど。


日本で発見された新鉱物で最も承認が早かったのは「轟石(とどろきせき)」


1934年に北海道余市町の轟鉱山で発見された、こちらも酸化鉱物。
轟石はすぐに承認されたみたいですね。


1922年に発見された石川石から1960年代までに発見された新鉱石の数は全部で27種もあります。


鉱物マニアっていう人もいらっしゃいますからね、そういう人たちにとっては当たり前に知られているようなことなのかもしれませんが、そんなにいっぱいあるんですねえ、って、ちょっとしたカルチャーショックです。

 

 

 


でも、まだまだあるですよ。


1970年代に発見された新鉱物は25種。


1980年代は19種。


1990年代は16種。


2000年代は25種。


2010年代は33種。


2020年代は2023年春時点で9種、発見されているんですね。今のところ154種発見されているってことです。


発見されるたびにニュースにはなっていたんでしょうけれど、全然知りませんでした。


ネットニュースの恩恵で今回の北海道石発見っていうのを知ったんですが、インターネット普及元年って言われている1995年以前でも80種発見されています。


どうなんでしょう。インターネット以前でもニュースになっていたんでしょうかねえ。


今回の北海道石っていうのは、北海道河東郡鹿追町、北海道上川郡愛別町で発見された「多環芳香族炭化水素が結晶化した有機鉱物」


紫外線を当てると蛍光色に発光するってことで、なんとも不思議な「鉱物」です。


炭化水素っていうのは、炭素原子と水素原子だけでできた化合物。
その化合物の結晶化の仕方にもいろいろあって、今回のは多環芳香族炭化水素ってことなんでしょうけれども、化学の方の話に入っていきますと、なんにも理解できませんので、そういうものなんですねっていう段階にとどめておきませう。


ただ、気になるのはですね、有機鉱物っていうやつです。


石なのに有機物ってこと?
そゆのって、普通にあるものなの?

 

 

 


調べてみますとですね、


有機鉱物(ゆうきこうぶつ)とは、有機物で構成されている鉱物である」


って、エッラソウに言い切ってありますよ。
なんやねん! 有機物やったら鉱物ちゃうやろ!


って思いますよねえ。ところが、やっぱり違うみたいなんでした。


地球上では、生物が関係しないで生成される有機物っていうのもあるんだそうですね。


で、鉱物の定義に当てはまらない部分もあるんだけれども「慣例的に」鉱物っていう扱いになっている。っていうのが有機鉱物。


鹿追町の北海道石はベージュからオレンジ色をした層のオパールで、紫外線をあてると、青、黄色、オレンジ色に輝くんだそうです。


こうした組成が石油が出来るメカニズムの研究に役立ちそうだっていうことで、キレイなだけじゃなくって実用にも一定の役割が期待されているみたいですね。


北海道石っていうネーミングにも、なんとなくイイ感じの印象を持っちゃいますし、貴重なものなんだろうなって受け止めるニュースなんですけどね、なんだか、ガッカリしちゃうような反応を示しちゃっている人たちもいるんでありますね。


2023年1月、国際鉱物学連合に新鉱物として認定された北海道石。
良く言えば、機をみるに敏ってことなのかもしれませんけれど、さもしいなあって気持ちになっちゃうです。


北海道石を無断で採取する人が、ごっそり出てきているっていうんですね。
あれですよ、ネット販売。


発見されたっていうニュースを聞いたら、すぐ、お金儲けに結びつけるっていう発想。
そういう種類のアンテナを持っている人って、やっぱりいるんですねえ。


ある意味では感心するような反射神経なのかもしれませんけれど、どこかイヤな気持ちにもさせられます。


さらには、なんだかチカチカと光る石を、北海道石として販売しているケースもあるらしいです。
北海道石のニセモノ。それはもう詐欺ですよね。

 

 

そもそも北海道石が発見されたのは無許可での採掘が禁じられている場所だそうで、採取は違法だそうです。


そりゃそうでしょねえ。
日本には所有者のいない土地なんてないでしょうからねえ。


それにですね、鹿追町っていうのは全域が「とかち鹿追ジオパーク」なんだそうですよ。
ジオパークなんですからね、管理されているエリアってことです。


鹿追町の「とかち鹿追ジオパーク推進協議会」が管理しているんですが、会長が5月に声明を出しています。


抜粋で。


「北海道石は、鹿追に産するオパールの中に含まれており、微細な淡黄色樹枝状結晶として多量に見られ、紫外線照射により黄色~黄緑色蛍光を発します」


ジオパークのエリア内から学術的に貴重な発見がなされたことは大変喜ばしいことと考えております。一方で、北海道石を含むオパールの盗掘を懸念しています。具体的な場所は明かせませんが、産地は無許可での採掘は禁じられている場所にあります。しかしながら日常的にインターネットオークションなどで取引がなされており、違法採掘が行われていると考えています」


オパール・北海道石の産するエリアはごく限られた範囲にしかなく、また、産地にはかつて温泉が湧出していた痕跡が残るなど、変動する地球の活動を知る上でも重要な場所であると考えられます。これらは、大規模な盗掘被害を被ると二度とその姿を復元できない状況にあります」


「鉱物を愛する皆様におかれましては、違法な採取は厳に慎んでいただき、この貴重な自然遺産を将来にわたって保護・保全していくことに協力いただきたい。当協議会では、現地の保全とともに、鉱物に興味関心を持たれた方が、その好奇心を殺さずにすむよう、ビジターセンターでの新鉱物の展示紹介を行なってまいります」


ってことでですね、痛々しくさえ思えてくる声明になっちゃってますよねえ。

 

 

 


転売目的の盗掘。
畑から農作物を持ち去っていく犯罪と同じですよね。


そしてまた、それを買うやつがいるっていう現実。


北海道石に関して言えば、行き過ぎた収集意欲が問題なんでしょねえ。


観光は、「とかち鹿追ジオパーク」にとって大切な産業でしょうから、観光客には来て欲しいけれども、盗掘者にはご遠慮願いたいっていう、痛し痒しの部分もあるんでしょう。


愛別町の方はジオパークじゃないんでしょ、とかね、不埒なことを言わすに、さもしい考えを抱かず、北海道石を大切に守って、応援していく方向で臨んでいきたいものであります。


有機的な石っていう不思議。