ウキウキ呑もう! ニコニコ食べよう!

ウキウキ呑もう! ニコニコ食べよう!

ーー 居酒屋トークの ネタブログ ーー

【ジャマイカの果物 アキー】走れ! 跳べ! ジャマイカのオリンピック・アスリート

< ジャマイカカリブ海に浮かぶ小さな島国 秋田県ぐらいの広さ >

ジャマイカっていえば、ウサイン・ボルト選手をはじめとした陸上のアスリートたちを思い浮かべますが、国をあげてのバックアップ体制があるんだそうです。


ま、いかにしっかりしたバックアップがあるとしても、元々の能力がなければトップアスリートには成れないでしょうから、身長の高さもありますし、足も長くて、国民の特徴として足が速いのかもしれません。


2021年に開催された「東京オリンピック2020」でもジャマイカ選手の活躍は目立っていました。


例えば、110メートルハードル。
国立競技場で行われた準決勝、決勝を制して優勝した31歳のジャマイカン、ハンスル・ジョージ・パーチメント選手。


この金メダル獲得に貢献した日本人スタッフとの交流が話題になりましたね。


予選を勝ち抜いたハンスル・パーチメント選手は8月4日、準決勝の開催される国立競技場へ向かって選手村を出ましたが、バスを乗り間違えてしまいます。
着いたのは逆方向の東京アクアティクスセンター。
江東区辰巳の海浜公園にあるプールです。


新宿区にある国立競技場までは、直線距離でも10キロメートルほどあります。


東京アクアティクスセンターへ来るまでにも時間は経過しています。
このままバスで戻ってっていう呑気なことをしていたら、110メートルハードルの準決勝に間に合いません。


走って行った方が早いか?
バカ言ってんじゃないよ。どこをどう走ったらイイのかも分かんないのに。どうする?
ヘールプ!


真っ青になったハンスル・パーチメント選手は、東京アクアティクスセンターの大会スタッフに事情を話して助けを求めます。
すがられたのはストイコビッチ河島ティヤナさん。
25歳の才媛です。


さすがっていうのかなんなのか、東京オリンピックのスタッフの採用基準の高さがうかがえるような人で、ミセス・インターナショナル日本2019ブリリアント部門ファイナリストで英会話講師、フラメンコ講師。
お父さんがセルビア人なんだそうですね。


ティヤナさんはすぐに手持ちの1万円を渡して、タクシーの運転手さんにも事情を説明してあげたんでしょうね、ハンスル・パーチメント選手を送り出します。

 

 

 


直線距離で10キロメートルとはいえ、都心の道路を東から西への移動です。


辰巳地区は東京湾の埋め立て地域なんですね。
いくつも橋を渡って、かっくんかっくん通りを曲がって、めっちゃ数の多い信号をくぐっていかなければなりません。
東京を車で走ったことのある人なら分かると思いますけど、都心は物理的な距離よりも時間的な距離がやたらに広いんですよね。
幹線道路の連続ですからね、しょうがないんです。


目的地の建物が視界に入っても、そこへ着くまでには時間がかかるんですよね。


ジャマイカのオリンピック・アスリート、ピーンチ!


まあね、間に合ったみたいなんですけどね。
でないと金メダル獲れませんもんね。


晴れて金メダリストとなったハンスル・パーチメント選手は、表彰式の後、バスで、ちゃんとバスでね、東京アクアティクスセンターに戻って、ティヤナさんに金メダルを披露したんです。


ティヤナさんが110メートルハードルに詳しかったかどうか分かりませんが、バスを乗り間違えてオロオロしていたジャマイカンが金メダルを獲って、ニコニコ顔で戻って来たときには感動したでしょうね。


ハンスル・パーチメント選手は恩人に1万円を返して、ジャマイカチームのシャツをプレゼント。


当然のことながら、この感動エピソードはジャマイカ選手団、ジャマイカ政府に伝わります。
バートレット観光大臣がティヤナさんを元麻布のジャマイカ大使館に招いて式典を開いて感謝の想いを伝えます。


ティヤナさん家族は公式なジャマイカ旅行をプレゼントされました。

 

公式な旅行っていうことですから、しっかりジャマイカが国をあげてエスコートしてくれるってことなんでしょうね。

 

 

 

ティヤナさんはお父さんがセルビア人で、お母さんが日本人、弟さんもいるみたいですけど、そこそこ国際色豊かで楽しいジャマイカ旅になりそうに思えます。

 

 

 


ところで話は急に変わってコーヒーなんですけど、最近、外でストレートコーヒーって飲んでますか。


しばらく前から喫茶店が小奇麗なチェーン店ばっかりになっちゃて、コーヒー豆の香りに燻されたような雰囲気の個人店がすっかり姿を消してしまいました。


前はそういう個人店のオヤジとか、おばさまとかが淹れてくれるストレートコーヒーをちょこちょこ飲んでいたもんでした。


主にはブラジルを注文していましたが、人気はキリマンジャロ、ハワイコナ、ブルーマウンテンだとかが人気でしたね。
店によっては豆の種類によってペーパードリップネルドリップ、サイフォンを使いわけて淹れてくれたりとかしていましたね。


今、ああいう喫茶店はホントになくなってしまって、機械にお任せな感じの店が多いです。
マニュアル通りのコーヒー。


味がどうとか、風味がこうとかいうんじゃないんですけど、喫茶店の良さは、豆をガリガリ挽いて、一杯ずつ手間をかけて淹れてくれる、その儀式めいた動作も値段のうち、みたいなところも魅力だったんですけどね。
まあ、無いものねだりしても虚しいだけですけど。


そういう喫茶店でわりと品切れになりやすいのがブルーマウンテンでした。


ジャマイカの山、ブルーマウンテンで栽培されているコーヒー。
ブルマンとかね、そんなふうに呼んでおりました。


なんで品切れになりやすいかっていいますと、単純な話で流通量が少ないからなんですよね。
ブルーマウンテンっていう山の、そのまた限られたエリアでしか栽培していない希少価値のコーヒー。


香りの高さが最大の特徴ですね。


よく通っていた喫茶店のマスターは、休み明けの店を開けるときは、まだ客を入れる前に自分と奥さんとバイトさんのためだけに、ブルーマウンテンを挽いて、淹れて、店の中をブルーマウンテンの香りで満たして、味わいを楽しんでから、さあ、お仕事ということにいたしましょうってやってましたね。


朝いちばんに行くと、ホントに幸せな香りで、鼻から大きく息を吸い込んで深呼吸。
マスターがニコニコして頷きながら「ブルマン、いく?」
「ん~、ブラジル」
「はい、かしこまりました」


いつもストレートコーヒーばっかりじゃなくって、多いのはブレンドです。


ま、ちゃんとホンモノのブルーマウンテンを仕入れているような喫茶店は、ブレンドにもこだわっていて、ストレートコーヒーじゃなくたって旨かったですけどねえ。


値段もブレンドよりはちょっとオタカメなんで、他の常連さんたちも、たまの贅沢でお気に入りのストレートコーヒー。ブルーマウンテンって感じだったでしょうかね。


一時期はブルーマウンテン人気にあやかったニセモノが出回ったりするほどのもんでした。
ニュースになっていました。


ジャマイカの特産品、ブルーマウンテンコーヒーですが、ジャマイカンはそんなに飲まないそうなんですよね。


商売ショーバイってことなんでしょうね。
ずっと昔からの常識みたいになっているんでしょうけど、コーヒー栽培の労働環境は、対価として正当なものが生産者に支払われているか、取り上げられてもいます。


カリブ海に浮かぶ島々は、奴隷貿易によって連れてこられたアフリカの人たちを祖先に持つ人たちの島です。


真面目な国民性だっていわれているジャマイカですが、悲しいことに殺人発生率が高いことも事実なんですよね。
歴史的に治安はよろしくない国です。

 

 

 


ジャマイカは音楽の国としても魅力的ですが、生み出される音楽のベースには奴隷文化から引き継いでいる何かが、少なからず息づいているのかもしれません。


アメリカのジャズブームを受けて、1960年ごろにジャマイカで生まれたのが「スカ」ですね。
日本でも「東京スカパラダイスオーケストラ」っていう素晴らしバンドが人気ですよね。


1960年代半ばごろには「ロックステディ」って呼ばれる音楽をジャマイカは発信します。


そして何といっても世界を席巻した「レゲエ」が1960年代に生まれてきます。


音楽シーンにとって、ジャマイカはとっても力強い国ですよね。


1970年代に入って「ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ」が登場してきます。


ボブ・マーリーのレゲエを世界に紹介したのはエリック・クラプトンでした。
「I Shot The Sheriff(アイ・ショット・ザ・シェリフ) 」の大ヒットです。


歌いだしの「I Shot The Sheriff」っていうショッキングな歌詞が、なんとも当時のジャマイカの現状を言い表しているんでしょうね。


「but I didn't no deputy」って続くんですが、デュピュティは副官みたいな意味だそうです。
要は、シェリフは威張り腐った役人で、ジャマイカンじゃ無い人が多かったみたいですけど、副官はほぼジャマイカン。
ヤな外国人のシェリフは撃ったけど、仲間の副官は撃ってないんだ、っていう歌詞に受けとれます。


それにシェリフがオレを撃とうとしたから撃ったんで、正当防衛なんだよ、っていう歌詞です。
そういうジャマイカの現状生活だったんでしょうね。


20世紀後半になっても生活のベースに、腹の底から明るく成れないモノがあったのかもしれません。


奴隷貿易の盛んな頃、西アフリカから持ち込まれたものに「アキー」っていう果物があるんだそうです。
原産地の西アフリカ諸国では食べないで、サカナを捕るときの毒として利用するっていうのが「アキー」


ええ~!? それをジャマイカンは食べるわけ?


って思ったらですね、完熟してアキーの実の外側の赤い皮が弾ければ「ヒポグリシン」っていう毒は激減して、食べられるようになるんだそうです。


果物なんですけど、甘くない。でも脂肪分がたっぷりでコクがある。


ジャマイカンは「アキー・アンド・ソルトフィッシュ」っていって、茹でたタラと野菜を炒める料理で食べるんだそうです。
ジャマイカの定番料理だそうですけど、実は、完熟した果肉でも、下についている薄い膜には毒があるんで、キッチリ取り除かないとヤバイことになっちゃうんだそうです。


アキーに慣れていない人は、って、ほとんどの人はそうだと思いますけど、充分に気をつけないといけません。


日本で食べようと思ったら、安全な缶詰があるんですって。


果物だけど胡桃みたいな食感のアキー。
「アキー・アンド・ソルトフィッシュ」を食べればアスリートっぽくなれるかも、です。知らんけど。


そうそう、アキーと同じ成分の毒、「ヒポグリシン」ってライチにも、ちょろっとあるみたいですので、楊貴妃になろうとしてライチをたくさん食べるのはキケン! だそうです。
これホント。


ティヤナさん家族は、もうジャマイカツアーからお帰りになっていますかねえ。
「アキー・アンド・ソルトフィッシュ」食べられたでしょうか。大きなお世話ながら気になりますです。


って言いながら、きょうも自分でコーヒーをドリップして飲んでいます。
ブルーマウンテン? いやいや、コガネムシ色の憎いやつ、MJBコーヒーです。家ではMJB。

ブルーマウンテンにはここ十数年、お目にかかっておりませんねえ。

ジャマイカかあ。。。