ウキウキ呑もう! ニコニコ食べよう!

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【酒呑場遺跡】間違いなく人は 昔から酒を呑んで暮らしてきたです

< 酒呑場っていうのは居酒屋っていうんじゃなくって神事の場だったのかもですけど >

山梨県の北西部、長野県寄りの場所に北杜市があります。
東京駅から中央本線1本で2時間ぐらいの場所。
ここにあるのが「酒呑場(さけのみば)」っていう名前の遺跡。


1994年の第1次発掘調査から2001年まで4回の調査が行われている、縄文時代の集落跡なんだそうです。


発見されたとき、ニュースになったんだろうなあって思いますけど、知りませんでしたね。
そういうニュース報道に触れていないんじゃないかって気がしますよ。だって「酒呑場遺跡」ですよ。
そんな名前の遺跡が出たら、絶対記憶の片隅に残るはずだって思いますけどねえ。


縄文時代の集落としてはけっこう規模の大きなものだそうで、住居跡220軒、土坑5850基が発掘されていて、さらに古墳時代平安時代の遺物も見つかっているってことで、集落としてかなり長い期間使われていた場所みたいなんですよねえ。


土坑の中から見つかった土器463点、石器220点が国の重要文化財に指定されているとかね、山梨県も情報を提供してくれてはいるんですけど、土器、石器の話とか延々とされても素人には「ワケワカラン」ですよ。
そっちじゃなくって、なんで「酒呑場」っていう名前なんですか!? ってところをですね、フォローして欲しいんでありますよ。

 

 

 


元々そういう話が伝わっていた場所で、ああ、ここがその「酒呑場」なのかあ、って、地元の人にとってはなんでもない普通の名前なのか、縄文人が集団で酒を呑んでいたような遺物が見つかったから「酒呑場」って呼んでいるのか。
はたまた、遺跡発掘した専門家たちが、発掘成功! ってことで、その場で酒盛りしたから「酒呑場」なのか。


その名前についての説明文言はちょっとね、見つかりませんですよ。
なんでやねん!


ま、しっかり探せていないってことは考えられますけど、わかりにくい情報提供って意味ないっす。


でもあれですかね、アカデミックなセンセ方からすれば「酒呑場」だろうがなんだろうが、場所の名前なんてどうでもよくって、学術的な発見、縄文時代のデータ収集が全てなんですよ、ってことかもですねえ。


令和の酒呑みとしてはむしろ逆で、「酒呑場」っていうネーミングの方に圧倒的な興味があります。

 

 

 


素人ながらもう少し「酒呑場遺跡」の情報を探っていますと、「有孔鍔付土器(ゆうこうつばつきどき)」っていうのが発掘されていることが分かります。


「有孔鍔付土器」っていわれてもなあ、っていうのが一般人の酒呑みの受け取り方だと思うんですが、「酒呑場遺跡」で発掘されたものの1つは、高さが10センチメートル、口径4センチメートルぐらいの樽型縄文土器の壺で、上の部分に小さな穴がいくつも貫通していて、穴が開いているので「有孔」っていうみたいです。
環状に並んで空いている穴のすぐ下側に鍔があるので「鍔付」ってこと。


この「有孔鍔付土器」っていうのが、どうやら縄文時代前期の「酒造器」なんじゃないかっていわれているんですね。


「有孔鍔付土器」の中に、例えばヤマブドウの実を入れてすりつぶす。
蓋をして土器の中で自然発酵させる。


自然酵母によって発酵させるわけですが、ヤマブドウだと充分な糖質を得られないから酒は造れないっていう、使用方法についての反論もあったようですが、ハチミツであるとか、そのころ手に入れられるものを利用して、縄文人たちは酒を造っていただろうっていう実験が行われいたりして、ほぼ「有孔鍔付土器」が酒造器だってことは間違いなさそうになってきているんだそうです。


充分に発酵したら、「有孔」から注いで、酒盛りです。


うわっ、なんじゃこりゃ! っていうような出来上がりのこともあったでしょうけど、とにかく縄文人にも酒呑みは居ただろうってことですね。

 

 

「有孔鍔付土器」が出来たから酒が造られるようになったわけもなくって、もっと前から酒っていう存在はあって、知られていたんでしょうね。
みんな大好き。


人類の工夫として、自然の恵みであった酒を効率的に造る。そのために考え出されたのが「有孔鍔付土器」でしょうからね。


「酒呑場遺跡」っていう名前にするアイディアがどこからどう出てきたのかは分かりませんが、発掘された「有孔鍔付土器」の数が多いとか、あるいは「盃」としか思えないような土器が大量に発掘されているとか。
なにか理由があるんでしょうけどね。


この地域には酒呑みの神さまがいて、いつもふらふら酔っぱらって牛の背中に乗って歩いていて、あっちで牛から落ちて、こっちで転んだりしていて、そのドシンドシンやった場所ごとに、神社だったり池だったりがのこされているっていう、民話系の話があるような無いような記述も見かけましたけれど、確実って思える内容のモノにはぶつかれませんでした。


地名として古くから言い伝えられている「酒呑場」っていう可能性もないではないでしょうけど、縄文時代ってなりますとね、神社に結びつくにしても、かなり時間的な隔たりがあるように思えます。


ヤマブドウだろうがなんだろうが、酒がかなり貴重だったことは想像に難くないので、北杜市に住んでいた縄文人たちの特別な行事が執り行われた場所が「酒呑場遺跡」ってことなのかもしれないですね。


貴重な酒なんだから、土地の首長、貴族的な身分か、呪術的な関係の人しか呑めないんじゃないかっていうことも考えられますけど、縄文時代の前期に今で考えるような中央集権だとか、身分だとかっていうのがあったかどうかも分からないんでしょうから、みんなでワイワイやってました。っていう見解でも良さそうに思います。


みんなの「酒呑場」


収穫祭みたいなことだったのか、ヤマブドウの酒だったとすると、実の収穫は秋。酒になるのにどれだけかかるのか分かりませんが、呑めるのは寒くなってからですよね。


山あいの集落です。みんなで身体を暖める目的っていうことだってあり得そうです。


酒の起源はエジプトだとかなんとか、そういう説が大勢を占めている実情ですが、縄文時代の「酒呑場」とかいう可能性に触れると、日本にも、世界各国各地で、同時発生的に「みんなで楽しく居酒屋状態」ってことだってね、ん~、どうなんでしょうか。


人が酒を呑むと、アルコールが脳に入っていきます。
脳の中に入ったアルコールは、快楽物質を放出するドーパミンを活発にします。
これが「酔いの快楽」ってやつなんだそうです。


一度味わってしまえば、やめられない止まらない。
気持ちが良くなるんで、人は酒を求めるんですね。


人だけじゃなくって、動物も酒好きらしいんです。
イノシシの被害でビールをがばがば呑まれて、ほええ~、イノシシって酒吞みだったんかあ、っていう住人の驚きの声もありますし、中国南西部の放浪していたゾウの群れ。7頭だったかいたゾウのうち2頭が酔っぱらってはぐれちゃった、っていうニュースもありました。


地球の生き物はみ~んな酒好き!


で、快楽におぼれて調子コイちゃうと、げろげろ~ってなっちゃうんですよねえ。


2頭のゾウはどこ行っちゃったんでしょう。

 

 

 


まあ、酒の精度っていうのか、発酵酒、発泡酒醸造酒、蒸留酒だとか、今現在ではいろいろ選択できる状態ですけど、昔はそうはいきませんよね。
あんまりデキが良くなかったとしても、ま、今年はしょうがないか、って感じでそれで我慢するしかない。
意外とそれぐらいの方が、人と酒の付き合い方としてはヘーワだったのかもですけどねえ。


縄文人に今のジャパニーズウイスキーとか吞んでもらったら、なんていうでしょうね。


コロナ後の新商品として現代の技術の粋を集めた「有孔鍔付土器」で造った、新しい酒が売り出されるかもですよ。


北杜市から南南東へ行くと甲府市です。
イェーイ! 土器とぶどうのコラボレーション!
ってことにはならないもんでしょうかね。


数千年前の用具、技術を使ったナチュラルな酒。21世紀の日本から発信する。全くの妄想ですけどねえ。
世界をビックリさせるようなエポックメイキングな酒。


そっと期待しておきます。胸を大きく張りながら、そっと。。。