ウキウキ呑もう! ニコニコ食べよう!

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【ストレートコーヒー】はどこ行った? シングルオリジンって高いだけじゃん!?

<生き残ってきた町喫茶も消え去ってしまうのか コロナのヤツめ>

街の飲食店がホントにどんどん消えていってますねえ。


利用者としての個人がどうこう出来ることじゃないんですけど、残念というか、なんだか悔しい気がします。


散歩コースにあった喫茶店が3軒、閉じてしましました。みなさんの周りではどうでしょうか。町喫茶、生き残ってますか?

 

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1軒は個人経営の昭和モダンな店。


あとの2軒は個人店じゃないんですが「珈琲館」と「コロラド」この2軒も昭和から続いていたレトロな雰囲気の店でした。


「珈琲館」と「コロラド」は経営本体が退いたというわけではないですね。他の地域に行けばやってます。閉店はあくまでも地域的な要因なんでしょう。


この二つのチェーン店。店舗ごとの経営はオーナー店長次第、という契約形態なんだろうと思います。推測ですけどね。


散歩の途中で休憩がてら喫茶店に寄るっていうのは、長年の習慣みたいになっていまして、3軒のうちどこかに入って、コーヒー飲みながら休憩するのはなんともホッとする、やすらぎの時間でした。


ゆったりした気持ちになれる、落ち着いた、豊かな時間。町喫茶ってそういう場所でしたね。

 

 

 


コーヒー・セカンドウェーブの産物だったであろう3軒だったのですが。


1960年ごろからをコーヒーのセカンドウェーブというらしいんですが、ま、あれです、もの心ついたときには既に在った、という存在。
無くなってしまったという事実が、なかなか素直には受け入れられません。


3軒ともかなりンまいコーヒーを出してくれる店でしたしね。


ブレンドを飲むこともありましたが、ストレートもその日の気分に合わせて飲んでいました。


ブラジル、キリマンジャロ、マンデリンとかですね。


チェーン店じゃない方、個人店のマスターがかなりユニークな人で、シルバーグレイのおじいさんでした。


口元が静かで、目だけで笑うような、ナイスな雰囲気のスリムガイ。
いつの頃からか気兼ねなく話をするようになって、コーヒーのこだわりをいろいろ教えてもらいました。
口を開けばなかなかユーモアのある人でした。


この店のブレンドは、客に合わせて、その時その時にそれぞれのストレートコーヒー豆の瓶から少しずつ、チャラっと軽快な音をさせてブレンドして、挽いて、香りを確かめてサイフォンで淹れる。

 

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こだわりの、ンまいブレンドだったのでした。


このマスターは、他の店のブレンドを飲んで、何を何パーセントブレンドしているか、


「だいたい判るよ。長いことやってるからね」


という御仁なのでありました。凄いね。


「きょうのブレンド、中ててみな。中ったらタダにしてあげるよ」


とか言われたりするんですが、んなの判るか!


ま、適当に答えてみたりはするんですが、もちろん中ったことはなかったですね。
そもそもコーヒー豆の種類とか、そんなに知らないです。


ストレートコーヒーのンまさを教えてくれたのは、このマスターでした。


店に行くようになって何回目かにブラジルを注文した時に、


「きょうはダメだね。ブレンドでいい?」


と言われて、ダメって? と聞くと、


「うん、まだブラジルの豆はあるんだけど、ストレートで出せる期限は過ぎちゃってる感じだね。ブレンドじゃなかったらマンデリン・トバコにする?」


その時は素直にブレンドにしたんですが、マンデリン・トバコとか、なにそれ? って感じでした。マンデリンにも種類があるってこと、なんでしょうけれど。


ブラジルの瓶の中に豆があるのを確かめたうえで注文したのに、ダメ。期限切れ。
でもブレンドには使える、という見極め。


ただ単に、コーヒー飲む人、の私にはさっぱり分からない感覚。プロなんですよね。

 

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客の好み、そしてその日の天気に合わせてコーヒーを淹れるというこだわり。


ときどき東南アジアにコーヒー農園を見に行ったりするそうなんですが、


「遊びだよアソビ」


ってことでした。イヤミなほどに気取らない。


ブレンドより50円から100円ほど値の張るストレートコーヒーでしたが、どれもとても満足な一杯だったんですけれどねえ。

 

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この店でブラジルを飲んでからというもの、他の店で飲むと、ああ、これが期限切れってことかな、と感じることが出来るようになりました。
苦味の香りが、弱い、感じ。あくまでも感じ。


マスター曰く、


「期限が過ぎちゃうっていうのも無理ないんだよ。今、ストレート飲む人少ないからね」


そうかもですよね。


スターバックスとかで注文カウンターに並んでいると、ラテ、マキアートだとかの声をよく聞きます。そういえばストレートあったかな? っていう記憶です。


他の喫茶店でもストレートコーヒーがウリっていう店は、このところありませんでした。


コンビニコーヒーが浸透し始めたのが2013年だとすると、そのあたりからでしょうか。
その店独自のブレンドコーヒーや、その店独自に仕入れたストレートコーヒーという存在感が薄れていったのは。


で、その直後ぐらいからサードウェーブでしたよね。

 

 

 


シングルオリジンだとかが評判になってきました。


このシングルオリジンって、要するに個人の喫茶店ブレンドなんじゃないでしょうかね。


サードウェーブを生むきっかけになったであろう経営効率優先で爆発的に増えた店舗数でしたが、どの店でも機械任せのコーヒーで、マニュアルの味。


結果的に、嗜好品の代名詞ともいえるコーヒーの画一化、行き過ぎた合理性の味わいになってしまった感は否めません。


そういう風習から抜け出したという点では、シングルオリジン、サードウェーブは歓迎すべき傾向だと捉えなければいけないのかもしれません。


淹れる人の個性によってコーヒーの価値を表現する。このままいけば昭和の町喫茶復活。


かなあと思っていたところへ、新型コロナウィルス。


「ワタシのね、人間の意思じゃなくって、ウィルスに幕引きを決められたってことなんだけどさ」


マスターはいつも通り、静かに、笑いもせず、淡々と言うだけでした。

 

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都心のサードウェーブの店は3回行ってから行ってませんです。行列だし、ちと高いし。


なもんで、今は自分で淹れるコーヒーのみになりました。MJBです。んはは。
ゲイシャ、とか勧められましたけど高いです。


にしても、コーヒー文化と言いますか、喫茶店の在り様は、コロナ後、大きく変わってしまっているんでしょうね。
いま、どんどん変わりつつある。


個人の資本力では守り切れないものって、コーヒーだけじゃなくって、ホントにいろいろあって、世の中がどう変わっていくのか。
持って行き場のない憤りを感じざるを得ません。


ンまいストレートコーヒーは、もう飲めないのかもです。

 

 

 


まあね、どうすることも出来ませんので、気持ちを落ち着かせるために、緑輝くコガネムシ色のパッケージから、MJB淹れて、タメ息です。
好きですけれどね、充分、MJB


ちなみにですね、MJBっていう名前は19世紀にサンフランシスコで輸入品販売の会社を創業した“Max Joseph Brandenstein”という人の名前からきているらしいです。


工場は京都の宇治、ということで、宇治ってお茶とコーヒー、やっているんですねえ。


ま、ストレートコーヒーとは関係ないことですけれど。。。

 

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