< カップ焼きそばは焼きそばに非ず 缶コーヒーはコーヒーに非ずと言うが如し >
街歩きをしていて、自動販売機があると、つい目を向けてしまいます。
根がスケベなんでしょうねえ。
どんなんが入ってますかあ~、ってね、チラッと確認するんですね。
ちょっと前から自動販売機に入っているものがドリンク系だけじゃないようになって来ましたけれど、ま、基本ドリンクですよね。
しかもほとんど缶コーヒー。
ペットボトルが入っている自動販売機だと、お茶もけっこう入っていますけど、缶コーヒーの入っていない自動販売機って見たことがないぐらい、自動販売機、イコール、缶コーヒーっていうイメージがあります。
けっこう新しいデザインの缶が並んでいたりするんですよね。
それを求めて確認しているわけなんですけど、お、って見たことのない缶があれば、とりあえず、なあんも考えずに試してみます。
ずっとそんなことをやっておりますけれども、缶コーヒーの中身って、変わらないでしょ。
とにかく甘いドリンクです。
今はブラックもあるでしょ、っていうことではあるんですけど、缶コーヒーのブラックもね、やっぱりコーヒーっていうんじゃなくって、あくまでも缶コーヒーですよね。
コンビニコーヒーに押し出されちゃった感じで、最近、めっきり減っちゃいました。
コーヒーはね、喫茶店とかじゃなくっても、自分で安い粉で淹れたものでも、ぜんぜん風味が違いますよ。
でも、缶コーヒーにそれを求めてはいないですよね。
コーヒーっていう名前は付いてますけど、違うドリンクだっていう意識があります。
缶コーヒーとコーヒーは別ジャンル。
名前は引き継いでいるけれど、違うもんだよねえ、っていう、そういうものの代表格が「カップ焼きそば」でしょねえ。
焼いてないじゃん! っていうツッコミをする人がですね、出始めの頃にはけっこういたんです。
茹でそばだろ! っていう理屈なんでしょうけど、そこにこだわっている人って、今、ゼロでしょねえ。
なんですけど、焼きそばとカップ焼きそばは、違う食べもの。ハッキリと別ジャンルです。
ニセモノじゃないんです。別ジャンルなんです。カップ焼きそばってファンがいっぱいいますよ。
時々、無性に食べたくなったりします。
そうそう、売り上げ調査の結果によりますと、春から夏にかけてがカップ焼きそばの旬! ってことらしいんです。
カップ焼きそばの季節なんて意識したことないですけど、春から夏、新緑の頃って言われれば、あ、そかな、って感じでしょうか。
で、そういうことの結果なのかなんなのか、春3月。今、目の前に新商品のカップ焼きそばが2つあります。
「ペヤング たらこやきそば」
ドラッグストアでめっけました。
新しいのをめっけたら、なあんも考えず、とりあえず試してみるっていうのは缶コーヒーもカップ焼きそばも一緒なんですねえ。
どうかなあ、って躊躇とかしないんです。よっぽどじゃなければ迷わず、トライッ! です。
いや、あるんですよ。ガリガリ君ナポリタン味に匹敵するような、アに考えてんだっていうようなカップ焼きそばもね。
2016年に発売された「明星一平ちゃん夜店の焼そば ショートケーキ味」
さすがにね、これはチャレンジしませんでした。
もう売ってないでしょ。存続してたらコワイですよ。
新しい味わいを考える、作るっていうのは大変なことだっていうのは分かりますけど、これ考えた人。明星の担当者さんのアタマ、バグってるでしょねえ。
ま、ショートケーキ味の方は速やかに記憶から遠ざけておきましてですね、ペヤングです。
実はですね、ドラッグストアで、ペヤングのたらこと豚骨をめっけたときなんですけど、そこのカップ麺売り場に30代ぐらいのカップルがいました。
ま、ご夫婦なんでしょうけど、奥さんの声がね、けっこう大きかったんです。
「これなんね? ペヤングて知らんよね。へんな名前じゃ」
ええ~!? ペヤング知らないですか!
関西方面から引っ越してこられたカップルなんでしょうかね。そんなイントネーションでしたけど、旦那さんの方もウンウンって肯いてました。
で、ここで、ふと思ったんですね。カップ焼きそばのペヤングって、ひょっとして関東ローカル?
完全に全国区だと思ってましたけどねえ。
調べてみますと面白いことが分かりました。
カップ焼きそばの人気分布っていうのが、けっこうハッキリとあるみたいんですね。
商品の流通はどのメーカーのものでも全国に流しているんでしょうし、調査する方法によっても違いが出てくるんでしょうけど、けっこう偏りがあるみたいです。
なんといっても特徴的なのが北海道。
好きなカップ焼きそば、ダントツの第1位が「マルちゃん 焼きそば弁当」
名前は聞いておりましたが、そですか、マルちゃんでしたか。
お目にかかったこと、ないです。
中華スープ付きっていう、北海道限定発売みたいですね。
カップ焼きそばの湯切りするお湯でスープを作ると、格別な味わいってことで、蕎麦湯のノリなんでしょうかね。試してみたいんですけど、北海道限定。
この、地域限定っていう販売方法、どういうこだわりがあるんでしょうか。
焼きそば弁当。全国区になるんじゃないかって思いますけどね。
「ちょい辛」「スープカレー味」「北見焼肉味」とか、種類もいっぱいあるみたいです。
どれ1つ、食べたことありませんし、出会ったこともありません。
で、そういう地域限定の特色があるのって北海道だけなんじゃないの? って思ったらですね、カップ焼きそば勢力圏っていうのがキッカリあるんでした。
おおざっぱにですけど、東北は「マルちゃん 焼きそばバゴォーン」
BAGOOOON!ってやつですね。
ザク切りキャベツ。わかめスープ付き。東北、信越限定だそうです。
でも、これ、食べたことがあるような気がします。夢か?
両方ともマルちゃんですから、スープ付きっていうところは一緒ですねえ。
そっか。記憶の中の焼きそばバゴォーンは、スープ、なかったような。やっぱり、夢?
それとも関東で売ってる焼きそばバゴォーンには、スープ、付いてない?
焼きそば弁当と焼きそばバゴォーンの違いって、なんでしょ、ソースでしょか。
マルちゃんって、地域限定が販売戦略?
関東、甲信越は「明星 一平ちゃん」と「まるか食品 ペヤングやきそば」
ふむふむ。コンビニだとかでも売り場でよく見るのがこの2つですね。
限定発売しているわけじゃないんだろうと思いますけど、関東甲信越で人気なんですね。
まるか食品って群馬県のメーカーですからね。関東甲信越っていうのは納得です。
でもやっぱり、ペヤングって関東ローカルなんですねえ。ちょと、カルチャーショック。
で、西日本、四国、九州、沖縄は、ほぼ「日清 U.F.O」
日本全体の人気投票なんかを見ても「日清 U.F.O」がダントツ1位ですね。50%以上の支持を集めているみたいです。
ドラッグストアで「ペヤングて知らんよね」って言ってたカップルは「日清 U.F.O」派なんでしょねえ。
それにしても、西日本、ペヤングって、売り場に置いてさえいないんでしょうか。
カップ焼きそばって言えば個人的には。圧倒的にペヤングなんですけど。
推しのカップ焼きそばって、あります?
一時期「ペヨング」っていう、なんていうんですか、廉価版、みたいなのが出て、はい、すぐに飛びついたんですけど、やっぱりいつものペヤングに軍配でしたねえ。
そういえば、ペヨングって定着しなかったんでしょうか。最近、見かけません。
まるか食品のある群馬県伊勢崎市を南に行くと、ガリガリ君の赤城乳業がある埼玉県本庄市ですね。
いや、別に、だからナニってことじゃないんですけどね。
なんかミリキ的なエリアなのかもなあ、って思っただけです。はい。
ま、一番馴染みのあるペヤングなんですけど、いつのころからか、大盛りが幅を利かせてくるようになってますね。
普通のペヤングは120グラム、544キロカロリーなんですけどね、だんだんバカみたいに量が増えて行っているんですよね。
「ペヤング 超大盛」は237グラム、1081キロカロリー。
単純に倍なんですけど、誰がそんなに食べんねん!? って思っていたんですけど、コンビニなんかだと、普通のペヤングより、この超大盛の方が人気みたいです。いっぱい積んであります。デッカイの。
ホントに1人で食べるの? って思うんですけど、食べるんでしょねえ。
なんて思っていたらですね、ドラッグストアではもっと爆発しているですよ。
「ペヤング 超超超大盛 GIGAMAX」441グラム、1917キロカロリー。
これはもうシャレっていうことなんでしょうか。1人で食べる量じゃないでしょ。
ところが、ペヤングの膨張は止らないんでした。
「ペヤング 超超超超超超大盛 ペタマックス」873グラム、3976キロカロリー。
もうバカでしょ、これ。ペタ、とか、なんやねん!
農林水産省の「食事バランスガイド早わかり」によればですね、成人女性の1日に必要なエネルギーは1400から2000キロカロリー。
成人男性で2000から2400キロカロリーですよ。
一食だけで倍ぐらいのカロリーあるですよ。おっかしいでしょ!
ところがですね、そんなふうに思っちゃうのは、カップ焼きそばを全然分かっていないってことになるみたいで、大盛りって言いますか、バカ盛りになっていっているのはペヤングだけじゃないんでした。
で、docomoのニュースページ「カップ焼きそば市場は今や戦国時代!? 全国統一を狙う新たな刺客が爆誕!」によりますと、大盛りのボリュームを超えるカップ焼きそばを制するものが、日本を制するんだそうです。
ええ~! なんでじゃ!?
なんか、どこか壊れていませんかね、最近の日本。。。
で、その「ムダに」ボリュームのあるカップ焼きそばが、地域ごとに分かれていた好みの勢力を変えてしまうかもしれないっていうのが、docomoの意見なんですね。
勢力圏を変える、全国制覇するかもっていうのを3つあげています。
日清食品「日清焼そばU.F.O.爆盛バーレル」
にしてもですよ、ペタマックスのレベルともなると、カップに入れるお湯の量も相当なものになりますよね。
なんか、湯切り、危険なんじゃないですかね。
日本発祥、日本独自の進化(?)を続けているカップ焼きそば。
その文化はどんどん熟成させていって欲しいと思いますけど、なんでバカ盛りの方向なんでしょ。
爆盛りとか、でっかくなくてイイんですけど、全国展開して欲しいです。普通サイズがイイです。
「ペヤング たらこやきそば」「ペヤング 豚骨魚介」まだ食べておりませんです。
まるか食品と赤城乳業のコラボとか、そのうち出てくるかもですねえ。
ん~。あんまり考えない方がイイかもですけどねえ。