ウキウキ呑もう! ニコニコ食べよう!

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ーー 居酒屋トークの ネタブログ ーー

【マロニーちゃん】商品名に「ちゃん」が付いているのといないのと 違うの?

< 関東と関西で商品内容が違うんじゃないの いや一緒でしょ >

いつものごとく、居酒屋さんのカウンターでの話です。


夜の9時ぐらいだったんですけど、店内にはカウンターに私1人きりになっておりました。
ときどき、そういう夜もありますねえ。少し前まで3組のカップルがいたんですけどね。
2022年10月に入ったばかりの、昼間は暑かった日の夜。

 

 

 


洗い物もひと段落した大将がマスクをかけ直して言います、


「今年さあ、鍋やるんだけどさあ」
あれ? 前からやってたじゃん。


「いや、ここ2年、コロナになってからは出してなかったんだよ。うちは2人用と4人用の鍋しかなかったから、出せなかったんだよね。1人用じゃないから」
今年は大丈夫そうってこと?


「いや、だからね、買ったんだよ新しく、1人用の鉄鍋、ちっこいの。五徳と一緒に」
なるほど、お独り様鍋ってことね。イイじゃん。


「うん、それはイイんだけどさ、なにか今までと違うのをやりたいわけよ」
これまでって、なにやってたんだっけ。2人用からだったから、ここで鍋、食べたことないよ。


「あれ? そうだっけか。今までだってそんなにチカラ入れてたわけじゃないんだけどね。前やってたのはトリ鍋とキムチ鍋。あとは湯豆腐」
ああ、湯豆腐は食べたことあるね。2人前でもいけるもんね、豆腐はね。で、違う鍋って、何かアイディアあんの?


「まあ、鍋の種類としては同じでイイかなって思ってんだけどさ」
うん、まあ、イイんじゃないの。


「いや、この前来たお客さんに聞いたらさ、大阪の人だったんだけど、鍋に欠かせない具っていったらマロニーでしょって言うわけよ。知ってる? マロニー」
ん~、聞いたことあるよ。コマーシャルやってたんじゃなかったっけ。マロニーちゃん、とか言って。


「そうそう、中村珠緒ね。それはオレも知ってんだけどさ、食べたことないわけよ」
オレもないね。


「何年か前に東京でも流行ったっていうんだけどさ。名前は知ってても食べたことあるってヤツがいないんだよ」
東京で流行ったって? 流行るようなもんなの、マロニーって。


「関西だとずっと昔から定番らしいんだよね」
ずっと昔からって、そんな前からあんの? マロニーって。平成の半ば頃に出てきたような気がするけど。


「そうなんだよね、オレもそんな感じかって思ってたんだけど、その人が言うには50年以上前からあるらしいんだよ」
へええ、マロニーって、なに? コンニャクなん?


「そうだと思うんだけどね。科学的なシラタキとかさ。その人は新しいコンニャクだって言ってたけど、東京辺りで食べたことのある人がいないんだからさ、なんか不思議な食べものだよね」


その居酒屋さんは、アテの材料は、独自に何件かのスーパーとか市場を回って、イイものがあったら仕入れるって感じで調達しているらしいんですけど、マロニーって、どこのスーパーでも見た記憶がないんだそうです。
ほぼ毎日、食材を見て廻っているプロが見た記憶がないっていうんですから、そもそも売ってない?


私自身は、そんなにスーパーを回って買いものをするなんてことはしていませんので、通常だとか、そういう判断基準にはなり得ませんけど、やっぱり右へ倣えで、見た記憶はないですねえ。


でもコマーシャルは全国放送ですし、「マロニーちゃん」ってやっていたんですから、全国流通している商品なんじゃないでしょうかね。


っていうかですね、いつもと違うスパーへ行くか、ネットで買って、食べてみればイイんでないの、そんなに高級品ってことでもないんでしょうから。
ってことで居酒屋さんでの話は終わったんですけど、どですか? 馴染みありますか? マロニーちゃん。


コマーシャルの絵面を思い浮かべてみますと、マロニーちゃんってシラタキみたいなんですよね。
コンニャクの新しい加工品、とかそんなイメージだったんですけど、なんなんでしょ、マロニーちゃんって。
鍋の定番の具材、とは全然思ってないですけど。

 

東京っていうか、関東近辺だと、コマーシャルで名前は知っていても、しょっちゅう食べてますって人なんて、いないんじゃないでしょうかね。
それとも、いつものシラタキだと思って、知らないうちにマロニーちゃんを食べている?


で、いつものごとく、後追いで調べてみましたです。


と、すぐに出てきたのが、東西の鍋習慣の違いってやつでした。


鍋に欠かせないのが関東ではシラタキだけど、関西では糸コンニャクか、マロニーだっていうんですね。


ん~。鍋に欠かせないって感覚、ないですけどねえ。シラタキにしろ糸コンニャクにしろ。


居酒屋さんのトリ鍋、キムチ鍋にコンニャク、入っていない方が多いんじゃないでしょうか。知らんけど。


それに、シラタキとも言いますし、糸コンニャクっていうのも普通に言いますよねえ。
なんだか東西の違いとかも感じませんよ。一緒でしょ。


なので、マロニーっていうのもやっぱりコンニャクファミリーなんですねえ、って思ったらですね、いろいろと違っているんでありました。


まずシラタキと糸コンニャクの違い。
ええ~! 一緒じゃん。色が違うだけでしょ。


じゃないんでしたよ。


シラタキっていうのは、コンニャク粉を水で溶いて固めたのを、心太と同じ要領でにゅ~って突き出して作る。
にゅ~って突き出されて出てくるところを白く流れ落ちる滝に見立てて、シラタキ、って言うんだそうです。


対して糸コンニャクっていうのは、板状に固めたコンニャクを細く切って作る。
なので糸コンニャクはコンニャク芋の色合いを残しているんでちょっと灰色がかってんですね。

 

 

 


ふううん、そだったんですねえ。
で、マロニーってのはですね、コンニャクじゃないんでした。


マロニーは北海道産じゃがいものデンプンから作った、春雨なんだそうです。


北海道産っていう辺りがこだわりなんでしょうね。じゃがいもは北海道でしょていう。
それにしても、え? 春雨? なんですか。


春雨っていうのは豆類、イモ類のデンプンから作っているんだそうですけど、サラダにいれたり、酢の物とか、炒めて麻婆春雨とかで食べますけど、鍋には入れないですね。鍋で春雨、食べたことないです。
それもそのはず、春雨って鍋で煮ると溶けちゃうんだそうです。


へええ、溶けちゃうんだあ。


で、煮込んでも溶けない春雨として開発されたのがマロニー、ってことみたいです。
鍋専用の春雨ってところでしょうか。


2017年からはハウス食品が全株式を取得しているってことなんですが、「マロニー株式会社」は大阪の会社。
大阪、関西では鍋に欠かせないっていうマロニーだそうで、売り上げも順調だったみたいですけど、なんでまた全部の株をハウス食品に売ったんでしょうか。


世界に向けてより一層マロニーを普及するために、ハウス食品の販売網に頼ろうっていうことだったのか、そろそろ売り時だって考えたのか、その辺の事情は分かりませんですねえ。


1961年に「溶けにくい春雨 マロニー」として発売されてから、最初はなかなか認知されずに売れなかったそうですけど、1978年ごろにダイエーから発注を受けて、発売先の中心を小売店からスーパーに代えたあたりから大阪を中心に売れ始めたそうです。
けっこう長いトンネルだったんですね。


「まろやかに煮えるから、マロニー」っていうことで商品名がマロニーになったみたいです。


中村玉緒さんの「♪マロニーちゃん」っていうテレビコマーシャルは1995年からだそうで、この「♪マロニーちゃん」によって、晴れて全国区、って歴史なんですね。


でもあれです、名前は知ってますけど、食べたことはない、っていう人。関東では少なくないかもですけどねえ。


コマーシャルの撮影が始まる時点では「マロニーさん」っていうセリフだったんだそうですけど、中村玉緒さんのアドリブで「♪マロニーちゃん」になったっていういきさつも面白いです。
さすが玉緒ちゃん。って、知らんけど。


で、関西で売られているのは「マロニー」で、関東で売られているのは「マロニーちゃん」っていう事実。


なんで違う名前で販売しているのかっていうのは、まあ、なんとなく、みたいです。


マスコットキャラクターもちょっと違う、ってことなんですけど、写真で見てもよく判りませんでした。


さらにはですね、関西では「生マロニー」っていう種類も販売されているっていうことで、関西では鍋に限らず、マロニーちゃん、ならぬ、マロニーは食卓に欠かせない食べもののポジションを占めているみたいですよ。

 

 

 


ん~。居酒屋さんで1人用の鍋が流行るようになるのを見込んで、これまでと違った工夫をしようっていうことで、関東でもマロニーちゃんが大流行りになる、ですかねえ。
っていうか、そもそも関東では鍋の中にコンニャク、あんまり入れないような気もしますね。


単にその土地の習慣だろうって思いますけど、みなさんのところではどうですか?
もちろん鍋の種類によるとは思いますけどねえ。


で、考えてみればハウス食品の商品になっているってことは、販売網も完全に全国区ってことですよね。
今度、近所のスーパーで探してみます。


マロニーとマロニーちゃんは、ホントに一緒の商品なのかも、ちょっと気になるところです。


両方食べたことあるよ、って人。居ます? どでした?


ちゃんって名前の付いたのって、どっちかっていうと関西の方がウケるんじゃないでしょうかね。
その辺も、どなんでしょ。

 

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