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【次世代半導体】市民感覚とは何世代も離れてしまっているんでしょねえ

< 知らなくたって便利さの恩恵だけは欲しいんですよ っていうのは続くよ どこまでも >

巷ではレコード文化の復権、だとかいっている向きもありまして、中古レコードにプレミアがついて、けっこうな高値で取引されてますよ。なんて話を聞きますとですね、むむ~ん、大失敗、っていう思いを繰り返してしまいますね。


当時、CDになるらしいよ、って聞いていて、実際レコードの針が売り切れですって言われて、あ、ホントにレコードってなくなっちゃうんだねって痛感して、千枚ぐらい持っていたんですけど、みんな知り合いたちに譲ってしまったんですね。


今でも不思議に思うんですけど、なんで彼らは聞けなくなっちゃうレコードを欲しがったんでしょうか。
やがてこうなることを、、、まさかね。


レコードを手放したそのあとは、しょうがないんで徐々にCDで買い直していったんですが、CD化されないレコードっていうのもけっこうあって、今は600枚ぐらいのコレクションになっています。


ステレオセットもとっくに処分していてCD用のミニコンポになっていますけど、今またレコードをコレクションし始めました、なんて人の中には「真空管アンプ」がね、エモくていいんですよ~、とか自慢してくるヤツもいたりなんかして、ヤ~ね~、って感じです。
真空管もね、マニアの間で復活しているんだそうですよ。


まあね、レコードが復権っていったって、新たにレコードを売り出すミュージシャンっていうのは、ごくごく限られるんでしょうから、またアナログのミュージックシーンに戻るなんてことにはならないんだろうと思いますけどね。なんかムダに宝物を失ってしまったような感覚があって、ふんっ! っていう思いがいつもあるんでございますよ。未練たらしくね。

 

 

 


でもちょっと調べてみますと、1983年に登場してきたCDが、レコード、カセットテープを抑えて音楽メディアのトップになったのって、1991年なんですね。そんなに昔じゃないです。
2002年に95.7%のシェアを占めていたCDなんですけど、そこからは一気にダウンロードにシェアを譲っていくんですね。


栄枯盛衰、なんてことじゃないのかもですけど、CDの天下って10年ちょっと。


ん~。世の中の移り変わりって、こうして振り返ってみますとめっちゃ早いんですねえ。遠い目になっちゃいますよ。ファ~ラウェ~ア~イ。
レーザーディスクなんてのもありましたよねえ。
技術はどんどん変わっていきます。


そのディテールまで仕組みを知っておく必要なんて、もちろん無いわけなんですけど、なんでそうなるのか、どうしてそうなっているのかっていう物事の仕組みについて、それを供給している側と享受している側のギャップって、なんだかとてつもなく大きなものになって来ているような感じがしますね。


レコード、CD、音声データってことだけじゃなくって、あらゆる技術、とくにコンピュータ周りとかね、理解の「世代」が追いついてないです。


完全に理解しているってことじゃなくっても、レコードって、要するに音の震えを、そのままレコード盤に刻み付けて、その溝に針を落として、刻み付けた振動を再生して、その震えを増幅してスピーカーに流しているんだよ、っていう説明を聞けばなんとなく理解のレベルはついていけていたように思うんですけど、デジタル信号に変換して、っていうあたりから、はあ、そですか、ってなってきちゃって、なんかね、どうせ説明されてもよく分かりませんっていう気持ちが先行するようになった気がします。


昔、秋葉原のラジオ館なんかに行きますと、木箱の中にごちゃごちゃと、いろんなところから抜き取ってきた抵抗やら増幅器やらが入っていて、それをわけもわからずガラガラとかき回しているオッサンの手を見ていたりしました。木箱でしたよ。


そのスクラップの中にガラスの真空管なんかも入っていました。でっかいんです、昔の真空管

 

 

真空管真空管で進化していたんです。


ほぼ黒くなっているような真空管もあったりして、使えるの? って思ってましたね。
そんな店のカウンターの上では、そんなような怪しげなパーツをハンダ付けしている客だか店の人だか、正体の知れないオッサンたちがワイワイやっていたんですよね。
ワウフラッターがどうのこうのって、なんか専門家、っぽいオッサンたちでしたね。


そこで作られた基盤が何に使われるのか、さっぱり分かりませんでしたが、あのころはまだアナログロジックが通じていたような気がします。


そのころでもすでに真空管っていうのは時代遅れになっていましたけれど、まだまだ活躍していたんですね。
でもまあ、やがてトランジスタに代わっていって、あのガラス管はすっかり姿を消してしまいました。


ラジオが真空管からトランジスタになって、コンパクトになったんですよね。


昔は、真空管がデカかったんで、ラジオもデカかったんです。トースターぐらいはありました。
トランジスタが出て来て、急激にコンパクト。携帯ラジオ、ってなことになったんですよね。

 

 

 


要は集積回路なんだよ、とかね、言われてもさっぱりですけど、そのころから「石」って呼ばれ出しましたね。


トランジスタラジオも、トランジスタっていうのが当たり前すぎるようになって、名前からトランジスタが消えてただのラジオ。


石って呼ばれるようになった集積回路は「大規模集積回路LSI)」って進化していって、いつのまにか「マイクロチップ」になっていましたね。


いろんな種類のマイクロチップが開発されていって世界的な産業のコアになると、「半導体」っていう名前で、そのいろいろが括られて呼ばれ出して、もうなにがなんだか。


で、1990年代前半は日本の半導体の時代だったんですよね。日本が圧倒的シェアを占めていた、らしいんです。


バブル崩壊で設備投資ができなくなったからなのか、平成に入ると、日本の半導体は世界から遅れを取り出したってことなんですけど、この頃には、車も家電も、なんでもかんでもマイクロチップって言われ出して、呑み屋さんで一緒になる車検工場をやっているニイちゃんが、もう触れないよ。なんでもかんでもコンピュータだよって言っていたのを思い出します。
石、イコール、コンピュータ、みたいな時代。


ざっくり見てみますと、平成の30年間に日本の半導体の時代は跡形もなく消え去って、半導体の世代はどんどん進んで、輸入に頼らざるを得なくなっていて、その半導体の働きは一般ユーザーには、なんにも理解できないものになっていますね。
そうでもない? ですか?


木箱の中のスクラップの抵抗をハンダ付けしてっていう世界は、思い出にもなれないってところでしょうか。


で、もう素人の想像が及ぶべくもない半導体っていうのが、また新たな世代を迎えるんだそうで、2022年の11月に経済産業省が次世代半導体の研究開発組織「Rapidus株式会社」の設立を発表しましたね。
ラピダス、だそうです。


日本の名だたる会社、金融機関が出資して「2nm世代のロジック半導体の技術開発」をするんだそうです。


「2nm(ナノメートル)世代」っていうのは「極微細な半導体製造プロセス技術」ってことだそうでして、この技術で半導体を大量生産できれば、台湾メーカーとかと競争力が持てるらしいんですね。


国も支援する一大事業なんですけど、それにしてもヨーロッパなんかと比較すると予算の桁が、ゼロが2つ少ないとかいう意見もあったりします。
大丈夫か、ラピダス。


ロジック半導体っていうぐらいですから、どこでどういう役割をして欲しいかっていう設計思想に基づいた半導体なんでしょうね。単に「2nm」っていう細かさの世界じゃないんだと思います。知らんけど。

 

 

 


気が付けば現時点で令和も5年目。
ものづくり日本って、復活できるんでしょうかね。


なんか、期待しています。頑張ってね。って言ってもですね、なに作んの? っていうところがイマイチ、いやイマサンぐらいピンとこないんで、リキ感、無いんですねえ。


いや、そんなんな、素人が心配することでもないねん!
そりゃそでしょねえ。こりゃまた失礼!


ラピダス、ゴーゴー!