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【平野レミ】という天然の魅力とパワーと求心力

< なんだかトンデモなく すっごいファミリーが出来上がっちゃってますよね >

散歩の途中に一軒家の新築工事の現場がありました。


昨年の夏以降、工事現場の動きが出て来たように思います。いつまでもジッとしてたら干上がっちゃうよ、ってことの現われなんでしょうかね。
働くべき人が、ちゃんと働いているっていうコロナ前の当たり前が、徐々にというより一気に回復してきているような光景で、頼もしくさえ感じられる現場でした。


ラジオだと思うんですが、現場の中から通りにまでよく聞こえてきました。


「そうよ。一緒にやってんの。こないだなんかさあ、しゃれた格好してっから、きょうはキレイねって褒めたらさあ、あら、お義母さん、あたしはいつだってキレイですよだって。ほんと背も高いんだけどさあ、態度もデッカイの」


芸能情報とかには暗いんですが、ちょこっと聞こえてきただけなのに誰なのか、疑うべくもないっていう特徴の強い人っていうのもそんなに居ないのに、この声はすぐに分かりました。


早口にまくしたてるこのしゃべり方は「平野レミ」に間違いないです。


背も高くて態度もデッカイっていうのが、どういう脈略で出てきた話なのかは見当もつきませんが、ま、通り過ぎるだけですからね、ああ、相変わらず元気なんだなあって思っただけでした。

 


みなさんもご存じだと思います。平野レミ。敬称略。。。
1947年生まれだそうですから70代半ばです。料理愛好家、シャンソン歌手。
ちっとも衰えない天然パワーを感じます。


「そうなのよ、あなた」
って頭の上に電球を光らせている「黒柳徹子」って人も早口で有名ですけど、平野レミは早口ってだけじゃなくって、前のめりっていいますか、焦っているようなしゃべり方ですよね。


ホントに独特な人。
芸能人には目立つ特徴が必要なのは当然のことだと思いますが、なんでしょうね平野レミって。
かなり前に見たテレビで料理を仕上げていて、最後の盛り付けの段階で、


「あららら、失敗しちゃった。でもほら、こうすればいいよ。そんでこっちから撮ればわかんないでしょ、ね。大丈夫よ、食べりゃあ同じなんだから」


ホント、なんなんでしょうか平野レミポンコツの料理愛好家?

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ってわけじゃあないんでしょうね。そんなムチャクチャなことを言ったりやったりしても、見聞きしている人を不快にさせない、かなり稀有な才能の持ち主なのかもです。
研究家とかじゃなくって愛好家って言っているのも、もともと自己流だからってことなんでしょうかね。


そういう部分も含めてめちゃめちゃ細かい部分にこだわっていながら、ちょっと失敗しても、


「大丈夫よ、食べりゃあ同じなんだから」


自己流って、そりゃ料理やっている人って誰でもそうでしょ、って思うんですけど、平野レミっていう人は独自に考え出したっていう「レミパン」っていうのを出しています。


2001年に直径24センチ、底の深い「レミパン」を出してから、直径20センチの「ピコレミパン


2016年には柄の部分にキッチンツールをひっかけて置ける「レミパンプラス」を出して、どんどん進化させているんですよね。


これはもう、つっかえるぐらいに勢い込んでしゃべるだけのポンコツじゃないです。
「remy」っていうブランドまで作っちゃって、ごく自然にそういうことが出来ちゃうって、ひょっとすると「天才」なのかもですよ。

 


調理学校へ通って勉強したっていうことじゃなさそうで、元々料理するのは好きだったんでしょうけど、旦那さんが「うまいねえ」っていうのを聞いて、あ、この人のために料理をしっかりがんばろう、いろいろ工夫しようって思ったのがキッカケらしいですからね。
カッコイイです。おっとこまえ~、です。


平野レミの不思議な求心力っていうのは、まずもって、その旦那さんに惚れさせたこと。
その旦那さんっていうのがまた、あの「和田誠」ですからね。


今はもう「望まない受動喫煙が生じないよう、屋外や家庭でも周囲の状況に配慮することが、健康増進法上、義務付けられています」だとかいう文言が印刷されていて、デザイン的にだいなし状態の「ハイライト」のパッケージデザインを手がけた人ですね。
週刊文春」の表紙デザインは、なんと2000号も担当しているそうです。


アプローチは和田誠の方からだっていうエピソードは有名ですね。


テレビの生放送、ピアノの伴奏でシャンソンを歌い始めたと思ったら、うまくいかなかったんで「ストップストップ。もう一回ね、最初からもう一回」ってやり直したのを見て気に入ったっていう話と、ラジオで天真爛漫過ぎるトークをしているのを聞いて、この人しかいないって思ったとか、そのきっかけについては諸説あるようですが、平野レミと一緒にラジオ番組をやっていた「久米宏」からは、あれは止めた方がイイって断られ、知り合いのディレクターに頼めば、責任もてませんよって言われて散々だったらしいんですが、初めて二人だけで逢って、1週間か10日ぐらいで、もう結婚したんだそうです。


「あ、この人イイなって思っちゃったのよ。結婚しようっていうから、あたしも慌てて、しましょうしましょうってね、あははは」


ホントにお互いをいつも思い合っているような素敵な夫婦だったみたいですね。


結婚したばかりのとき、平野レミが焼いたステーキを「うまい」って食べて、


「死ぬまでにレミの料理があと何千回食べられるかなあ」


って言ったことで、平野レミは軸足をシャンソンから料理に移していったってことみたいです。


2019年に和田誠は亡くなってしまって、平野レミは泣き暮らしているんだそうです。


対象喪失って、まあ、そういうもんだろうとは思いますけど、あの平野レミがめそめそ泣いているって姿を想像するのは、なかなか辛いものがあります。もちろん知らない人なんですけどね。


「レミ」って可愛い名前ですけど、本名なんでしょか。


で、調べてみたら、この人、なかなかのお人、なんでありましたよ。


平野レミのお祖父さんは「ヘンリイ・パイク・ブイ」っていうアメリカ人。
あ、そうなんだって思いましたけど、そのブイ一族っていうのがスコットランド貴族の家系なんだそうで、あのナポレオンの最初の奥さん「ジョゼフィーヌ」がいた一族らしいです。


確認は出来ないってことみたいなんですけど、ジョゼフィーヌ平野レミ、む~ん、なんとなくDNAを感じなくもないですよ。知らんけど。


18世紀にアメリカ、メリーランドに移住してきたブイ一族。
お祖父さんのヘンリイさんは、カリフォルニア大学を卒業後、実業界に入って大成功。若くして億万長者になったみたいです。


最初の奥さんを亡くしてから日本に来て、日本美術家として活躍。


1899年に平野駒さんと東京で結婚っていう流れなんですが、この平野駒さん、明治天皇の側近だそうですよ。
仲人は大正天皇生母の柳原愛子さん。
どえりゃ~セレブってやつですよね。こりゃビックリです。


長男で、フランス文学者の平野威馬雄平野レミのお父さんです。
平野威馬雄の2人目の奥さんが平野清子。
2人目2人目って流れですよ。関係ないんでしょうけど。


ハーフである平野威馬雄、平野清子の長男が画家の平野琳人(よしと)、長女が平野レミ


こういう環境なんですからね、「レミ」っていうのは本名なんでしょうね。


フランス人の客がひっきりなしに訪れている家庭で、日本では買えないようなレコードがいつもかかっていた。
それで、平野レミシャンソン歌手になったってことみたいです。


平野レミの家庭には先祖代々、何か人を惹きつけるような魅力があって、その個人の才能を伸ばすというか、コセコセしない、させない空気感があるのかもしれません。


和田誠との間に出来た長男の「和田唱」はトライセラトップスのボーカル。


次男の「和田率」は前述したキッチンウェアブランド「remy」を立ち上げて活躍しています。


で、平野レミの教育っていいますか、求心力の凄さの現われは、この2人の息子たちの奥さんです。


長男、唱の奥さんが女優の「上野樹里


ふむふむって思いますね。この人も天然の香りの強い人だと思うんですよね。
2005年に公開された「亀は意外と速く泳ぐ」っていう映画を観ていますけれど、天然の演技だったのか、本人そのままのリアクションなのか、魅力的な女優さんだと思います。


新宿で観たんですが、エンドロールが終わって館内が明るくなったとたん、三列前の席の女の子が、ん~って伸びをしながら立ち上がって、


「ああ、面白かった!」


みんな微苦笑していましたね。そういう映画。


天然同士、平野レミ上野樹里の相性って、嫁姑とはいえ、悪くないんじゃないでしょうか。

 


そして次男、率の奥さんはモデルの「和田明日香
今は食育インストラクターもやっているそうですね。


嫁いできたばっかりの時は、平野レミから「大変な娘と結婚しちゃって」って言われていたんだそうです。


平野レミが言う「大変な娘」っていうのはどういうのかっていうと、


「キャベツとレタスって、収穫される場所が違うから名前が違うんでしょ」


「小さいのがシジミで、ちょっと大きくなるとあさりでしょ。もっと大きくなったのがはまぐり」


「さんまとうつぼって何か違ってる? 同じ生き物でしょ」


ってな具合だったらしいですよ。


それが今では平野レミも太鼓判を押すほどの料理上手。なんせ食育インストラクターなんですからね。
背が高くって態度もデッカイらしい和田明日香ですが、平野レミ曰く、「あーちゃんの料理、おいしいのよ」だそうです。


上野樹里も料理を楽しんでやっているってことみたいですし、こういうふうに人を変えていくっていうパワーって誰にでもあるもんじゃないように思えますね。


平野レミはただ声が大きい早口の料理愛好家じゃないんですね。


ちっともポンコツなんじゃありませんです。天然ではあっても凄い人なんだなあ。。。


結局のところ、天然って、ポンコツじゃなくって才能だってことで、はい。


酔人戯言、大きなお世話な記事でした~。