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【不便を楽しむ気持ちの余裕】コンビニエンス社会への反動なんでしょうか【不便益】なんてのがありますよ

< 手間だとか 面倒くさいとか そういうのが「不便」の正体として考えられてるのかもしれません >

今は2023年。ひょんなことから「不便益」っていう言葉と出っくわしました。


ネット記事をウロウロしていた時「京都大学創立125周年として研究力強化を実現します」っていう言葉を見つけたんですね。記事じゃなくって、ガイダンスって言いますか、検索結果に並んでいた言葉。


その時、何を検索していたんだったかすっかり忘れてしまいましたが、ふううん、京都大学ねえって、縁もゆかりもない大学ですが、調べてみたら、創立は1897年。
ってことは、コロナ禍の2022年、昨年が創立125周年ってことですね。

 

 

 


ま、東大とか京大っていう大学はけっこうユニークな研究をしていますからね、特に125周年じゃなくとも、研究力を強化してがんばってちょ、ってなぐらいの受け止めだったんですが、「分野横断プラットフォーム」っていう言葉が目にとまりました。


ふむふむ、そうだよねえ。横断的なポジションから判断するっていうようなことが、とっても不得意そうな日本の産学界っていうのを感じてから幾年月。
アタマのイイ人たちに最初からそういうコンセプトで、何か新しい発想を導き出していただけると、日本にも浮かぶ瀬が出てきそうな気がします。


なんだかすっかり落ちぶれてしまった感を強く意識せざるを得ないきょうこのごろの日本ですからねえ。


「分野横断プラットフォーム」って、どんな?
って思って覗いてみました。


学術分野的には「社会科学」「人文科学」「自然科学」の3つを頂点としたトライアングルの中に、77のグループを、どの分野にどれだけ寄っているかによってポジショニングしてあります。


そのポジションを表すマル印は、「学術志向」を赤、「産学/社会連携志向」を青にした色のグラデーションで志向の強さを表してあります。


77もあるんですね。へええ、やっておられますねえ、って感じです。


「ホテル利用学研究会」「台湾有事を起こさないために」「美を必要とする歴史プロジェクト」だとか、京都ならではのグループ、京都とかそういった地域性に関連のないグループ、いろいろ様々です。


そんな中に「不便益システム研究所」っていうのがあります。


ナンバー33。
トライアングルの中では社会科学寄り。
人文科学と自然科学では、若干自然科学寄りのポジションで、学術志向と産学/社会連携志向のちょうど中間の色のマル印です。


なんなんでしょ。「不便益システム研究所」
不便益っていう言葉は、今まで聞いたことがありませんです。


そのページに行ってみますと、最終更新日が2017年になっていますねえ。


「不便だからこその効用を不便益と呼び、不便益とはなんぞや、ユーザに不便益をもたらすシステムをデザインする方法や如何に、を探求するグループ」


それしか書いていないですね。ん~。活動、止まってますか?


ってことで、不便益っていうワードでググってみたら、「不便益システム研究所」っていうページが別にあるんでした。

 

「気付けばしあわせ 不便の益! あなたの生活を豊かにする!」


「不・便益ではありません。不便の益 (benefit of inconvenience) です」


ふむふむなキャッチですね。

何をもって「豊かな生活」とするかは、いろいろ意見のありそうなところですけど。


「便利とは、手間がかからず、頭を使わなくても良いことだとします。そうすると、不便で良かった事や、不便じゃなくちゃダメなことが、色々と見えてきます」


世界全体で便利を追い求めて走って来たけれど、便利によってもたらされる不利益っていうのもあるんじゃないの? 不便だからこそ生活に張りが出てくることだって、あるでしょ。ってことなんでしょうかね。


「富士山の頂上に登るのは大変だろうと、富士山の頂上までエレベーターを作ったら、どうでしょう。よけいなお世話というより、山登りの本来の意味がなくなります」


「不便で良かったことを私たちは「不便益」 と呼びます。不便益を活用するシステムデザインの指針を研究しています」


ふむふむ。そですか。


「日常なにげないバリアをあえて作り込んで身体能力を衰えさせないという考え方(バリアアリー)と、それを実践しているデイサービス」


っていうような不便益デザイン、だそうです。
ま、確かにねって思うところはありますね。ケースによるでしょうけれど。


「バリアアリー」っていう言葉は、日本語の言葉遊びみたいなことなのかもですけど、動かすことによって身体の機能を維持しようっていうデザインなんでしょうね。
バリアフリー、バリア在り~。

 

 

 


その状態を不便って感じるのは、そうじゃなくなって、便利になった状態を知っているから、っていうことなのかもですね。


まさに便利っていう名前そのままのコンビニエンスストアが登場して来たとき、セブンイレブンでしたけど、朝の7時から開いているなんて、なんて便利。しかも夜は11時まで開いているんだから、便利このうえない。
ってことだったんですよね。


便利ベンリで一気に店舗数を増やしていって、コンビニ過当競争。
コンビニ同士の競争もあるんでしょうけど、あっという間にどこのコンビニも24時間営業になっちゃいましたよね。


21世紀になって24時間営業の見直しっていうことが言われ始めましたけど、いき過ぎたサービスっていう捉え方はたしかに出来そうです。


眠らない街っていうのが魅力的な響きに感じる場所ならイイでしょうけど、夜は静かに眠ってちょうだいよ、っていう町も少なくないでしょうからね。
7時から23時まで開いていれば、それで充分って言えば充分なはずですもんね。


でもいったん、そういう便利を享受しちゃうと、24時間じゃなくなったり、はたまたコンビニ自体がなくなったりしちゃうと、不便、ってことになりますよねえ。


そういう不便さは、楽しむっていう対象にはならないでしょうけれど、生活リズムっていうものを取り戻す「益」はあるかもです。


高齢者の自動車事故が頻繁に起こっていて、少数意見ながら出てくるのが、一定の年齢になったら、マニュアルしか運転しちゃいけないようにすれば事故は減るんじゃないかっていう意見ですね。


これもたしかに、車はオートマになって便利になったわけですけれど、運転する緊張感っていうのか、事故を起こさないように気を配ることをないがしろにさせてしまうような簡便さは、むしろ危険性を増しているのかもっていうことも間違いじゃないでしょうね。


高速道路で時々見かけるのが、ブレーキランプを灯したまま走っている車です。


あれは、右足でアクセル、左足でブレーキ、っていう体制で運転しているんでしょうね。
左足がブレーキに乗っかっているんで、ブレーキランプが点きっぱなしになっちゃっているんでしょうね。


別に踏んでいるわけじゃないんだから、イイじゃん。誰にも迷惑かけてないでしょ。っていう意見が出てくるかもですけど、危険ですよ。迷惑です。


なんでブレーキランプっていうのがあるかって言いますとですね、後続車にブレーキを踏みましたよ、減速しますよ、停まりますよ、っていう合図を送るためですよね。
それが走っている間中、ずっとブレーキランプが灯ったままだったらブレーキを踏んでも、後続車に何も伝わらないんですよね。
明らかに危ないです。


そういう車の後についてしまった時は、さっさと車線変更して遠ざかりますよ。


便利さを享受し続けるために、守らないといけないことって、車以外でもいろいろありそうですね。


電動キックボード。
2023年7月1日から、免許なしで乗れるんだそうですね。16歳以上ね。


停めておく場所だとかの問題も出てきそうですけど、なんなんでしょ。移動するのに楽だから?
歩きなさいってば!

 

 

でもねえ、今の世の中って、やっぱり行き過ぎた便利さの方が多いのかもなあって思う、最たるものはスクーターです。


長いことバイク乗りをやっておりましたが、だいぶ昔にですね、バイク仲間の一人が、


「最近さあ、ギアチェンジするのが、なんだか面倒でさあ」


とかぬかしやがって、おまあ、もうバイク乗るな! ってみんなに言われていました。


そいつはギアチェンジって言いますか、クラッチをつなぐのがヘタッピで、半クラとか全然できなかったんで、足よりも左手の方が面倒くさかったのかもしれないんですけどね。


ただ、世の中的には、それからそんなに経たないうちに、スクーター全盛の時代になりました。
オートマバイクですね。


ビッグスクーターなんてのも出てきましてね。1人がそれを買って、ツーリングに行ったんですけど、疲れるって言ってましたね。
そりゃそうでしょ。長距離走るにしてはタイヤの径、ちっさ過ぎます。


ツーリングには不向きでしょねえ。エンジンブレーキもコントロール出来ないんですもんね。


オートマ車も、スクーターも、坂道発進とか気にしないでイイんだから便利じゃん!


ま、それはそうんでんすけどね。

 

 

 


「不便益システム研究所」とは違う観点で、自分の身の周りの便利っていうのを、見つめ直してみる、っていうのも何かの転機になるかもですねえ。


感覚を甘やかしてばかりいると、あっというまに退化しちゃう、っていうことがあるのかもです。

 

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