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ランサムウェア【ロックビット】 主要メンバー逮捕 暗号化されたデータの復元ツールも開発 ですが

< 世の中がガラガラ変わっていくにつれて 犯罪も手を変え品を変えしてサマ変わり ヤな感じ! >

いつの時代でも、どこにでも、悪いヤツっていうのは居たんでしょうし、これからも居続けるんでしょうね。


「石川や 浜の真砂は尽くるとも 世に盗人の 種は尽くまじ」


安土桃山時代の大泥棒、石川五右衛門(1558~1594)が詠んだっていう辞世の句。


ある意味で真実を言い残していった五右衛門さん、ってことになるんでしょうけれど、これ、ホントにご当人の辞世の句なんでしょか。


石川五右衛門っていう人自体は実在していたみたいですけどね。
京都の三条河原で「釜茹での刑」にされたのを見たっていう記録はいくつか確認されています。


戦国時代末期とはいえ、人を茹で殺すって、とんでもないことをやっていたもんですよねえ。


昭和の時代にキャンプ場で「ドラム缶風呂」っていうのを見たことがあります。


コンクリートブロックで組んだ台の上にドラム缶を乗っけて、下から直火で熱するんで、ドラム缶の底に直に触れないように、お湯に浮かんでいる蓋っていうのかスノコみたいな板を足で押さえつけながら沈めて入るやつ。


五右衛門風呂の亜流なんだそうですね。
熱湯そのものよりドラム缶のフチの方が熱そうでした。


しかしですね、釜茹での刑なんていうのを考え出したのって誰なんでしょ、っていうとですね、古代中国、殷の紂王(生年不詳~紀元前1046年)っていう王さまみたいです。


酒池肉林ってことをやらかしたとかで評判の悪い王さまですね。
酒池肉林なんてホントにそんなことをやったのかなって、かなり疑問ですけど、烹煮(ほうしゃ)っていう釜茹での刑はかなり頻繁に行われていたそうです。


日本では石川五右衛門の例が最初だとすると、2600年以上を経過して中国から伝わってきたのか、そうじゃなくって豊臣秀吉時代の誰かが独自に思い付いたものなんでしょうかね。


罪を憎んで人を憎まず、とか言いますけれど、思いっきり人を憎んでいるような刑。


天下の大泥棒っていう石川五右衛門ですけれど、そんな派手な殺され方をするって、いったいどんな悪さをしたのか、実は分かっていないんですってね。


金のシャチホコを盗もうとしたとか、豊臣秀吉を暗殺しようとしたとか、後代になってからの創作ではそんなことになっていますが、大泥棒っていう表現が実際の行動を表しているのかどうか、それさえもけっこう怪しい感じです。

 

 

 


「石川や 浜の真砂は尽くるとも 世に盗人の 種は尽くまじ」


っていう辞世の句にしても、江戸時代に芝居のセリフとして考えられたものなんじゃないでしょうかね。


並木五瓶(1747~1808)っていう歌舞伎作者の作品「楼門五三桐(さんもんごさんのきり)」


「絶景かな、絶景かな」で登場する石川五右衛門が作った句として出てくるのが知られています。


世の中に悪のタネが尽きることはあるまいよ、っていうセリフは説得力があって、まさに真実だなあってなもんで、今に伝わってきているんでしょうね。


尤も、並木五瓶の完全オリジナルってことでもなさそうで、元になったんだろうって思われる和歌があります。


平安時代前期、905年に奏上された「古今和歌集
紀貫之の「仮名序」の中で、和歌には6つの種類があるって言っています。


その1つが「たとえ歌」


あんまりよろしくない出来栄えの「たとえ歌」の例として紀貫之があげている歌、


「わが恋は よむともつきじありそ海の 浜のまさごはよみつくすとも」


当時のインテリだったんだろう並木五瓶は当然古今和歌集の仮名序を知っているでしょうからね、芝居の中の和歌として、本歌取りってなことをしゃれこんだんじゃないでしょうか。


釜茹でなんていう派手な公開刑に処された石川五右衛門っていう人物は義賊だったっていう説もありますけど、なんか、大泥棒とか、そういう単純な犯罪者じゃなかったのかもです。


犯罪の種類なんて数えたこともありませんけれど、「犯罪は世につれ、世は犯罪につれ」っていう側面があるんだとすると、人を殺すハードルがかなり低かったんじゃないかって思える戦国時代の大罪っていうのがなんだったのか、21世紀の今となっては窺い知ることも難しそうです。


一族郎党も同時に死罪になっている石川五右衛門さんですけど、庶民から唾棄されるような悪いヤツだったのかどうか、分かりませんよね。


釜茹でっていう処刑方法が奇抜だったことで後世にその名を残したわけじゃなくって、ピカレスク・ヒーローの役割を、後付けであるとしても持たされてしまった可能性がないでもない石川五右衛門さん、っていうようなことだったのかも。


それから時代はズズッと進みまして、世の中にコンピュータっていうものが出てきてから犯罪の世界もすっかり様変わりしてきちゃっていますよね。


サイバー系っていう、犯罪の新しいジャンルが増えちゃったって感じでしょうか。


犯罪じゃなくって不可抗力ですって申し開きしているビットコイン周りのあーだこーだっていうのもありましたし、21世紀に入ってから急増しているらしいのが「サイバーテロ」ってやつです。


警察庁「サイバーテロ」によりますと、

 

「情報通信システムは、サイバー攻撃を受けて過剰な負荷が掛かったり、コンピュータ・ウイルスに感染したりすると、正常に動作しなくなってしまいます。政府機関等の重要インフラ事業者の基幹システムがサイバー攻撃を受け、国民生活や社会経済活動に甚大な支障が生じる事態は、サイバーテロと呼ばれています」


ってことなんであります。


サイバー空間での犯罪っていうのは、一般人がリアルには感知できないインターネット空間で行われているわけで、悪事を働く側も、それを取り締まる側も、これまでの歴史上には存在しなかったようなスキルが必要になりますね。


新しい種類の犯罪として、とくに21世紀に入ってから急増しているのが「ランサムウェア」による犯罪なんだそうです。


そもそもね、サイバー犯罪っていうのが、なんか身近には感じられませんっていう理由が、この名前、意味不明なカタカナ名称にあるのかもしれませんね。


普通に暮らしている日本人に「ランサムウェア」ってなんでしょうか、って聞いたって、まともに教えてくれる人なんてほぼいないと思います。


専門家でもない限り、それ、英語だよねえ、っていう程度の反応だったりしますよねえ。


でも言葉の意味が分からないからといって「ランサムウェア」の攻撃を免れられるわけもなくって、リモートワーク環境を考えますとけっこう身近なものになっているって考えるべきなのかもしれないですよ。

 

 

 


ランサムウェア」は「身代金ソフトウェア」っていう意味なんであります。


悪意を持ったソフトウェアを「マルウェア」って言いますけど、たくさんあるマルウェアの中の、身代金を要求してくるタイプのソフトウェアが「ランサムウェア」です。


カタカナ名前ばっかり、いっぱい出てくるのがサイバーの世界ですよねえ。
アタマ、カクカクしちゃます。


企業のサーバーに直接侵入するタイプのランサムウェアもありますが、狙われるのはそのサーバーに接続できる個人のパソコンも多いそうです。
個人の環境はセキュリティが比較的弱いってことですね。


例えば、遠隔地にあるパートナー企業が本社のサーバーにインターネット経由で接続して仕事を進める、なんていうことは普通にやっていますよね。


パートナー企業のサーバーに接続している個人のパソコンにマルウェアが仕掛けられちゃうと、本社のサーバーが厳重にファイヤーウォールしていても、そのパートナー企業のために開けてある穴から易々と、イントラネットの中にも入ってきちゃう。


全てのマルウェアは侵入する際に、ノックしたり、ごめんくださいだとか、わかりやすい挨拶なんかしてくれません。


ランサムウェアは静かに潜伏して、侵入すべき場所に拡張侵入していきます。


この辺がやっかいなところです。ソフトウェア自身が環境を判断している。


内部情報を確認して、対象データファイルを片っ端から暗号化して圧縮してロックをかけてしまいます。


暗号化されてロックされたファイルには復元しない限りアクセスできません。


つまり業務の一部、あるいは全部がストップしてしまうわけですね。


ファイルのロックを解除するには解除キーが必要になります。


「あんたの会社のデジタルデータを人質に取った。ロックを解除するキーコードが欲しければ〇〇億円を△△に振り込め」


これがランサムウェアっていうやつで、身代金を要求してくるわけです。


これまでにたくさんニュースになっていますんで、ランサムウェア被害っていうのを聞いたことがあるんじゃないでしょうか。


人質にされたデータの種類にもよりますけれど、身代金を払わずに、新たなシステムを起ち上げるっていう解決方法もあるにはあるんですよね。


でも、そうすると犯人側は、企業秘密に相当する部分のデータを、誰でも閲覧できるウェブサイトに公開するぞ、って脅すテに出てきます。


ロクなもんじゃないですね。
そりゃそうです。そもそもが悪いヤツなんですから。


昔はクラッカーなんて言ってましたけど、今はこういう悪いヤツらも、サイバー知識に長けているっていうことで「ハッカー」っていうみたいですね。


悪事に加担しないハッカーの方を区別して「ホワイトハッカー」なんていう言い方も耳にします。


最近で名前を知られているホワイトハッカーといえば、台湾のプログラマーで政治家になった「オードリ-・タン(唐鳳)(1981~)」でしょうか。


台湾でのデジタル技術を駆使したコロナ対策は世界的に評価されましたですね。


日本のタロちゃんとは雲泥の差でした。タロちゃん、素人だし。
いつまで経っても素人のままみたいだし。。。


でもまあ、ハッカーなんてそんなに大勢いるってもんでもないでしょうけどね。


フィクションの世界には圧倒的な人気のハッカーがいます。


ホワイトハッカーとは言えないヒロイン。


「リスベット・サランデル」


スウェーデンの作家、スティーグ・ラーソン(1954~2004)の推理小説「ミレニアム」の主人公です。


小説は大ヒットしましたし、映画にもなっていますんで知っている人も多いと思います。


「ドラゴン・タトゥーの女」

 

「火と戯れる女」


「眠れる狂卓の騎士」


この3作を書いてところで、スティーグ・ラーソンは突然亡くなってしまいます。心筋梗塞だったそうですね。


シリーズの構想としては10作あったそうですけど、3作でジ・エンド。


って思っていたら、同じスウェーデンの作家、ダヴィド・ラーゲルクランツ(1962~)が続編を引き継ぐことになって、


蜘蛛の巣を払う女


「復讐の炎を吐く女」


「死すべき女」


の3作が発表されていますね。


大ヒット作を引き継ぐなんて狂気の沙汰、だと思いますけど、それなりの出来、ではあると思います。


リスベット・サランデルは、身長154センチメートル、体重42キログラム、ショートヘア、鼻と眉にピアス、背中にドラゴン・タトゥー、首にはスズメバチのタトゥー、そのほか腕や脚にもタトゥーを入れていて、サイバー空間の中でも一目置かれているハッカー


ま、あんまりリスベットのことを語ってしまうと未読の方々にネタバレになってしまいますので、映画を含めてどんな活躍を見せてくれるのかは言わずにおきますです。


6作で終了したのかどうかハッキリしませんけれど、リスベット・サランデルは今のところ釜茹での刑とかには、なっていないです。


創作の中では絶対につかまらない、足元を見られることのないハッカーの存在っていうのも可能ですけど、現実世界ではどうなのかっていうことですよね。


そこが問題です。


世界的に「ランサムウェア」を仕掛けて勇名をはせていたのが「ロックビット(LockBit)」っていうソフトウェア、それを仕掛けていたグループです。


日本でも数件の被害発表がありました。


徳島県つるぎ町立半田病院。2021年、ロックビットの攻撃によって40台のパソコンデータが暗号化されちゃって、8万5000人分の電子カルテが閲覧できなくなった。


脅迫メールを送り付けて来た犯人グループが「ロックビット」を名乗っていたんだそうです。


システム復旧まで2ヵ月かかったそうですが、復旧方法は公表されていません。


身代金を支払ったのか、支払わずにロック解除できたのか、あるいは新しいシステムに切り替えたのか。
2ヵ月の間に転院しなければいけなかった患者さんが少なくなかったみたいですね。


その他にも名古屋港のコンテナ管理システム、千葉県南房総市の小中学校の校務ネットワーク、沖縄県那覇市の図書館だとか、8施設ほどがやられているんですね。


日本の警察も攻撃に使われたサーバーの追跡だとか、世界的な捜査に加わっていたわけですが、2024年2月20日、欧州警察機構(ユーロポール)が「ロックビット」の主要メンバー2人を検挙したって発表しました。


ユーロポール。ほら、あれですよ。
ルパン三世の銭形警部、とっつあんが出向している警察機構。


サイバー犯罪には世界規模での協力がないと対応できませんからね、これからのニュースにはユーロポールっていう名前がたくさん出て来るかもです。


とっつあんは、ま、出てきませんでしょうけどね。


数多いランサムウェアの中でもロックビットは突出して攻撃件数が多かったそうで、ユーロポール、アメリカ、イギリス、フランス、オーストラリア、スウェーデン、スイス、カナダ、ドイツ、そして日本の警察が共同捜査を進めていたんですね。


その国際共同作戦名は「オペレーション・クロノス」


作戦名って、なんか軍事作戦っぽい感じもしますけど、サイバーテロに対しては、そういう態度じゃないと対応できないのかもですね。


今回ポーランドウクライナで逮捕された2人の国籍や、主要メンバーってされていますが、その役割はどういうものだったのかは発表されていません。

 

 

 


「オペレーション・クロノス」の詳細結果発表はこれからってことなのかもしれないですけど、今回の警察発表の中で、ほほうって思ったのは逮捕以外のもう1つの方のニュースでした。


それは「日本の警察庁がデータ復元技術開発」っていうもの。


ロックビットによる攻撃で使用不能になったデータの復元手法を世界で初めて開発したっていうことなんですよ。
日本の警察がですよ。


デジタル後進国っていうレッテルを貼られてしまって、特に中央省庁とか、ダメダメだよね、だったんですけど、やるじゃん警察庁! でありますよ。


サイバーテロ対策として警察庁は「サイバー特別捜査隊」を「サイバー特別捜査部」い格上げして、より一層のレベルアップを図っていくんだそうです。


格上げねえ。やっぱりお役所ですからねえ。


これまでのテイタラクからしますと、ホントかよっていう気持ちもどこかにあるんですけど、人材を得たってことなのかもです。


そういう人事の発表はね、なくたってイイんです。
実際には凄い人がおります、内緒ですけど。ってことで全然かまいません。


スーパーな実績をどんどんあげていっていただくことを祈念いたします。


データの復元方法っていってもですね、万能ではないでしょうし、ランサムウェアもたくさんの種類がありますから、ランサムウェア対策がそれで解決するっていう種類のことじゃないですね。


ただ、大きいって思うのは、コンピュータセキュリティのジャンルで、日本が欧米の技術にどうやら追いついたってことだと思います。


リバースエンジニアリング」ってやつでしょうね。
アセンブル、逆コンパイル


今回のツール開発を足掛かりとして、犯罪対策ってことだけじゃなくって、サイバー空間の中で国際的な役割をしっかり果たしていける日本になることが期待されますです。


尤もね、2人が逮捕されたからといってロックビットが壊滅したわけじゃなくって、「LockBit Supp(ロックビットサップ)」って名乗るハッカーが、逮捕発表の数日後に

「FBIにやられた。FBIはうそつきだ。米政府機関への攻撃を強化する」

とかいうことを再開させたロックビットのサイトで言っているそうですからね、戦いの端緒についたっていう段階なのかもです。


サイバーテロを仕掛けてくる集団、あるいは個人って、ロックビットだけじゃなくって、たくさんいるんですもんね。


デジタル庁。今回の逮捕劇、どの程度理解して、どう捉えているんでしょかねえ。
日本にリズベット・サランデル、居ない?

 

 

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