ウキウキ呑もう! ニコニコ食べよう!

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【週休3日制】 そんな世の中がやって来るのか?

< 家計のことを考えるんだったら腰を入れて副業しなさいってことなんでしょうか >

吹く風は冷たく、春まだ遠い如月の頃のことでございます。


夕方から冷たい雨になった日の夜に、かじかむ手で傘さしてまで外に出て、呑み屋さんのノレンをくぐるのは常連さんぐらいのもんでしょねえ。


焼酎バーのカウンター、一番奥に、でっぷり体形の40代サラリーマン、マッツンがすでに眠そうに目を細めて座っています。そうなってからが長いタイプの酒呑み。


その隣には、この店に来る常連さんの中でおそらく一番の酒豪、アラフィフ、昔、いやいや今でも美人のセーコちゃんが座っていて、もう生ビールの段階は終わって焼酎ロックをやってますねえ。
いつでもチャンポン。そういうタイプの酒呑み。


夜の8時を回っていましたがテーブル席にはオバオジカップルが1組だけで、まあ、店内は静かな夜でした。


で、マッツンの大きな地声が目立っていたんでありましたけれども、アネサン格のセーコちゃんに何事か訴えかけているようでした。


「でも、あれっすよ、休みが増えた分、給料が減っちゃうっていうのって、なんか、働き方改革としてオカシクないっすか」


ほほう、働き方改革。珍しくマッツンが酔眼ながらも真剣な声を出しています。


「だから、週休1日システムのあたしには、そんなの実感できないんだってば。週に3日も休みがあるってどういうことなの?」


あらら、そでしたね、セーコちゃんは週休1日、日曜日だけがお休みだったですねえ。
前に聞いたことがあります。


そのセーコちゃんの隣に席を占めました。

 

 

 


おしぼりを持って来てくれた女将さんが早口に説明してくれたところによりますと、なんと、マッツンが今の会社を辞めようかどうしようか、セーコちゃんに相談しているらしいんですね。


相談しているって言いますか、ま、聞いて欲しいっていう感じなんでしょうけれどね。


「あ、どもお。お疲れっす! ぱうすさん、遅いっすよ」
「お疲れ~」


ってことで、はいはい、いつも通り自然に話の中に組み込まれます。


マッツンが会社を辞めようとする理由が、最近耳にした記憶のある「週休3日制」ってやつらしいんでした。


世の中に先駆けて休みが増えるっていうのに、なんで辞めようなんてことになっているんでしょうか。


会社を辞めようかっていうぐらいですから、マッツンは詳しく調べていたようでした。


週休3日制っていうのにも種類があるらしくって、けっこうややこしいみたいなんですよね。


1:週の労働時間はそのままにして、賃金も現状のままとする。


2:週の労働時間を1日分減らして、賃金を現状維持とすることで実質的賃上げとする。


3:週の労働時間を1日分減らして、賃金もそれに準じて1日分減らすこととする。


ざっとこんな感じみたいで、ふむう、なるほどなパターンがあるわけです。

 

連続とは限らない


「1」の場合、週5日分の労働を4日でこなしなさい、ってことですから、1日の労働時間が長くなる。


現状でも1日10時間ぐらい働いている人も少なくないですけど、さらに増やして12時間、13時間を会社に取られたら、通勤時間を含めると、なんだか思考停止の生活になっちゃいそうな気もします。


週に3日の自由な日があるってことが、誰にとっても等しくパラダイスってことじゃないんですねえ。


「2」のパターンが理想って言えば言えそうでしょうか。


で、マッツンの会社で持ち上がっている週休3日制の話っていうのが「3」のパターン。


「ね、ぱうすさんね、世の中がね、給料上げましょうなんてやってるのに、うちの会社、なんか理由見つけて給料下げようっていう魂胆なんですよ。考えられます? うちの社長、岸田さんより時流読めてないでしょ」


セーコちゃんがツッコミます。


「だからさあ、何も考えてなさそうな岸田さんのことなんか知らないけどさあ、まともな働き方改革とか、給料アップがテレビで言ってるようなことになってんのって、大きな会社だけなんだって。中小零細はお呼びじゃないのよ。ね、ぱうすさん、そうでしょ」


はあ、そうかもしれませんねえ……。


「あたしの会社なんて週休1日なのよ。イマドキ。今どきによ! 休みは日曜日だけ。どうなってんのよ」


ん~。そう言われましてもねえ、……。


世の中はワークライフバランスだとかなんとか言い始めてますけどねえ。

 

 

 


厚生労働省がコロナ対策の一環として、3密を避けるため、外を出歩く機会を減らすためってことで2020年に「週休3日制の導入」っていうのを言い出したのが最初だったように思います。

 

「1か月単位の変形労働時間制を採用し、1か月の法定労働時間の枠内で労働時間を調整することで月の休日数を増加することが可能となります」


とか言っちゃって、特に工夫された提案でもなかったんですよね。


法定労働時間っていうのは、厚生労働省「法定の労働時間、休憩、休日」によりますと、

 

・使用者は、原則として、1日に8時間、1週間に40時間を超えて労働させてはいけません。


・使用者は、労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を与えなければいけません。


・使用者は、少なくとも毎週1日の休日か、4週間を通じて4日以上の休日を与えなければなりません。


ってことになっているんですね。


この他に「時間外労働協定(36協定)」「変形労働時間制」「フレックスタイム制」だとかがあるんですけど、いろいろ工夫すれば週休3日制にもっていけるでしょ、ってことなんでしょね。
丸投げってやつです。


いろいろなアンケート調査では、賃金が減らないように週の労働時間を現状と一緒にする。つまり、1日の労働時間を長くして対応しようっていう「変形労働時間制」が週休3日制の現実解になっているみたいです。


「変形労働時間制」には、1週間単位、1ヶ月単位、1年単位、っていうのがあるんですよね。


そういえば、2019年に日本マイクロソフトが「週休3日制」を試験的に実施した結果、前年同月に比べて生産性が40%向上したなんていうニュースがありました。


それからコロナになって、週休3日制の話ってどうなったんでしょ。
とくにニュースにはなっていませんでしたよね。


マッツンの会社がパンデミック明けのタイミングに、どういう理由で週休3日制を導入しようとしているのか分かりませんけれど、会社側が給料を減らそうっていう手段として考えているんだったら、マッツンの悩みも深くなっちゃいますよねえ。

 

 

 


そもそも日本人って労働効率、ワルイねん!


っていう意見はかなり前からありますけれど、働き方改革って、今のところ労働効率を改善するような方向で推進されてはいないように感じます。


週休3日制ってことで、休みの日を増やそうっていうの、ひょっとすると、AIのせい?


資本側からすると、AIがたいていのこと出来ちゃうから、おまあら、もう要らんねん! っていう意思表示!?


マッツンの悩みは、もしかするとAI時代の働き方として、誰でも考えておくべき先見性を伴なっているのかもです。


さらに言えば、週に1日しか休みがないお勤めの人にとって、週休3日制が与えるインパクトって、大量な離職者を出しちゃうかもですよ。


日経平均、4万円時代とか言って浮足立っているようなオ歴々もおられますけど、マッツンもセーコちゃんも、ため息ばっかりです。


どうですか? 週休3日制の話、聞こえて来てますか? ため息ですか?

 

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