ウキウキ呑もう! ニコニコ食べよう!

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ーー 居酒屋トークの ネタブログ ーー

【ミッフィー】本名ナインチェ・プラウスは 6月21日が誕生日 ずっと前から小学生でっす

<子どもたちの未来へプレゼントを贈るキャンペーン「happy birthday miffy -子どもたちの未来を守ろう-」>

世界のみんなが知っている人気キャラクターというと「ムーミン」「スヌーピー」でしょうかね。それと「ミッフィー」も人気ですよね。いろんなグッズもあります。


でもですね、オヤヂとして正直なところを申しますとですね「ミッフィー」って名前、ずっと知らなかったです。
街なかで見かけるバッグに描かれたイラストだったり、カバンにぶら下がっている小さなぬいぐるみだとかを違和感なく見てはいたんですが、名前を知らない。でも昔から知っているような気がしているキャラクター。それがミッフィーなのでした。

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これはチャウやつ


うさぎ? なのかな? という認識。


でもまあ、名前を知らないことに頓着なしで暮らしていたわけですが、ある日、その正体の不思議さを気付かされる出来事に出会ったしまいました。

 


コロナのずっと前。帰りの電車、中央線の中。三人連れのオバサマが途中駅から乗り込んできました。
比較的混んでいない時間帯ではありましたが、中央線です。人と人の隙間なんてありません。


ホームからの人波に押されるような格好でぐぐ~と入ってきたオバサマたちに押し込まれるような形で鮨詰め。誰も望まない密着!
そんなに遅い時間ではなかったんですが、三人のオバサマたちはけっこうキコシメシテおられるようで、声高で会話を続けておられます。こんなにギューギューなのに、よく声が出せますね、って感じ。


そのうちの1人が抱えている大きなぬいぐるみの顔が目の前です。そうです、それが、それでした。


「中学生になってもダメよ。ずっと子供のままなのよ」
「でもイイじゃないの。うさこちゃんは大人だって好きな人、いっぱい居るもの」
「でも、こんな大きいのなんて、どこに置くつもりなんだか」


ふううん。うさこちゃん、っていうんだ、これ。


「そのミッフィー、黄色のワンピースよね。珍しくない?」
「あら黄色って普通じゃない?」
「なんかオレンジ色のイメージなんだけどなあ」


ん? ミッフィー? うさこちゃんっていうのは、単にオバサマのうさぎのぬいぐるみに対する呼称?


って感じで、新たな情報に接しながら、こっちをまっすぐに見ているバッテンのクチのぬいぐるみを見ておりました。愛想がイイとはいえない目線でしたね。

 


で、帰ってすぐに調べて「うさこちゃん」も「ミッフィー」も両方とも正しい呼び名であることを知ったのでした。


でもホントの名前は「ナインチェプラウス」っていう、オランダ発のキャラキターなのだということを認識しました。


「ちいさなうさこちゃん」という絵本が日本で発売されたのは1964年、昭和39年だそうです。石井桃子さんの訳。けっこう人気の絵本。
うさこちゃんです。名前を憶えてはいなかったものの、流行った絵本で見て、その独特のキャラクターが記憶に残っていて、それで違和感はなかったのかなと思います。
ニッコリしているとは言えないキャラクターですよね、うさこちゃん。クチがバッテンだし。


不思議なキャラクターという印象だったんだろうと思います。記憶に残る強いキャラクター。


1979年、昭和54年からはアニメの放送が始まって、そのときからの名前が「ミッフィー


でも不思議ですよね。「ナインチェプラウス」という名前のキャラクターが、うさぎだから「うさこちゃん」というのは、日本語訳として、まあ、そういうもんかなって感じがしますけれど「ミッフィー」って?


「ナインチェ」の英語訳が「ミッフィー」ってことなんだそうですが、「Nijntje Pluis」が「miffy」


ん~。
「スヌース ムムリク」が「スナフキン」っていう例もありますからね。そういう種類のネーミングなのかもしれません。「ナインチェプラウス」じゃ人気が出ないという判断。


オランダ語で子うさぎは「konijn(コネイン)」というそうで、それにさらに「小さい」という「tje」をつけたネーミングだそうですから、日本語の「うさこちゃん」はそのままの訳といえそうですが、英語の「miffy」はどこからきたんでしょう。


うさぎを表す英語って案外たくさんあって「rabbit」「hare」「buck」「doe」「coney」他にもあるかもしれません。でも「miffy」につながりそうな単語は見つからなかったです。


うさこちゃん」と「ミッフィー」という両方の名前を知ってから、もう随分になりますが、最近では「ミッフィー」って呼んでいる方が圧倒的ですかね。「うさこちゃん」は全然聞きません。


で、ミッフィーですが、1955年6月21日が誕生日。でも、たぶん今でも小学生なんだと思います。サザエさん家のカツオくんと同じですね。


ミッフィーの誕生日を祝して、生活雑貨、小物、キャラクター商品の製造、輸入販売の会社「マークスインターナショナル」が、子どもたちの未来へプレゼントを贈るキャンペーン「happy birthday miffy -子どもたちの未来を守ろう-」を開催しています。

 

2021年6月1日から6月30日の期間、オランダの「BON TON TOYS」「Mr Maria」の2社の対象商品を購入すると、収益の一部を、社会活動団体「フローレンス」に寄付して、「子どもたちの未来へ」役立ててもらおうというコンセプトです。


「フローレンス」という社会問題解決集団は国内最大の認定NPO法人で、病児保育・ひとり親家庭の貧困・障害児保育などの社会問題の解決を目指し活動している団体だそうです。

 

前の記事【SDGs 目標13】でちょっと齧ってみたSDGsですが、フローレンスの活動は大きく貢献しているものと思われます。


SDGsは、目標1:貧困をなくそう。
目標2:飢餓をゼロに。
目標3:すべての人に健康と福祉を。
目標4:質の高い教育をみんなに。
目標5:ジェンダー平等を実現しよう。
目標6:安全な水とトイレを世界中に。
っていう目標グループを世界の貧困問題解決に向けて設定しています。


まあ、目標6は日本ではあまり大きな問題ではないと思いますが、それ以外は、割と身近に存在している問題で、特にコロナ禍で深刻になっている問題ばかりっていうことになるのかもしれません。

 


ニュースで、食品ロスをなくそう、といっているかと思えば、一方では飢餓状態になってしまっている家庭があったり。なかなかうまくバランスがとれていませんね。


貧困と飢餓と教育、そしてジェンダー平等というのはかなり密接なつながりがありそうに思えます。


これらが解結されれば健康と福祉の問題にも光明が見えてくるのではないでしょうか。


ま、1個人が解結できるようなレベルの問題ではないとはいえ、個人でも出来ることっていうのは、こういう形で存在しているってことなんだと思います。


ミッフィーって、しっかりクッキリしたデザインと色使いですよね。笑っているようにも、泣きそうになっているようにも、見えます。
表情が、向き合って、見つめる側の心理状態次第って、凄いキャラクターですよね。


うさこちゃんって呼ばれても、ミッフィーって呼ばれても、ナインチェって呼ばれても、同じ表情です。


いろんなものを、いろんなふうに、見ているんでしょうね。

ミッフィーには真面目で優しい空気があるような気がします。

 

【フルーツ魚】って ど~んどん進化していて フルーツから脱却しつつあるって話

<キャベツって その名の通り 磯焼けに対する海のキャベジンなのかもです>

「柚子鰤王(ゆずぶりおう)」って知ってます? 食べたことあります?


2005年から高知大学で研究開発が進められて、2007年に鹿児島で販売され始めた魚です。
「フルーツ魚」と呼ばれるようになる魚のさきがけですね。


ざっくり分けてしまうと、
ぶりにゆずの皮を食べさせるのが「高知モデル」
ぶりのエサにゆず果汁を混ぜて食べさせるのが「鹿児島モデル」


中長期的にみて、コロナ禍に関係なく明るい話題って少なくなっている日本ですが「産学連携」がうまくいっている例ですよね。
「産学連携」って、ひところ盛んに取り沙汰されていましたが、こうして成果を上げているものもあるんですよね。


この始まりは、果物のポリフェノールが魚の変色を抑える効果の研究だったそうですが、大学の


「こういうことを期待して、こんなことをやってみたら、こうした効果がありました」


っていう情報を知ることによって、じゃあ、オラんとこではこうしてみるべ、っていう動きにつながって、産業的にも効果が出るって理想的だと思います。


高知モデルから始まって鹿児島モデルに、という地産地消の「地産」部分を豊かにする活動。
高知大学農学部の深田陽久センセ、ブラボー! です。(ブラボーって、最近聞かないなあ)

 

 

 


フルーツ魚って意外に多くの種類があります。


愛媛県では「みかんぶり」「みかん鯛」


香川県の「オリーブはまち」「オリーブぶり」


徳島県の「すだちぶり」


高知県の「直七鯛」「直七かんぱち」


直七(なおしち)っていうのは、高知県特産の「酢みかん」とも呼ばれているまぼろしの「すだち」の名前。


高知県和歌山県で共同開発している「レモンぶり」


大分県の「かぼすひらめ」「かぼすぶり」


長崎県の「ハーブさば」


広島県の「レモンはまち」


三重県の「伊勢真鯛


だとかが知られていますね。


こうして見てみますと西日本ばっかりですね。四国と九州に集中しています。
はやいトコ東日本でも進めて欲しいです。


西日本で盛んだというのは最初が高知県と鹿児島県だったという歴史的な背景と、取れる魚と果物の土地柄っていうのが関係しているのかもしれません。
なんにしても関東ではあまりお目にかかれませんですね。ほぼ食べたことないです。
今ではもっと種類も増えていっているのかもしれません。


こうした「フルーツ魚」って柑橘類の利用から始まったわけですが、柑橘類以外にもその利用を広げていっているようなんですね。


愛媛県の「ウニッコリー」っていうのが開発されつつあります。
これ、凄く画期的だと思います。


日本人の魚の消費量確保が目的だった「フルーツ魚」がヒントになったのは間違いないでしょうけれど、SDGsの概念に適った取り組みだということもいえそうです。


地球で生きていくうえで、人間だって自分の食に責任を持って、他の命を食べることを主張してイイようなポジションに近づけそうって感じです。


「ウニッコリー」っていうのは名前から分かる通り「ウニ」と「ブロッコリー


「ウニ」は「ガンガゼ」と呼ばれている愛媛県のウニなんですが、近年の水温上昇の影響で急激に増えているんだそうです。


こういう現象はなにも愛媛県に限ったことではないですよね。海の水温上昇って、確実に地球の生態系に影響を与えているってことです。世界的な現象です。
で、ガンガゼが増えますと、沿岸の海藻が食べつくされてしまうという困ったことになります。


磯焼け」といわれる現象になってしまうんですね。

磯焼け」という問題が取り上げらふぇたのは、もう何十年も前です。成果の上がっている取り組みはあまり無さそうな感じですよね。自然に向き合うことの難しさなんでしょうね。


磯焼けになってしまうと、海藻を食べる他の生物が生きていけなくなりますし、海藻に卵を産み付けている魚にとっては種の存続が出来なくなるという決定的な被害を受けてしまいます。


ガンガゼ自身も大量発生によって自分自身が食べるエサが充分ではなくなって、身も痩せていますし、もともと苦くてえぐみもあって食用とは考えられていなかったそうです。さらには、ガンガゼのとげには毒があって、漁師たちから嫌われていた種類のウニ。
で、ガンガゼは「駆除対象生物」とされていました。


これねえ、分かりますけれどねえ。漁業関係者にとっては死活問題ですからね。

でもまあ、これって完全に人間都合で「生物多様性」だとか「SDGs」といった世界の流れからは遠いものですね。


「駆除対象生物」。。。悲しい響きです。だって、人間が生きていくためなんだから、って理屈。


でも、駆除はうまくいかなったそうです。


そりゃそうでしょうね。こういう場合の駆除って、作業に精出しても直接的な利益にはなりませんからね、継続するのは難しいでしょう。


でも工夫する人は居るもんです。そういう人は大事にしないといけませんですよ。
逆転の発想で、ガンガゼの養殖を始めたんです。


「フルーツ魚」の例もありますからね、柑橘類だとか、いろいろ与えてみたんだそうですが、一番良く食べたのが、なんとブロッコリーの茎。茎ってところが、なんか、スキ。


地元のJAでブロッコリー出荷の際に切り離して廃棄処分にしていたブロッコリーの茎です。


「とにかくなんでも、やってみよう!」の精神なんでしょうかね。ガンガゼがリクエストするわけもないでしょうけれど、フルーツのジャンルを超えてブロッコリーです。
で、なんと、結果オーライ。ガンガゼは身も太り、甘さを感じられるほどに変化して、まろやかになったんだそうです。


「ウニッコリー」の誕生です。


まだこれからという部分もあるんでしょうけれど、持続可能な漁業になっていくとイイですね。

 

 

 


もう1つあります。「ニザダイ」という魚。
聞いたことない、ですよね。


関東から四国にかけての多くの地域では「サンノジ」と呼ばれている魚で、尾びれにある三本の線が特徴で、それで「三の字」って名前なんでしょうね。でも知りませんね。


石川県では「バイオリン」よ呼ぶそうです。なんででしょ? ちょっと調べてはみたんですが、なんも引っかかって来ませんでした。バイオリンは4弦ですが3本の線を弦に見立てて、ってことなんでしょうかね。でも、それだとすると「三味線」ってのがありますけれどね。分かりません。


千葉県では「クサンボウ」
大阪では「カッパハゲ」


魚の名前って、地域によって全然違っているのはよくあることですけれど、ニザダイ、なんかあんまり、有難がられてはいない感じの呼ばれ方ですよね。
臭いんだそうです。千葉県の呼び名はそこから来ているのかもしれませんね。


ニザダイとはいうものの鯛の仲間ではなく、スズキの仲間。岩場の海藻を食べるので、ガンガゼと同様に「磯焼け」の原因になっているんだそうです。


その海藻を消化するためなんでしょうけれど、内臓が大きくって、夏場には発酵臭が強くなって、とても食べられたもんじゃない、ってことなんですね。


で、ニザダイは「低利用魚」とか「未利用魚」って呼ばれていますし、磯焼け対策として「駆除対象魚」とか言われてもいます。ニザダイにしてみればサンザンですね。


このニザダイを美味しく食べてみようと工夫してるのが大手回転寿司店の「くら寿司


「みかんぶり」や「みかんサーモン」をメニューとして提供している「くら寿司」です。独自のナレッジを持っているんでしょうね。


ニザダイは、その臭いを気にしなければ身も厚くって、脂ののった魚なんだそうです。でもやっぱり、気にしますよね、臭いのはヤですよねえ。


刺身ではなく湯引きとか煮魚とかであればイケル、という声もあるようですが、なんたって「くら寿司」です。そのままの切り身ネタが勝負です。


で、なんと、ここで登場するのが「キャベツ」

 

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なして「キャベツ」なのかは分かりませんが、おそらくこれも、いろいろやってみての、結果オーライの部類かもしれません。


神奈川県水産技術センターとの協力で研究を進めているらしいんですが、和歌山県で実験を進めているとのこと。


キャベツの外側の葉。つまりこれもまた廃棄する部分の利用ってことですね。


キャベツを食べたニザダイ
なんと嫌な臭いは消えて、むしろ柑橘系の香りを感じるように変わったんだそうです。


もともと脂のノリは良かった魚です。歯ごたえも鯛に似た、コリコリしてしっかりしたもの。臭いさえなくなれば人気のネタになること請け合い。と「くら寿司」さんはふんでいるってことなんでしょうね。


で、このキャベツなんですが、やっぱり磯焼けの原因となっているウニ、ムラサキウニにも食べさせたら、ブロッコリーを食べさせたガンガゼ、ウニッコリーと同様に、美味しく変わったんだそうで、キャベツウニとして漁業の救世主となる可能性も出てきているらしいんですね。


キャベツウニとキャベツニザダイ


ん~。キャベツニザダイの方は、なんか名前を考えた方が良さそうですが、磯焼けの原因除去。漁業振興。サステナブル海洋資源です。
イイんじゃないでしょうか。


にしてもキャベツ。あの代表的胃腸薬「キャベジン」にも利用されているってことは有名ですよね。人間の胃腸にもよくて、磯焼けにも効く。イイことばっかりなんじゃないでしょうか。
くら寿司」ですからね、そのうちメニューとして登場してくるでしょう。


キャベツニザダイ。どんなネーミングになっているでしょうか。これも西日本の方が早く出てきそうです。見かけた、食べたって方。ぜひ教えてくださいませ。


さかなクンは、何か情報持っているんでしょうかね?

 

 

 


さかなクンで思い出したんですが、話題になった「ミナミジサイチョウ


6月5日、千葉県で無事の捕獲されましたね。で、その報道の中で知ったのが「とりクン」という存在。
いろんな人が居るんですねえ。


「さかな」と「とり」ですが、他にも居るのかもです。専門家? ってことなんでしょうかね。なんか発展的な方へ活躍の場を広げていって欲しいなあと、無責任に思ってしまいます。


それにしても、あの「ミナミジサイチョウ」なんでくちばしの先が欠けちゃったんでしょうかね? 平気なんでしょうか?

 

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【天国と地獄】その2 あの曲から考えてみる【運動会】と【電話は2番】のいまむかし

<一世を風靡したとさえ言える天国と地獄の曲調は 役割を終えてしまったのかも>

昭和39年、1964年10月10日土曜日。第18回オリンピック東京大会の開会式が晴れやかに行われてから、2021年は57年経過したことになります。


57年前。当時の日本の大人たちは、戦後復興を世界にアピールするという、責務とでもいうような感覚にとらわれていたといいます。敗戦後ほぼ20年というタイミングですし、そうした責任感のようなものを、おそらくは自主的に持っていたであろう日本人の真面目さは、どうでしょう、今に引き継がれている感覚なんでしょうか。


ま、こういう感覚って、イイところもありますし、非難すべき部分もあって、21世紀の国民性として何が正解というものでもないんでしょうし、正しさを求める対象でもないんだろうとは思います。


そういう意義的なものとは関係なく、2021年の東京オリンピックはどうなるんでしょうかね。


苦労して工夫して、批判を浴びながら中途半端に実施することになっちゃうんですかねえ。笑顔の少ないオリンピック・パラリンピック大会って、ねえ、どうなんでしょ。

 


成功裏に終了した1964年の東京オリンピック。開会式を記念して1966年から10月10日は「体育の日」に制定されて国民の祝日となったわけです。曜日に関係なく毎年10月10日は体育の日で祝日。


数十年が経過して、休日を増やしましょうだとかね、いろいろ効率がどうのというような意見が出てきて、2000年に「ハッピーマンデー制度」っていうのが導入されて、体育の日は「毎年10月の第2月曜日」ってことに変更されましたですね。


東京オリンピック大会の開会式とかいう歴史的な日付はどこかへ行っちゃいましたが、ま、休日が増えるんだったらオッケーでしょ。という受け止めで、時は流れていきました。うるさいこと言いっこなし。


合理的、効率的なんだそうでございます。


で、そこからまた時間は無情にも過ぎて行きまして、2020年からは「体育の日」っていう呼び方が「スポーツの日」に改定されています。知ってました?


どうもね、コロナ騒ぎの中での名称変更だったせいか、認知されないまま、いつのまにか変更されてしまっているという、日本政治の得意技といえるようなことかもしれません。


名前とか、どうでもよくねっ! っていうむきもあろうかと思いますが、名前、言葉がもたらす影響って小さくないものがあるように感じます。いやあ、大事でしょ。


今回の「体育」から「スポーツ」への名称変更にあたっても、当然ながら国会で議論されています。
「スポーツ」というのは「体育」より広い意味を持ち、自発的に楽しむという意味を含む。のだからっていうのが変更理由らしいです。


名称変更に伴って趣旨も変更されます。


体育の日の趣旨は「スポーツに親しみ、健康な心身をつちかう」というものでした。スポーツって言葉が入っていますよね。
対してスポーツの日の趣旨は「スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神をつちかうとともに、健康で活力ある社会の実現を願う」です。


願っちゃう日になっていたんですね、いつのまにか。他者を尊重する精神ですってさ。


これって好い方向に向かってるって思ってイイんでしょうかね。税金使って時間使って、センセ方はこういうお仕事をなさっておられるわけです。
ま、「体育」って概念自体が時代がかったものになってしまった、ということはいえるのかもしれません。


これまで普通に言っていた「国体」「国民体育大会」という名称も、2023年からは「国民スポーツ大会」に変更されるそうです。
略称は「コクスポ」???


運動会っていうのも、内容がどんどん変わって来ていますね。


徒競走に順位をつけなくなったのは昭和の終わりごろからだったでしょうか。競争じゃないじゃん、ってことなんですが、順位をつけない、悪平等といわれる由縁でしょうね。懐かしいですよね「徒競走」


運動会でこそクラスのスターになれる子どもって、今だって必ず居るんだろうと思いますけれどね。


小学校、中学校段階での順位付け、無しよ、っていうモラトリアム世界から、受験やらなんやらでいきなり試練ですかって感じがします。順位をつけないんだったら競争しなくてイイじゃんね。

 


組体操とか、騎馬戦とかは危険ってことで中止としている学校が多いってことです。


これに対しても、言ってみればってレベルですけれど、私見があります。


組体操に関していえば、指導しているセンセがアホなんだと思いますけれどね。児童、生徒たちの体格、体力に合わせて組む形のコントロールをしてあげていないってことなんじゃないかって思えます。


身体を使って、バランスというものをつかむ運動神経を発達させるはずの競技なのに、組み合わせの塩梅に配慮していない。
指導する側が「体育」を本当には理解できていない。個人を個人として大切にしていない、尊重していない。


ってところが「事故」が起きてしまう原因になっているんじゃないでしょうか。


騎馬戦なんかについては、争いを体験できる運動なんだと思いますけれど、これに関しては、指導できるようなスキルが学校のセンセ方に無いのは当たり前だといえるんでしょうね。
ケンカを教えられるような人って、センセじゃなくたって居ませんもんね。


平和的に優等な学校生活を送って来たセンセがほぼ100%なんでしょうから、騎馬戦は中止が賢明なのかもしれません。令和の時代に必要のない「スポーツ」っていう認識で、こっちは異論ないです。


でもね、ホントは、互いの人間性を知るっていう機会としては絶好なものなはずだと思うんですけれどね。
うまくケンカするって、大切なはずですけれどね。平和の基礎、という気もします。


みんながみんな、明るい表の世界で過ごしていけるわけでもないという、きれいごとを排除した世界観の存在って、子供だって敏感に感じ取れるものだと思います。


いきすぎたモラトリアム教育、という側面があるかもしれないです。


そういう不穏そうな話から一転してですね、その昔の運動会といえば、その花形はリレーでしたよね。


学年ごとのクラス対抗とか、1年生から6年生までを組で通してバトンをつなぐ組対抗リレーとか。
順位をつけないって学校では、リレーなんかやっていないんでしょうけれど、これは応援席を含めてサイコーに盛り上がります。


クラスの中で、そして学年の中で、足の速いやつが選ばれて競争するわけです。男女ともね。


自分がリレーの選手じゃなくたって、足の速いクラスメートを、一所懸命に応援するという「他者を尊重する精神」の発露にもなっていた運動会の華です。ワクワクするんです。


オリンピックでも花形競技は「100m」「100×4リレー」「400×4リレー」ですもんね。
国を代表しちゃっている、足の速いヤツらが集まるんですよ。ただ見るだけなのに、興奮です。


オリンピック、パラリンピックでも男女混合リレーとかやれば盛り上がると思いますけれどね。ま、学校の運動会とレベルは全く違いますけれどね。


で、その運動会のリレーの最中、決まって流れていた定番の曲が「天国と地獄」
でしたよね。


国や教育委員会からのご通達があったというわけでもないんでしょうけれども、まさに大定番でした。


パブロフの犬状態で、天国と地獄の曲を聞くと、なんとなくソワソワ、落ち着かない感覚を覚えている人も少なくないと思います。
自分がリレーの選手であったかどうかとは関係なく、盛り上がっていく気持ち。


これって、リレーという背景が無くたって、そういう曲なのかもしれません。運動会の頃は知りませんでしたけれど、フレンチカンカンの曲なんですもんね。


曲の背景といいますか、オペラについては【天国と地獄 その1】で触れましたけれど、世界観としての理不尽な決めごとに対する反発心を、エネルギッシュに、コミカルに表現した秀逸な踊りと曲なんですよね。サイコーのレヴューでしょ。フレンチカンカン。

 


それともう1つ。この「天国と地獄」という曲には、昭和世代にとって、特別に印象深い思い出があるんじゃないでしょうか。


最初はモノクロ映像だったと思います。


「♪カステラ1番 電話は2番 3時のおやつは文明堂」


これがまた天国と地獄の曲に合わせて、ぬいぐるみのクマ3匹が、一応ラインダンスしているコマーシャルだったんでした。文明堂です。


文明堂って会社は、ずっと東京の会社だと思っていましたが、カステラですもんね。長崎カステラ


長崎の会社だったんですね。


ま、どこで作っていても、なぜか「長崎カステラ」だったりするってこともあるんですが、文明堂のカステラ、高級品ですよね。何回かしか食べたことないです。ホンモノの長崎カステラ


最近はセブンのスイーツの棚に必ず置いてありますね、カステラって。あれは「長崎」を名乗ってはいなかったですよ、たぶん。


どういうアイディアで長崎カステラがクマのラインダンスになったのか、サッパリ分かりませんが、コマーシャルの浸透性は抜群で、誰でも歌えると思います。天国と地獄の節回しにのっけて、


「♪カステラ1番 電話は2番 3時のおやつは文明堂」


で、今回調べて見ましたら、文明堂って明治33年、1900年の創業です。


でもって、ホンマやったんかあ、って感心したのが店の電話番号。「電話は2番」なんです。


文明堂本店 長崎市江戸町1-1 電話番号-0002


本店は住所も何といいますかカッコイイですね。長崎県長崎市の、江戸町の1丁目1番地です。そんでもって電話は2番です。3時のおやつは文明堂です。


固定電話がどんどん姿を消していっている令和の時代ですが、意識して2番をとっていったっていう結果なんでしょうね。どんどん拡張していった支店も「電話は2番文化」を引き継いでいます。


長崎県南山手店 電話番号-0002
長崎県浜町店 電話番号-0002
長崎県観光通店 電話番号-0002
長崎県駅前店 電話番号-0002
長崎県アミュプラザ長崎店 電話番号-0002
長崎県新大工店 電話番号-0002
長崎県平和公園店 電話番号-0002
長崎県佐世保店 電話番号-0002
福岡県川端店 電話番号-0002
福岡県マイング店 電話番号-0002
広島県矢賀店 電話番号-0002
広島県鷹野橋店 電話番号-0002


比較的新しい店舗でも電話は2番です。取るのに苦労したことも多かったんでしょうね。買いとったりもしたかもですね。


文明堂のカステラは、もちろん日本全国で買えますが、メインが長崎ってとこがまたイイですね。


紙箱から出してですね、厚~く切ってですね、下の紙を剥がして、かぶりついて、ザクっていう茶色い部分についているザラメ。あれが好きです。


昔ですね、焼き鳥屋さんで、しょっちゅう顔を合わせる3人のOLさんが居ましてね。
酔っぱらってくると、いつもやってくれていました。


3人で肩組んで、カウンターとテーブルの狭い空間に並んで、


「♪カステラ1番 電話は2番 3時のおやつは文明堂」


誰もリクエストしているわけじゃないんですが、やるんです。「じゃあ、きょうもやっちゃうよオ」って掛け声で始まっちゃいます。

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足は全然上がりません。ま、普通のスカートですし、酔っ払いですしね。安心安全な「♪カステラ1番 電話は2番 3時のおやつは文明堂」だったわけです。懐かしいです。


フィニッシュの「♪文明堂~」はハモります。そこだけ妙にウマイ。


はい、ご推察のとおりです。3人のオネエサンたちは、みんなから「3〇〇トリオ」と呼ばれて人気でした。


どうですか、夫婦二人でとか、カップルで宅呑みしているんだったら、やってみませんか。肩組んで、


「♪カステラ1番 電話は2番 3時のおやつは文明堂」


足なんか上がんなくてイイんです。天国と地獄、長崎カステラバージョン。短く終わって、笑い合えたら、、、ね。


今、どうしてますかねえ、あの「3〇〇トリオ」

 

<天国と地獄 その1>

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【天国と地獄】その1 ホントのホントは【地獄のオルフェ】って言います

<文字落語 まいど バカバカしいお話を一席 お伺いしておきますが>

ってわけでございましてね、今回はオスのセミの話でご機嫌を伺っておりますです。


いえ、決してオリンピックの話ではございませんで、セミの話です。オスのね、セミ。オスゼミ。
名前をオルフェって言いましてね、ちょっと外国の名前っぽいんですが、普通に日本のセミです。


このオルフェは結婚しておりまして、はい、ちゃんとメスのセミと結ばれておるんです。


このメスゼミっていうのがですね、ウリディスって言いましてね、なかなか、みんなの憧れってやつでして、競争倍率高かったんですよ。厳正な予選大会から勝ち残ってまいりまして、選ばれませんと候補になれません。
しつこいようですがオリンピックの話じゃございません。


で、候補になって終わりってわけじゃございませんで、そこからまた戦っていくわけですからね、大変だったんです。一般のセミだとか、キリギリスなんてのはお呼びじゃございません。

 


ま、そうして目出度く結ばれたはずのオルフェとウリディスだったんでありますが、そこはそれ、時の流れというのは残酷なものでございまして、はい。やがてオルフェとウリディスにもアキ風が吹いてきたんでございますよ。


一度冷たい風が吹き始めますと、みなさんもご存じのとおり、顔を合わせるのも嫌って状態になってしまいまして、もうお互いに好き勝手やり始めてしまいました。本来のセミじゃなくなったんですね。


オルフェの方は、普通ならば艶っぽいムラサキアゲハなんかにフラフラといきそうなところなんですが、なにせウリディスを巡る戦いで疲れ切っておりますからね、渋く、和風に暮らしたいってことで、急に三味線なんかを習い始めましてですね、都々逸を唸ったりなんかしております。オスゼミですからね。


もともと「デキルコ」ですからねオルフェは。自分の唸り声に自分で酔っております。


「なんて好い声。なんて艶やかな節回し。素晴らしく、味わい深く、人を惹きつけずにはおかない」


別の部屋に居るとはいえ、一つ屋根の下のウリディスにもオルフェの唸り声が聞こえてきますね。
アツアツの頃であれば、うっとり聞いていた声かもしれませんが、そんな愛情なんて今はもう昔。眉根を寄せて聞こえよがしにこんなことを言います。


「なんて嫌な声。なんてしみったれた節回し。嘆かわしく、恐ろしく、人をうんざりさせずにはおかない」


歩み寄る隙は1ミリもありませんよ。


しまいにウリディスは言い寄ってきたミツバチと逢瀬を重ねるようになってしまいました。
甘い言葉と甘い蜜。これはもうウリディスならずともよろめきますね。しかたないです。はい。


実はこのミツバチ、冥界の王プリュトンの化身なんでございます。やっかいですねえ。話が少しばかり混み入ってまいりました。冥界のって言いますから、あの世の王様です。


地獄の底からこの世を見上げておりまして、ふっと目をとめたのがウリディスのうなじだって言うんですから、どんな目をしているんでしょうか。いやらしいヤツでございます。


ウリディスとプリュトンは、なにかっていいますと近くの花園でいちゃついております。花園です。代々木公園じゃございません。


でもまあ、すっかり気持ちの離れてしまったオルフェは、ウリディスがどこで誰といちゃついていようがお構いなしです。もう終わった関係ってことで割り切っておりまして、相変わらず都々逸を唸っております。


と、突然ですね「委員会」から横やりが入ったんでございますよ。鳴くセミも黙る恐怖の「委員会」です。


オルフェは委員会から怒られてしまいましたね。自分の妻を、あんなに野放しにしておいてはいけない。ちゃんと元通りに暮らしなさい。そうしないと、お前はここ、地球で暮らせなくなるぞ。


こりゃあ一大事ですよ。オルフェは大慌てだったんですが、直接ウリディスに意見をするなんてことは思いもよりません。


そこでですね、花園に毒蛇を放しましてね、え? なんでそんなことをって? そりゃなんてったってセミのすることですから、真相なんてものはわかりゃしません。


とにかくですね、花園に毒蛇を放して、そいでもってさり気なくですね「ああ、あそこの花園に毒蛇が出たって話だなあ」と聞こえよがしの大声。
それだけです。それを何回も唸って聞かせる。


何回も「独り言」を聞かされるもんですから、ウリディスも毒蛇のニュースは認識しておりますけれども、ねえ、恋する男女に、毒蛇何するものぞ、ですよね。


誘惑して冥界へ連れ帰りたいプリュトンにしてみれば願ったりかなったりってことでもありからね、相変わらず花園でイチャイチャいちゃいちゃしております。


で、ウリディスは、あっさり毒蛇に噛まれてバッタリと倒れて死んでしまいました。とってもアッサリ。


家に担ぎ込まれますと、オルフェは大喜び。ああ、やっと離れることができた。


で、また、ウリディスの方も大変な浮かれようで、死んでいながらこう言います。


「これで、あたしは家を出ます。だって死んじゃったから」

 


これで話は終わりかっていいますと、そうはいかないんでございまして、ここでまたしても委員会からクレームが入ったんであります。恐るべしは委員会。なに様なのか、委員会。


ウリディスがダメになって喜んでいるとは何事か! 冥界をも支配している宇宙の王に話をつけてあるから、お前はあの世へ行ってウリディスを連れて帰って来なさい。


うっひゃ~! ってなりますよね、オルフェは。


でも委員会には逆らえません。なんでですかね? 委員会には逆らえないんですよ。


で、イヤイヤながら死んだ奥さんを迎えに地獄へ行きますね、可哀想なオルフェです。


そうなんです、これがあの有名な「地獄のオルフェ」って話です。いやホントです。
日本では「天国と地獄」ってタイトルの方が知られていますね。


で、話の続きですが、委員会ってのはたいしたもんでございましてね、宇宙の王、神々の王であるジュピテルに話を通しましたんで、ジュピテル王は、うまくいったと喜んでいたプリュトンにウリディスを地上に帰すように命令します。


王の王たるジュピテルの命令ですから、いかな冥界の王であるプリュトンも言うことをきかないわけにはいかないんですね。
でも、やっと手に入れたウリディスですから、素直には帰したくないわけでしてね。
やっぱりといいますか、ここにまたひと悶着が起こります。


プリュトンが地上から連れてきたウリディスの話は、あまねく神々の知るところとなりまして、やんやの喝さいが起きていたところへ、ジュピテル王からの返還命令が出ましたので、興味深々ってことになりましたですね。
「ええ~っ、帰しちゃうの~」ってガッカリ感です。やじうまって、そんなもんですよね。


プリュトンも返却なんかしたくない。
オルフェもイヤイヤ迎えに来ています。
ウリディスだって戻りたくないんですよ。
だ~れもそうしたくない。


でもね、なんだか得体のしれない委員会の「目」ってものがありますし、ジュピテルの命令もありますんで、だれも望んでいないウリディスの返還儀式が進められます。
そこへまた、みんなのウンザリに拍車をかけたのがジュピテルその人。


神々の噂となっているウリディスをちらっと見てみると、なんと自分好みのイイ女。プリュトンが隠している部屋の中へハエに化けて忍び込んで、神々の仲間入りをするように誘いかけます。
で、これもまた、すぐにみんなの知るところとなりまして、天国も地獄も不穏な空気です。


まったくもう、どいつもこいつも、な状況です。

 


ただただ、やじうま根性で見守っていた神々としましては、強圧的なジュピテルや委員会に対する反発心もあるところへ持ってきて、ジュピテルの抜け駆けです。


集まるな、お互いに距離をとれ、じっとしていろ、マスクして静かにしていろって言われていたもんですから、なんだか収まりがつかなくなってきまして、ここは一つ、ウリディスのさよならパーティを盛大にやってやろうってことになりました。ただ騒ぎたいんですね、神々は。


イヤイヤながら妻を迎えに冥界に来たオルフェも、もともとやる気なんて無いです。
でも委員会の目がありますので言います。


「もし、もしですよ、気が向いたらでイイんですけど、あの人を帰して欲しいんですがね」


プリュトンとしても帰したくはないので、オルフェに対して条件を出しちゃったりします。


「うるさいやつらの命令だから連れて帰れ。ただし、地上に戻るまで、決して後ろを振り向いてはならない」


イヤイヤ迎えに来ているオルフェは、ただもう委員会に対する顔向けだけで、条件を呑んで、ウリディスを従えて帰途に就きます。


元の妻をイヤイヤ迎えに来ているオルフェなんだからすぐに後ろを振り返って、約束を守れないだろうと考えていたプリュトンだったんですが、意外にもオルフェは後ろを振り返りません。


オルフェとしては委員会に対する義理もあるんですが、やっぱりですね、もう妻の顔を見たくないんですね、なのでわざわざ振り返ったりしません。


そこへまた、諦めきれないジュピテルの手も伸びてきます。


そこで、プリュトンは他の神々と協力して、怒りのイカヅチを炸裂!


ジュピテルは手を引っ込め、オルフェも後ろを振り返ってしまったので、返還はご破算。
ウリディスは冥界の巫女となることに決定!


ま、特にどんでん返しってわけでもないんですが、神々は大興奮。で大宴会となります。
この時、神々がスクラムを組んで踊るラインダンスが、そうです、あのフレンチカンカン。

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世界観としてはものすごくドタバタなんですね。


1858年にパリで初演されたジャック・オッフェンバック作曲による全2幕4場のオペレッタ「地獄のオルフェ」です。


いや、まあ、上の話は落語ですよ、文字落語。オペラとはちゃいまっせ。セミの話です。委員会とかはオペラに出てきませんです。オリンピックの話でもございません。


日本での初演は1914年の帝劇。タイトルは「天国と地獄」


このタイトル、秀逸ですよね。オルフェなんかより全然イイです。


「天国と地獄」って聞いて、あのラインダンス、フレンチカンカンと音楽は思い浮かべるけれど、どんなストーリーのオペラなのか知っている人は多くないかもですね。


役とかは違いますが、エライ人と、委員会みたいな人たちを置いてけぼりにして大宴会。足をパッカパカ蹴り上げて踊るフレンチカンカン。地獄のギャロップって呼び方もあるそうです。


ノーテンキに派手な音と踊り。


ま、この音楽って誰でも知ってますよね。その辺の話はまた、次の回に。おあとがよろしいようで。


なんかね、憂さを晴らすって、人間にとって、サイコーに大事! なはずですよね。


なんだかねえ、でもねえ、いろいろとさあ、無理矢理にでも元気っぽく、いきましょうねエ。

 

<天国と地獄 その2>

wakuwaku-nikopaku.hatenablog.com

 

【プレイブック】東京オリンピック・パラリンピック実施に向けた「行動規範」という無意味

<2021年2月に初版 4月に第2版 6月第3版予定 だそうですが 誰が書いて誰が読むのか>

新型コロナウィルス感染対策は、完ぺきではないとしてもワクチンに頼らざるを得ないという現状の中で、その接種活動には多くの批判があったり、さまざまなトラブルが報道されていますが、政府も出来る範囲のことはやっていると言えるようになってきたんじゃないでしょうか。


確かにスタートが遅かったですし、出口戦略としての指標を出すことに関しては相変わらず、でありして、緊急事態宣言は再延長されましたが、具体的なゴールはどこなのか、何なのかは示されていませんね。

 


ワクチン接種率が集団免疫を確保したと言えるレベルは、最低でも人口の60%以上が免疫を獲得していなければならないそうです。
コロナに感染して退院した人と、2回のワクチン接種を受けた人の合計が7千万人超えになれば、最低限のレベルに達するということになります。


NHKが発表した2021年5月27日時点でのデータによりますと、これまでの日本の感染者数は73万4784人。退院者は65万5222人です。


5月26日時点での国内ワクチン接種回数は1千59万5100回、27日時点で1千117万6328回。
この数字はNHKがまとめたものですが、1回目の接種者と2回目接種者の合計だそうです。


大規模接種会場での接種が始まったばかりの数字ですが、1日で58万人ぐらいの接種が行われたという結果です。


こうした日本全体の集計結果というのは、何がネックになっているのか分かりませんが、ディテールに行けば行くほど発表機関によって違っていて、一向に是正される気配がありませんね。ワクチンの接種回数が分かっても、2回の接種が終わっている人の数がどれほどなのかは、信頼できる数字は見つかりませんでした。


ま、徐々に改善されていくでしょうけれどね。


とにかくドンドン打っちゃえ、って感じになりつつある感じもしますが、1回目の接種から2回目の接種までどれくらいの日数間隔をあければイイとか、その辺りは「自己管理」に頼るしかないのが現状なのかもしれません。


接種券なしでっていう情報もあります。高齢者に関しては周りの人間がフォローしてあげるしかないですよね。


緊急事態宣言の再延長を発表する政府の旗振り役の人たちも大変だろうとは思いますが、どうもね、1年以上の期間に、どの施策に対してどういう効果があったのか、なかったのか、具体的に言いませんし、内に対しても外に対しても学習能力が脆弱な印象です。


現場の工夫が実績を上げつつあって、旗振り役たちの顔色に振り回されることも少なくなっていくことが期待されます。現場の人たちに頼るしかない感じです。

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さて、東京オリンピックパラリンピックですが、その開催をなんとか成功させて、世界にパンデミック脱却を宣言したい気持ちも分からないではありませんが、無理っぽい感じがしますね。
パンデミックの中での世界的イベントですからね。


IOCの会長、副会長、元副会長の発言が取り沙汰されていますが、なんだか不思議な団体だなあって思いますね。


International Olympic Committee国際オリンピック委員会という団体は、NGO、非政府組織 であって、NPO非営利団体だそうです。なんであんなにエラそうな発言を連発しているんでしょうか。


「東京大会を実現するために、われわれはいくつかの犠牲を払わなければならない」と発言したトーマス・バッハ会長。


「緊急事態宣言が出ていてもオリンピックは絶対に開催できる」と言い切ったジョン・コーツ副会長。


菅首相が中止を求めたとしても、それは個人的な意見に過ぎない。大会は開催される」というディック・パウンド元副会長の発言。


IOCの内部で明らかな申し合わせがあるか、何か確固たる信念のようなものがあるんでしょうね。


3人とも元オリンピアンですけれども、トーマス・バッハ会長はドイツの弁護士さん。ジョン・コーツ副会長はオーストラリアの弁護士さん。そしてディック・パウンド元副会長はカナダの弁護士さんです。


ほほう、ですね。3人が3人とも弁護士。


IOCといえば、商業オリンピックと揶揄される運用を始めたことで悪名高いスペインのサマランチ会長が有名ですが、彼はスポーツ官僚でしたね。弁護士さんじゃない。


オリンピックをアマチュアイズムから脱却させて、各種のプロスポーツとの関係からスポンサー、テレビ放映権などで商業的に成功させたとする評価もありますが、脱却じゃなくって逸脱ですよ。
参加することに意義がある」じゃ勝てませんよ、という空気を作った人。


莫大な金銭が絡めば当然出てくるのが汚職問題。ずいぶん黒い噂の絶えない人でした。
その後さまざまな利益を確保するための権利問題を解決する必要が出てきたものか、今現在のIOCトップは弁護士だらけってことになったんですかね。


どうしても東京オリンピックパラリンピックを開催するんだという意見の背景には、やっぱりね、お金の問題があるんだろうと思わずにはいられません。
でも、この弁護士さんたちは、おそらく現場を見てはいないんだろうと思います。


旗振り役ってどこでも同じなんでしょうかね。

 


そんな中、2021年5月25日。アメリカの医学誌に発表された論文が話題になっています。


「大会組織委員会国際オリンピック委員会などが定めた行動規範は、科学的なリスク評価に基づいていない」


という内容です。


論文で指摘されている「行動規範」とは、東京オリンピックパラリンピックで定めた「プレーブック」に記された内容のことです。
指摘の対象となったのは4月に更新された「プレーブック」第2版。


決定的なのは「接触確認をするスマートフォンのアプリ」について。ココアの失敗についての言及かと思いきや、「選手はスマートフォンを持ち歩かないのに、どうやって接触を確認するのか」という実になんとも、指摘されるまでもないお粗末な感染対策としての「行動規範」だったのでありました。


それにこの接触確認方法って、そもそも選手の行動をバブル管理するっていう中で、何のために考え出されたんでしょうか。
もうオーストラリアからソフトボールの選手団が来ているんですけれどね。


最近のオリンピックでは、選手村で過ごさない選手も多く居て、バブル管理なんていう方法はナンセンスという意見もありますからね。実態に合っていない「プレーブック」ってことですね。


有効なのは選手たちにコンドームを配ることだけ、なんておちょくられたりもしています。


論文は、「聖火がともるまで2カ月を切った今、開催を中止するのが最も安全な選択肢かもしれない」としていますが、いろいろと納得できる内容なのでした。


それにしてもですね、「プレーブック」という存在を今回初めて知りましたが、オリンピックに限らず大きな大会では存在してきたものなんでしょうね。そこに集まる人数に対しての「行動規範」ですから、重要だし必要なものでしょう。
ですが、これ、選手や監督、コーチ。たくさんの当事者のうち、何人が読むでしょうか。プレーブックの存在自体はすべてのアスリートが認識しているでしょうけれど、世界レベルでの真剣勝負に臨んでいる当事者たちです。行動規範なんて、「悪いことはしません」ぐらいでオッケーぐらいの意識しかしない気がしますね。


全てのオリンピアンは「勝ち」に来ているトップアスリートなんですよ。真剣勝負です。意識がコロナまで回らなくたって無理もないってことだと思います。プレーブックなんてこまごま読まないでしょ。


競技、試合に向けてピリピリしている選手たち、コーチたちはもとより、そもそもプレイブックを発する側であるはずのIOCの人たち、JOCの人たち、都の担当者たち、国の関係者たち。そっち側の人たちは読んでいるんでしょうかね。


20世紀後半ぐらいから言われ始めた「マスギャザリング」という考え方があります。


「一定期間、限定された地域において、同一目的で集合した多人数の集団」それがマスギャザリングです。
オリンピック・パラリンピックは最大級のマスギャザリングってことになりますね。


マスギャザリングは集団災害発生の危険性、救急患者増加の懸念がある、というのが世界的な常識と言っていいものだと思います。


東京を、発表されてもいないようなものも含めて、あるゆる変異株のルツボにしてしまえば、全く新たな驚異的変異株を生んでしまう可能性があるということ。東京オリンピックパラリンピックというマスギャザリングに対する懸念です。


IOCの弁護士さんたちの発言の無責任さは、このマスギャザリングの考え方、捉え方を、全く考慮していないことに発しているのではないでしょうか。
繰り返しになりますが、地球は今、コロナ・パンデミックの最中なんです。


WHOも意見表明するべきじゃないかと思うんですけれどね。


東京オリンピックパンデミックの勢いのぶり返しのきっかけになったと、後々揶揄されることの無いように願いたいです。


2021年6月中に最終版になるであろう第3版が出される予定とのことですが、マスギャザリングの発想がちゃんと取り込まれたものに変わるでしょうか。


期待できませんね。


まあね、そもそもマスギャザリングの考えを取り入れれば、地球全体としてまだまだ集団免疫に程遠いであろう7月、8月にオリンピックを、パラリンピックを開催しようなどと思わないはずですもんね。

 


地球のいろいろなジャンルのエライ人たちって、大丈夫なんでしょうか。ホントにさ。


スーさん、もうちょっとしっかりしたメッセージを伝えて欲しいです。お願いします。スタッフ総取っ換えした方が良くないですか? なんだかねえ。。。


「普通なら、ナイ」ですよ、ホントに。「安心・安全」のプレイブックの問題じゃないんです。