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【天国と地獄】その2 あの曲から考えてみる【運動会】と【電話は2番】のいまむかし

<一世を風靡したとさえ言える天国と地獄の曲調は 役割を終えてしまったのかも>

昭和39年、1964年10月10日土曜日。第18回オリンピック東京大会の開会式が晴れやかに行われてから、2021年は57年経過したことになります。


57年前。当時の日本の大人たちは、戦後復興を世界にアピールするという、責務とでもいうような感覚にとらわれていたといいます。敗戦後ほぼ20年というタイミングですし、そうした責任感のようなものを、おそらくは自主的に持っていたであろう日本人の真面目さは、どうでしょう、今に引き継がれている感覚なんでしょうか。


ま、こういう感覚って、イイところもありますし、非難すべき部分もあって、21世紀の国民性として何が正解というものでもないんでしょうし、正しさを求める対象でもないんだろうとは思います。


そういう意義的なものとは関係なく、2021年の東京オリンピックはどうなるんでしょうかね。


苦労して工夫して、批判を浴びながら中途半端に実施することになっちゃうんですかねえ。笑顔の少ないオリンピック・パラリンピック大会って、ねえ、どうなんでしょ。

 


成功裏に終了した1964年の東京オリンピック。開会式を記念して1966年から10月10日は「体育の日」に制定されて国民の祝日となったわけです。曜日に関係なく毎年10月10日は体育の日で祝日。


数十年が経過して、休日を増やしましょうだとかね、いろいろ効率がどうのというような意見が出てきて、2000年に「ハッピーマンデー制度」っていうのが導入されて、体育の日は「毎年10月の第2月曜日」ってことに変更されましたですね。


東京オリンピック大会の開会式とかいう歴史的な日付はどこかへ行っちゃいましたが、ま、休日が増えるんだったらオッケーでしょ。という受け止めで、時は流れていきました。うるさいこと言いっこなし。


合理的、効率的なんだそうでございます。


で、そこからまた時間は無情にも過ぎて行きまして、2020年からは「体育の日」っていう呼び方が「スポーツの日」に改定されています。知ってました?


どうもね、コロナ騒ぎの中での名称変更だったせいか、認知されないまま、いつのまにか変更されてしまっているという、日本政治の得意技といえるようなことかもしれません。


名前とか、どうでもよくねっ! っていうむきもあろうかと思いますが、名前、言葉がもたらす影響って小さくないものがあるように感じます。いやあ、大事でしょ。


今回の「体育」から「スポーツ」への名称変更にあたっても、当然ながら国会で議論されています。
「スポーツ」というのは「体育」より広い意味を持ち、自発的に楽しむという意味を含む。のだからっていうのが変更理由らしいです。


名称変更に伴って趣旨も変更されます。


体育の日の趣旨は「スポーツに親しみ、健康な心身をつちかう」というものでした。スポーツって言葉が入っていますよね。
対してスポーツの日の趣旨は「スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神をつちかうとともに、健康で活力ある社会の実現を願う」です。


願っちゃう日になっていたんですね、いつのまにか。他者を尊重する精神ですってさ。


これって好い方向に向かってるって思ってイイんでしょうかね。税金使って時間使って、センセ方はこういうお仕事をなさっておられるわけです。
ま、「体育」って概念自体が時代がかったものになってしまった、ということはいえるのかもしれません。


これまで普通に言っていた「国体」「国民体育大会」という名称も、2023年からは「国民スポーツ大会」に変更されるそうです。
略称は「コクスポ」???


運動会っていうのも、内容がどんどん変わって来ていますね。


徒競走に順位をつけなくなったのは昭和の終わりごろからだったでしょうか。競争じゃないじゃん、ってことなんですが、順位をつけない、悪平等といわれる由縁でしょうね。懐かしいですよね「徒競走」


運動会でこそクラスのスターになれる子どもって、今だって必ず居るんだろうと思いますけれどね。


小学校、中学校段階での順位付け、無しよ、っていうモラトリアム世界から、受験やらなんやらでいきなり試練ですかって感じがします。順位をつけないんだったら競争しなくてイイじゃんね。

 


組体操とか、騎馬戦とかは危険ってことで中止としている学校が多いってことです。


これに対しても、言ってみればってレベルですけれど、私見があります。


組体操に関していえば、指導しているセンセがアホなんだと思いますけれどね。児童、生徒たちの体格、体力に合わせて組む形のコントロールをしてあげていないってことなんじゃないかって思えます。


身体を使って、バランスというものをつかむ運動神経を発達させるはずの競技なのに、組み合わせの塩梅に配慮していない。
指導する側が「体育」を本当には理解できていない。個人を個人として大切にしていない、尊重していない。


ってところが「事故」が起きてしまう原因になっているんじゃないでしょうか。


騎馬戦なんかについては、争いを体験できる運動なんだと思いますけれど、これに関しては、指導できるようなスキルが学校のセンセ方に無いのは当たり前だといえるんでしょうね。
ケンカを教えられるような人って、センセじゃなくたって居ませんもんね。


平和的に優等な学校生活を送って来たセンセがほぼ100%なんでしょうから、騎馬戦は中止が賢明なのかもしれません。令和の時代に必要のない「スポーツ」っていう認識で、こっちは異論ないです。


でもね、ホントは、互いの人間性を知るっていう機会としては絶好なものなはずだと思うんですけれどね。
うまくケンカするって、大切なはずですけれどね。平和の基礎、という気もします。


みんながみんな、明るい表の世界で過ごしていけるわけでもないという、きれいごとを排除した世界観の存在って、子供だって敏感に感じ取れるものだと思います。


いきすぎたモラトリアム教育、という側面があるかもしれないです。


そういう不穏そうな話から一転してですね、その昔の運動会といえば、その花形はリレーでしたよね。


学年ごとのクラス対抗とか、1年生から6年生までを組で通してバトンをつなぐ組対抗リレーとか。
順位をつけないって学校では、リレーなんかやっていないんでしょうけれど、これは応援席を含めてサイコーに盛り上がります。


クラスの中で、そして学年の中で、足の速いやつが選ばれて競争するわけです。男女ともね。


自分がリレーの選手じゃなくたって、足の速いクラスメートを、一所懸命に応援するという「他者を尊重する精神」の発露にもなっていた運動会の華です。ワクワクするんです。


オリンピックでも花形競技は「100m」「100×4リレー」「400×4リレー」ですもんね。
国を代表しちゃっている、足の速いヤツらが集まるんですよ。ただ見るだけなのに、興奮です。


オリンピック、パラリンピックでも男女混合リレーとかやれば盛り上がると思いますけれどね。ま、学校の運動会とレベルは全く違いますけれどね。


で、その運動会のリレーの最中、決まって流れていた定番の曲が「天国と地獄」
でしたよね。


国や教育委員会からのご通達があったというわけでもないんでしょうけれども、まさに大定番でした。


パブロフの犬状態で、天国と地獄の曲を聞くと、なんとなくソワソワ、落ち着かない感覚を覚えている人も少なくないと思います。
自分がリレーの選手であったかどうかとは関係なく、盛り上がっていく気持ち。


これって、リレーという背景が無くたって、そういう曲なのかもしれません。運動会の頃は知りませんでしたけれど、フレンチカンカンの曲なんですもんね。


曲の背景といいますか、オペラについては【天国と地獄 その1】で触れましたけれど、世界観としての理不尽な決めごとに対する反発心を、エネルギッシュに、コミカルに表現した秀逸な踊りと曲なんですよね。サイコーのレヴューでしょ。フレンチカンカン。

 


それともう1つ。この「天国と地獄」という曲には、昭和世代にとって、特別に印象深い思い出があるんじゃないでしょうか。


最初はモノクロ映像だったと思います。


「♪カステラ1番 電話は2番 3時のおやつは文明堂」


これがまた天国と地獄の曲に合わせて、ぬいぐるみのクマ3匹が、一応ラインダンスしているコマーシャルだったんでした。文明堂です。


文明堂って会社は、ずっと東京の会社だと思っていましたが、カステラですもんね。長崎カステラ


長崎の会社だったんですね。


ま、どこで作っていても、なぜか「長崎カステラ」だったりするってこともあるんですが、文明堂のカステラ、高級品ですよね。何回かしか食べたことないです。ホンモノの長崎カステラ


最近はセブンのスイーツの棚に必ず置いてありますね、カステラって。あれは「長崎」を名乗ってはいなかったですよ、たぶん。


どういうアイディアで長崎カステラがクマのラインダンスになったのか、サッパリ分かりませんが、コマーシャルの浸透性は抜群で、誰でも歌えると思います。天国と地獄の節回しにのっけて、


「♪カステラ1番 電話は2番 3時のおやつは文明堂」


で、今回調べて見ましたら、文明堂って明治33年、1900年の創業です。


でもって、ホンマやったんかあ、って感心したのが店の電話番号。「電話は2番」なんです。


文明堂本店 長崎市江戸町1-1 電話番号-0002


本店は住所も何といいますかカッコイイですね。長崎県長崎市の、江戸町の1丁目1番地です。そんでもって電話は2番です。3時のおやつは文明堂です。


固定電話がどんどん姿を消していっている令和の時代ですが、意識して2番をとっていったっていう結果なんでしょうね。どんどん拡張していった支店も「電話は2番文化」を引き継いでいます。


長崎県南山手店 電話番号-0002
長崎県浜町店 電話番号-0002
長崎県観光通店 電話番号-0002
長崎県駅前店 電話番号-0002
長崎県アミュプラザ長崎店 電話番号-0002
長崎県新大工店 電話番号-0002
長崎県平和公園店 電話番号-0002
長崎県佐世保店 電話番号-0002
福岡県川端店 電話番号-0002
福岡県マイング店 電話番号-0002
広島県矢賀店 電話番号-0002
広島県鷹野橋店 電話番号-0002


比較的新しい店舗でも電話は2番です。取るのに苦労したことも多かったんでしょうね。買いとったりもしたかもですね。


文明堂のカステラは、もちろん日本全国で買えますが、メインが長崎ってとこがまたイイですね。


紙箱から出してですね、厚~く切ってですね、下の紙を剥がして、かぶりついて、ザクっていう茶色い部分についているザラメ。あれが好きです。


昔ですね、焼き鳥屋さんで、しょっちゅう顔を合わせる3人のOLさんが居ましてね。
酔っぱらってくると、いつもやってくれていました。


3人で肩組んで、カウンターとテーブルの狭い空間に並んで、


「♪カステラ1番 電話は2番 3時のおやつは文明堂」


誰もリクエストしているわけじゃないんですが、やるんです。「じゃあ、きょうもやっちゃうよオ」って掛け声で始まっちゃいます。

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足は全然上がりません。ま、普通のスカートですし、酔っ払いですしね。安心安全な「♪カステラ1番 電話は2番 3時のおやつは文明堂」だったわけです。懐かしいです。


フィニッシュの「♪文明堂~」はハモります。そこだけ妙にウマイ。


はい、ご推察のとおりです。3人のオネエサンたちは、みんなから「3〇〇トリオ」と呼ばれて人気でした。


どうですか、夫婦二人でとか、カップルで宅呑みしているんだったら、やってみませんか。肩組んで、


「♪カステラ1番 電話は2番 3時のおやつは文明堂」


足なんか上がんなくてイイんです。天国と地獄、長崎カステラバージョン。短く終わって、笑い合えたら、、、ね。


今、どうしてますかねえ、あの「3〇〇トリオ」

 

<天国と地獄 その1>

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