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【NTTアナログ回線廃止】きっかけで考えてしまういろいろなこと

< 世の中の便利って人間をアホにしていくことでしたっけね >

昔むかし、なにかの雑誌で読みました。


「未来の人類は、身体を使って仕事をすることがなくなってアタマばっかり使うようになるから、手足が細くなってアタマデッカチの姿になるのだ。そう、ちょうど金星人のようにだ」


なんちゃってさ、金星人ありきの、文字通りアリガタイ話をけっこう長いあいだ信じておりましたですよ。
金星人がアタマデッカチって、誰が言い出したことなのか知りませんけどね。


小学生、中学生を対象にした体力測定のニュースなんかで、年々子どもの体力っていうか運動能力が落ちて来ていますって言っているのを聞きますと、やっぱりそうなんだなあ、金星人だなあとかね、ずっと思っていたであります。


で、一方ではオリンピック競技なんかだと、どんどん記録更新ってことになっていて、ほほう、こりゃ、あれですね、アタマデッカチ人間とマッチョ人間と2派に分かれていくんでしょうかねえとか、そんな空想。
アスリート以外は金星人。

 

 

 


でもですね、ふと現状の世の中を考えてみますとですね、人間ってどんどんアタマを使わなくなってきていませんか。


別に金星人になりたいわけじゃないんですけど、少なくともここ数十年のことを振り返ってみても、アタマ使わなくなっているって、感じざるを得ませんよ。


なんでそんなことを考えたのか。


NTTの東日本と西日本が2024年の1月ぐらいに「アナログ回線廃止」っていうのを発表しているのを知って、へええ、そですか、そうなりますかって思ったのがきっかけなんですね。


個人的には数年前に固定電話は解約していますんで特に影響のあることじゃないんですけど、なにせNTTのことですからね、廃止しますって言ったって簡単にはいかないところもあるんだろうと思います。
いつから廃止っていう日付はまだ決定していないみたいなんですけど、とにかくアナログ回線は廃止するっていうことなんです。


個人宅で固定電話を使っている人ってまだまだたくさんいるんでしょうけれど、アナログ回線が廃止になったからといって使えなくなるわけじゃなくって、家の電話機から先の、外へ出ていってからの回線がアナログからIPに代わるってだけのことですから、利用者側が何かしなければいけないってことでもないんですね。


ただね、固定電話特有のサービスっていうのがいろいろあるじゃないですか、NTTの。
それが全部そのまま使えるかっていうと、そこにはいろいろ、NTTのソロバンってもんがあるでしょうから、確認は必要になると思います。
全部が全部、そのまま使えるってわけじゃなさそうです。


2024年の1月〇△日から。


その昔、固定電話を設置するときにね、けっこう高い使用権利料だったかなんだか払ったんですけど、解約する時に戻って来るって話だったのに、無理ですムリ、ってことで1円も返って来ませんでした。
なんやねん、NTT!


元々は電電公社なわけで、国の組織ですからね、詐欺じゃん! ってことにはならなかったですよ。はい。
NTT、コンニャロめ~!


いやまあ、話はそっちの方じゃなくってですね、「アナログ回線廃止」ってことで初めて「黒電話」を設置した当時のことを思い出したわけなんです。


当時はみんなそうだったんですけど、ハンディタイプの電話帳、って言ってもまあ、メモ帳みたいなもんでしたけど、常に持っていて、外でどこかに電話かけるときは電話ボックスに入って、メモ帳見ながら「ダイヤルを回す」ってことをしていたんですよね。


都心の駅前なんかだと電話ボックスが10個ぐらい並んでいましたよねえ。
今じゃすっかり姿を消してしまって、たまに見かけると、かぐや姫の「赤ちょうちん」っていう歌を思い出したりしちゃいます。


♪あなたと別れた雨の夜


♪公衆電話の箱の中


♪ひざを抱えて泣きました


オネエサン、んなトコで泣いてちゃイカンがね、ってそういう話でもなくってですね、その当時はメモに頼り切りってわけじゃなくって、たくさんの電話番号を記憶していたもんでありますよ。みんなそうだったと思います。


友人、知人だとか、しょっちゅう電話する相手の電話番号。
バッチリ記憶。アタマ使ってました。


あのう、きょうは、ええっとですね、腹が、いやアタマが痛いんで休みます、とかズル休みの連絡をする所属部署の番号とかもね。
けっこうな数の番号を記憶していたもんです。


でも今は、自分のスマホの番号すら覚束ないですよ。


そもそも覚えようっていう気持ちがないんですねえ。アタマ、そもそも使ってないです。
電話番号なんて、全部メモリに入ってるんだからイイじゃん、ってことになって全然アタマの中に記憶しないようになっています。

 

 

 


ん~。便利になるってことはアタマを使わないってことなのか?


元々記憶力がめっちゃ弱いってこともあるんですけど、なんだか随分パーになっているような気もします。
「くるくるパー」って死語ですかね?


電話番号だけじゃなくってですね、お金の計算、お釣りの計算とかも、なんだか全然しなくなりました。


コロナ禍での非接触を推進した結果として、スーパーとかドラッグストアのレジがセルフレジってやつになりましたですね。

 

前はですね、レジのおばちゃんもささっと暗算して「あと1円ありませんか」とかやっていましたよ。


キャッシャーの中の釣り銭を把握していて、1円玉が残り少なくなってくれば、あと1円出してもらえればお釣りとして1円玉が出て行かないからっていう「あと1円」ってわけですね。


まあね、スーパーとかのレジは買い物した金額と、支払い金額を入力するんでお釣りの計算は機械がやってくれるんですけど、町中華なんかだとキャッシャーはありますけど、会計は暗算ですね、今でも。


で、なるべく小銭を増やしたくないんで、「はい、まいど、1240円です」
って言われたら、1540円出したりします。


1500円出すと100円玉2枚と、50円玉1枚、10円玉1枚のお釣り。へたすると100円玉2枚と10円玉6枚とかになったりします。
1540円出せば100円玉3枚のお釣りですからね。そんなちょこっとした計算をしたりしますよね。暗算です。


ルフレジになってから、同じように小銭を増やしたくない工夫をすると、どういう仕組みになっているのか、かえって小銭が増えるようなお釣りが出てきたりするときもあります。
なんじゃこりゃ、って思っても相手は器械ですからね。プログラムがオカシイだろ、って言ってみても始まりません。


で、いつのまにか、そういう暗算をしてお金を用意することもしなくなってきました。
暗算しません。アタマ、使わなくなってきました。


まあね、アタマを使うって言っても、そうたいした計算をしているってことでもないんですけど、全然考えないっていうのとは違いますよね。
ましてや今はキャッシュレスの時代ってことですからね。


お釣りの暗算とか、そんなの全然登場してくる場面がないです。


経済産業省なんかも「キャッシュレス決済の“いろは”」っていうのを公表していてキャッシュレスを推進しています。

 

「キャッシュレス決済とは、お札や小銭などの現金を使用せずにお金を払うことです」

 

とか言ってくれちゃって、なんかコンニャロ! って思っちゃうんですけど、会計がお金じゃなくって数字ですからね、キャッシュレスがホントに普通になっちゃうとアタマ使いませんよね。
小銭でポケットが膨らむとか、そんなことには絶対なりませんもんね。


便利は便利なんでしょうけど、なんだかなっていう思いも、ちょっとあります。


それが理由じゃないんですけど、自分自身はちっともキャッシュレスに移行していなくって「いつもニコニコ現金払い」です。
この「いつもニコニコ現金払い」っていう言葉が流行っていた時期もありましたけど、なんでニコニコなのかはナゾですね。
「いつもニコニコ現金払い」っていうのも死語、ですかねえ。


お釣りっていう言葉は「釣り合い」っていうのから来ているらしいんですけど、アタマを使わなくなってくると、結局釣り合いのとれない、アンバランスに気付かないってことになってくるんじゃないの?


って考え出すと、なんだかなあ、です。

 

 

 


なんか最近、ハイジとクララが勉学意欲旺盛になっているみたいで、お互いに出し抜こうっていうような意地の悪い顔つきになってきているようにも見えますけど、算数ドリルでもやって、ハイジに負けないようにアタマ、使ってみましょうかね。


アナログ廃止、っていう語感から、なんだか不穏な響きを感じるんですけど、まあね、インフラはさっさとデジタルでイイのかもです。


問題は、インフラの方じゃなくって、アタマです。自分のアタマ。