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【地球外生命探査】NASAの最重要ミッション「エンケラドゥス・オービランダー」

< アメリカ航空宇宙局NASA)は やっぱり凄いんですねえ JAXAもがんばってますけどねえ >

2022年の春にアメリカの「10年毎調査運営委員会」が新しい10年間の報告書を発表しました。


これはNASAが惑星科学っていうジャンルの中で、限られた予算の使い方として、何を優先的にミッションとすべきかを、10年ごとに、全米科学・技術・医学アカデミーの科学者に判断してもらう取り組みの報告なんですね。


なるほどねえ、NASAっていうのは、こういうシステムをもって運用されていたんですねえ。今回、初めて知りました。


宇宙は、どんどん新しい発見があって、そのことにつれてアメリカは、地球人は、何をすべきか、しなければいけないかっていうのが、たぶんおそらく、目まぐるしく変わるでしょうから、現段階では10年ごとに見直して、惑星科学を人類に役立てるべく、「やるべきことリスト」を更新していきましょうっていうことなんでしょうね。


JAXAも同じようなシステムで運用されているのかもしれませんが、なにせね、アメリカの予算配分は段違いなんでしょうからねえ。
やれることには差があって、アイディアはあっても、手を出せないっていうジレンマもあるかもです。

 

 

 


10年毎調査運営委員会は最新の報告書を発表するにあたって、こう言っています。


「この報告書は、惑星科学、宇宙生物学、惑星防衛の未開拓分野の研究を推進することを目的とした、次の10年に関する野心的かつ実行可能な展望を設定している。ここで推奨されているミッション、優先度の高い研究活動、技術開発の一覧表は、太陽系の起源と進化、また、地球以外の天体における生命および居住可能性に関する人間の知識と理解を大きく前進させるだろう」


まあね、10年ごとに毎回、こんなふうなことを言うんでしょう。
アイサツですね。


前回の、つまり2012年の報告書に従って、現在、NASAが取り組んでいる最重要ミッション(flagships)は、2つあるそうです。


★火星サンプルリターン計画「Mars 2020ミッション」


2020年に打ち上げられて、2021年に火星に到着した火星探査車「パーサヴィアランス」は今、順調にサンプルを収集しているようです。
サンプルを精査することによって、火星の過去に生物が存在していた可能性を探るのが大きな目的。


この後、「パーサヴィアランス」が採取したサンプルを回収して小型ロケットで火星の周回軌道へ打ち上げる。


この第2段階のミッションは、なかなか凄いですね。
人手を介さずにサンプルを回収して小型ロケットに積むって、作業命令が指示通り実行されたかどうかの確認のイチイチに、どれぐらいの時間がかかるんでしょう。


予めプログラムされているとはいえ、火星の周回軌道にサンプルをうまく乗せられるかどうかも、かなり難しそうですけどね。


で、周回軌道に乗ったサンプルを、第3段階のミッションで回収して地球へ持って帰る。


はやぶさ2」は1機で見事にやってのけてくれましたけど、今度は大きく分けて3段階のリレー作業を滞りなく完遂できるかどうか。


NASAのチャレンジですね。ヨーロッパの研究者も加わっているそうです。


工程としては第3段階の、地球帰還用の探査機の打ち上げは2027年に、「パーサヴィアランス」が採取したサンプルを火星から火星の軌道に打ち上げる第2段階のロケットを積んだロケットは2028年に打ち上げ予定だそうです。


2033年頃には地球にサンプルが届く予定。
大掛かりなミッションですよねえ。


でも人類はこういうことを実行できる、っていうかチャレンジできる段階に来ているんですねえ。

 

 

 


もう1つのミッションは、


★「エウロパ・クリッパー・ミッション」


木星の第2衛星エウロパを探査するミッションですね。


2024年に打ち上げ予定で、木星の周回軌道に入ってエウロパを近接調査。
フライバイってやつですね。


クリッパーは、エウロパの氷の中を探知するレーダーを搭載して、地形を撮影したり質量を計測したりする予定だそうです。


そして今回の2022年発表「10年毎調査運営委員会報告書」で、最重要ミッション(flagships)とされたのは、


★巨大氷惑星「天王星探査ミッション」


発表する段階で「天王星自体が、太陽系の中で最も興味深い天体のひとつだ」っていうことなんですね。


2031年、あるいは2032年に打ち上げられる天王星探査機が、天王星に到着するまで、だいたい13年かかるんだそうですね。


数年に渡って天王星を周回して、大気や内部構造を観察するとともに、天王星の13本の環、27個確認されている衛星を探査するっていうミッション。


水、金、地、火、木、土、天、海の、地、から、天。

 

太陽系の惑星は太陽から離れれば離れるほど惑星間の距離も広くなっていきますからね、遠い、っていう概念では捉えきれない距離でしょねえ。


今回の報告の中で興味深いって感じたのは、この最重要ってされた「天王星探査ミッション」じゃなくってですね、予算が集まれば、っていう条件付きながら最重要の2番目にあげられているミッションです。


★「エンケラドゥス・オービランダー・ミッション」


土星の小さな氷衛星「エンケラドゥス」の探査ですね。


このミッションは、エンケラドゥスを約1年半周回してから、2年かけて表面を調査して、サンプルを採取して地球に持ち帰ること。


エンケラドゥスも氷の衛星なんですけど、今現在、推定されているところでは、「地球外生命」が、もしかして、って言われています。


土星の衛星、エンケラドゥスは2008年の、土星探査機「カッシーニ」の観測によって、氷の雲を噴き出していることが確認されているんですよね。


数10キロメートルの厚さだっていう氷に覆われているエンケラドゥスは、その氷の下に海を持っていて、その海には熱水噴出孔があるんじゃないかってことなんですよ。


2009年の観測ではエンケラドゥスが噴き出している氷の雲に、塩化ナトリウムや炭酸塩の他に、アミン、酢酸、アルデヒドだとかの有機物が検出されています。


直径500キロメートルほどの、土星の第2衛星エンケラドゥスは、117個確認されている土星の衛星としては6番目に大きくって、厚い氷で反射率が高く、太陽系の中で一番白い星だって言われているんだそうです。


一番白い!? へええ、でっす。


そんなエンケラドゥスには、有機物があって、熱水噴出孔っていう熱源を持っていて、液体の水があるっていうことはですね、生命を育むことが可能だってことになります。


地球以外で、今のところ確認されている「微生物が生息する可能性が最も高い星」なんです。


数10キロメートルもある氷の壁を割って有機物を含んだ水蒸気を吐き出しているエンケラドゥスを探査して、噴出物を地球に持ち帰りましょうっていう、サンプルリターン計画が「エンケラドゥス・オービランダー・ミッション」


エンケラドゥスの、太陽系で一番白い反射光を発生させているのは、噴出物だと考えられるわけですが、その正体はなんなのか。


地球の生命も、原初の発生は、熱水噴出孔だっていう研究もありますからね。


厚い氷の下の海に、地球とは違っているのかもしれないけれど、宇宙生命体がいるかもしれない。
それを調べましょう、っていうことですね。

 

 

 


一応の予定としては2038年、あるいは2039年に打ち上げの予定はされているんだそうです。
土星に到着するのは2050年ごろ。


地球に帰って来るのって、2060年代ってことになるんでしょうねえ。


ん~。エンケラドゥスの生命体は元気かもしれませんが、こっちの、個人的な寿命が。。。とっくになくなってますよ。


でも、宇宙事業ってそういうタイムスパンなんですねえ。


探査機オービランダーって、もう完成しているんでしょうか。まだ設計段階?

 

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