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【いなり寿司】 お稲荷さんって「さん付け」で呼ばれてパリピにも人気 旨さ色々バリエーション 

<いなり寿司 お稲荷さん 信太寿司 呼び方自由の庶民食>

御所の女房言葉というのがありますよね。
今でも京都辺りで使われている「お芋さん」「お粥さん」とかですね。食べものの名前を“お”と“さん”で挟んだ呼び方。
ここでは“おさん形式”とします。


その昔、言霊なんていう民間信仰といいますか、人智を超えたものを信じる、ある種のチカラを持っていた日本人は、人の名前などを直接口にすることを忌んでいたそうなんですね。言霊信仰。
で、偉い人なんかは名前じゃなくて役職で呼ぶ。外国のことは知りませんが、日本では今でもそういうの残っていたりしますね。


物の名前についても同じような意識が働いて、直接「芋」「粥」と口にするのをハバカッタのかもしれませんね。で、敬って、あるいは「だってお知り合いどすやろ」というなんちゃってな親しみを込めて呼ぶ、ということなのかもしれません。
ん~、知らんけど。(関西弁の使い方もアヤシイですけど)

 


でもって、この伝統的な“おさん形式”から派生したというか、抜け出したみたいなのが、大阪近辺で使われている「飴ちゃん」
大阪のおばちゃんが使う言葉として知られていますが、大阪のおっちゃんは使わないんでしょうか。


前に聞いたことはあるんですよ。大阪から出張して来ていたおっちゃんに。
「オレは~、言わへんよ~」
何故か照れながら言ってました。
その照れ方がアヤシイ、印象でした。


別におっちゃんが飴ちゃんって言ってもおかしくはないように思うんですけれどね。
知らんけど。

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そして今回の話は「お稲荷さん」
これは大阪地域とか特定の場所限定ではなく、全国区の言い方だと思います。


「飴ちゃん」の場合は“おさん形式”にあてはまらないレアケースでしたが、「お稲荷さん」は、ちゃんと“おさん形式”を継承しています。
「お稲荷さん」も女房言葉だったんでしょうか。どうも、その流れとは違うような気がします。


最初に今我々が知っているあの食べものの「お稲荷さん」「いなり寿司」があったわけではなくて、そもそもは稲荷信仰ですもんね。


農耕神だそうです。ウカノミタマノカミ。
で、その神様に付き従っているのがキツネさん。


んでまた、油揚げの色がキツネ色なもんで、油揚げがキツネで、稲荷神で呼び捨てするのは恐れ多いので「お稲荷さん」
というような流れだとすると、まず稲荷信仰が広まったあとから、油揚げにごはんを詰め込んだ食べものが「お稲荷さん」という名前で認知され、全国的に人気を博した、ということなのではないかと。


みんな大好きですよね。
キライという人に会ったことないですし、ホームパーティでも人気の「お稲荷さん」なのです。


名前の由来とか気にしている人って、そんなに居ませんよね。ただ好きってだけ。


なんて呼んでますか。いなり寿司? 信太寿司? やっぱり、お稲荷さん?


お手軽お気軽にこしらえられるところも人気の一因でしょうか。
いろんなバリエーションがあります。これまで食べた種類の記憶だと、


酢飯の代わりに蕎麦、のお稲荷さん。


ご飯の中につぼ漬けだとか、紅ショウガだとか、刻んで混ぜ込んだお稲荷さん。


ごはんの見えている側がミニちらし寿司になっているお稲荷さん。ゴージャス。

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チーズ入りチャーハンのお稲荷さん。


まあ他にもいくつもありますね。ホントにこしらえる側のアイディア次第。無限にあるんでしょうね。


ネットで見て、アハハと思ったのはリラックマお稲荷さん。
キャラ弁のノリなんでしょうけれど、可愛くて楽しい見た目です。アイディアですね。


そうそう、お稲荷さんの形なんですけれどね、これまた関東と関西とでは違うらしいんですね。
関東のお稲荷さんはほぼ例外なく俵型。関西では三角でごはんが五目のものが多いんだそうです。
コンビニでもあります。三角の五目稲荷。

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あれって関西風ってことだったんですね。
なんで三角かというと、その方がキツネの顔に似てるやんか、なのだそうですが、ホントかな。


稲荷信仰の総本山、京都の伏見稲荷大社では2月の最初の午の日、初午の祭りにお稲荷さんを供えたり、食べたりする風習があって、それが日本全国の稲荷社に広まった、という話もあります。


でもこれ、そもそもお供えの段階でお稲荷さんという名前が出てきているわけで、ちと説明としては入れ子状態。
説得力半減な感じもします。


ま、いいんですけれどね。歴史とかがどうであっても旨いもんはンまい、でオッケーです。


ちなみにどこだかの動物園で、キツネに油揚げをあげても食べなかったそうです。雑食らしいんですけれどね、キツネ。油揚げ食べない。うん、正直でよろしいです。


こういうの、実際にやってみました、という動物園の職員さんに拍手、です。


大阪ネタをもう一つ。
飴ちゃんほどの定着感があるのかどうかハッキリしませんが、大阪では信太寿司、と呼ぶらしいんです、お稲荷さん。
信太寿司ばかりじゃなくって、大阪では油揚げを使った料理を「信太」の名前で呼んでいるのありますね。信太煮、とか信太巻きとかね。


これってあれですよね、安倍晴明のお母ちゃんの
「恋しくば尋ね来て見よ 和泉なる信太の森の うらみ葛の葉」
から来てるんでしょうね。


今回のタイトルを読んで、信太寿司、なに? と思っていた方、ここまで読んでいただいてありがとうございます。
このあたりが信太寿司の言われ、なのではないかと、はい。

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個人的にはお稲荷さんの皿に添えられた、真っ赤っ赤の紅ショウガは外せないアイテムです。あれだけをつまんでも、ンまいです。
最近の紅ショウガはなんとなくピンクで、いただけませんです。身体には悪いのかもしれませんが、昔からのあの真っ赤っ赤の紅ショウガを応援します。


東海林さだおセンセは、お稲荷さんのお茶漬けにチャレンジしていたような、いなかったような。紅ショウガとの相性を寿いでいたような、いなかったような。

 

<いなり寿司の身体に旨い満足度>

油揚げの大豆イソフラボンは、女性ホルモンと似た働きをしてくれるんだそうで、アンチエイジングらしいですよ。


さらに大豆サポニンっていうのは肥満予防と抗酸化作用があるんだそうで、へええって感じですが、身体にイイみたいです。

 


中に入れる具材もけっこう自由に工夫できますし、なかなかヘルシー、お稲荷さん。ンまいだけではないんですね。

 

<いなり寿司の心に旨い満足度>

たいていの人にあると思うんですよね、お稲荷さんの思い出。


幼稚園、小学校ぐらいの時の運動会とか、家族、親族が応援に来てくれていて、お昼はワイワイと校庭トラックの周りの応援席へ行って食べる。


おにぎりの家も多かったですが、お稲荷さんの家も必ずあって、三個目あたりからは交換し合って食べたりしませんでしたか。


もうね、充分に大人になってからでも、お稲荷さんを手で持って、あの無邪気でいられた小さな頃に想いを馳せる、というのも、精神衛生上、悪くない気がします。

 

<いなり寿司の酒のアテ満足度>

アテでも、〆でも、いけますね、お稲荷さん。
メニューにある居酒屋さん、ありますもんね。酒の場にお稲荷さんを最初に持ち込んだ人、誰なんでしょうか。きっと悪い人間ではないと思いますね。
キツネ? いえいえ、知りませんです。

 

<いなり寿司の酒の〆満足度>

まあ、腹もそこそこ満足していての〆に二個ぐらいね、小さめのお稲荷さん。ンまいです。
〆っていっても、まだ呑みながらね。


小皿の端っこにはやっぱり紅ショウガ。
食べて、食べ終わって、皿に残った紅ショウガを、チマチマと名残惜し気に前歯でかじると、油揚げの甘さと酢飯の風味が口の奥から鼻に抜けていったりします。

 


ん~、呑んだ呑んだ、という満足感ですね。
最近のは酢飯じゃないお稲荷さんも多いですが、やっぱり寿司ですからね。お稲荷さん。酢飯にしてほしいなあ。
それと紅ショウガ、真っ赤っ赤のが好いなあ。
酔っぱらって、お稲荷さん、ンまいなあ。

 

<オリジナルお稲荷さん どんなの?>

油揚げをひっくり返したヤツもありますよね。中に入れるものも、単純な酢飯ばかりじゃないですし、お気に入りのお稲荷さん。
どんなのですか?