< 大きな括りとしてはみんなウナギ目なんですけど 愉快な仲間 じゃないかもですけどねえ >
土用丑の日を過ぎれば手に入りやすくなるんだよね、っていうことだったみたいで、焼酎バーの「本日のサービス」メニューは「ウナギとアナゴ 2種盛り」だったんでした。
ウナギは皮の近くの黒いやつね。普通に湯引きして、冷水でしめてタレで食べる。
2切れずつで430円。お値打ちでしょねえ。夏場の酒のアテ。旨かったです。
暑気払いなんていう言葉もありましてね、それはもう気分の問題でしょうから、充分、堪能させていただきました。
で、ホワイトボードに目をやりますと「ハモの串揚げ 梅肉添え 2本 390円」なんてのもあるんでした。
「市場で隣りに並べてあったんで」
ってことで一気に仕入れてきたんだそうです。
「ハモが一番リッパでしたね」
っていうことでしたので、迷わず注文して、いただきましたとも、リッパだっていうハモもね。
梅肉は例のね、チューブのやつです。何の文句もありません。
ハモの串揚げってうのは初めて食べましたねえ。ちっちゃい串揚げではありましたけれど、旨かったです。
で、話は、ウナギ、アナゴ、ハモってなんだか似てるよね、ってことになりました。
似たような形をしたサカナを続けて3種類、食べたわけですね。
で、あとから調べてみますと、たしかにね3種類ともウナギ目ってやつなんでした。
ウナギは漢字表記「鰻」ウナギ目ウナギ科。
アナゴは漢字表記「穴子」ウナギ目アナゴ科。
ハモは漢字表記「鱧」ウナギ目ハモ科。
アナゴってサカナ偏じゃないんですね。昔の寿司屋の湯のみに書いてあった魚類オンパレードは全部サカナ偏だったですから、探せばサカナ偏のアナゴっていうのもあるのかもですけどね。
アナゴって寿司ネタとしてスタンダードですもんね。寿司屋の湯のみに書いてある名前から外せそうにない気がしますけど、「穴子」って漢字2文字のはなかったですよね。
それとも、ネタとしては江戸前から外せないんだけど、漢字2文字だからアナゴだけは外されたんでしょか。
ま、文字を食べるわけでもありませんから、その辺は、ま、いっか。ってことにしておきませう。
ウナギ、アナゴ、ハモについて、ネットをウロウロしてみますと、みなさん最も関心が高いのは、ダントツでウナギみたいですね。
でもこれは、でしょねえ、って感じです。
高級魚ですしね、土用丑の日なんていって、イベント的にありがたがられているサカナっていうのはうんぎぐらいのもんでしょ。
でもねえ、最近とみにオタカイでしょ。ウナギ。
「うな牛」の人気が高いのも分かるってもんです。
って言いましてもね、牛丼屋のウナギもそれ相応にオタカイんでありますよ。
盛んに宣伝しているすき家では「うな丼 並盛 890円」「うな牛 並盛 1050円」
松屋では「うな丼 並盛 980円」「うなぎコンボ牛めし 並盛 1080円」
吉野家では「鰻重 並盛 1207円」「鰻重牛小鉢セット 並盛 1512円」
ウナギとしてはリーズナブルかもですけど、牛丼屋さんのメニューとしては、ですよね。
しかしですね、専門店でも、鰻重と鰻丼ってのがございましょ。
たいてい鰻重の方が高いんですけど、あれ、なんでなんでしょ。器以外どこが違うんでしょ。よく分かりませんねえ。
専門店に比べればそりゃまあ、ずいぶんとお値打ちではありますけどね、言っちゃあなんですけど、牛丼屋のウナギはタレで食べさせる類のウナギってことでしょねえ。
すき家の牛丼、並盛 400円。うな丼、並盛、890円。
うな丼もうな牛も人気だそうですよ。
ウナギ信仰みたいなものもあるんでしょうね。
どこから来たウナギだか分からなくたって、ウナギっていう名前を食べるっていうことも大事なのかもです。
ニホンウナギは絶滅危惧種なんだそうで、水産庁も「ウナギに関する情報 」っていうのを公開しています。
牛丼屋のウナギはどこから仕入れているのか分かりませんが、日本で天然のウナギが手に入るなんていうことは、すっかり稀になっていますよね。土地の高級店とか、そういう特殊な場所でしかお目にかかれないんじゃないでしょうか。
国内で流通しているウナギの99%は養殖だそうです。
ウナギの完全養殖を目指して研究しているっていう話は、ずいぶん前から聞きますけど、なかなか進んでいないのが現状みたいですね。
ニホンウナギの生態は長いあいだナゾってされていましたです。
マリアナ海溝あたりが産卵場所だっていうのが分かったのは、つい最近。
完全養殖に向けての研究も、ようやく端緒についたばかり、ってことなのかもですねえ。
マリアナ海溝辺りで孵化したニホンウナギは「仔魚(しぎょ)」っていう状態から成長して、ふにゃふにゃぺらぺらの「レプトセファレス」になります。
海流に乗るのが上手なんだそうで、どんどん流されながら、マリンスノーなんかを食べてさらに成長していって、「シラスウナギ」になるんですよね。
現段階の養殖は、この「シラスウナギ」の段階からしか育てられないみたいです。
その前の幼体のことも徐々にこうして分かって来ているっていうことで、まったく期待できないってわけじゃなくって、どこかの時点で一気に成功するのかもしれません。期待したいです。
ウナギだけじゃなくって、アナゴもハモも「レプトセファレス」っていう段階を経て成長するんだそうです。
ちなみにマアナゴの「レプトセファレス」が「のれそれ」って言われているんですよね。
酒のアテになっています。
東京近辺ではたまにしかお目にかかることはありませんが、あれば、鼻の穴をふくらませながら食べちゃいますねえ。
旨いのマズいのっていうんじゃなくって、なんだか面白い感じの酒のアテです。高知県の名物。
太平洋をウナギ、アナゴ、ハモの「レプトセファレス」が海流に乗ってぷかぷかプカプカ漂っているっていうのを想像すると、なんだか日本の海ってヘーワかもって思えてきます。
アナゴもハモも個体数が減少傾向にあって、だんだん希少なものになって来ているんだそうですが、ウナギみたいに養殖しようってことには、なっていない。
なんでかっていうと、アナゴとハモは安いからあ~。
養殖を成し遂げるまでの費用と、市場価格が釣り合わないってことみたいです。
ハモなんて、夏の京都の名物で、けっこう高級品だと思うんですけど、たしかにね、ウナギほどじゃないです。
今、普通に食べられるウナギは養殖。アナゴ、ハモは天然。ってことなんですねえ。
でも同じ「レプトセファレス」っていう状態を経由して成長するんですから、ウナギの完全養殖が成功すれば、アナゴ、ハモの養殖っていうのも、低予算で可能になる。なんてことはないんでしょうか、ね?
アナゴとハモは、海にいるサカナですが、ウナギは海から川を上って来て、淡水で暮らすっていう生態ですよね。
鮭と同じで、本来は、自分が居た川に戻って来るんだろうと思われます。
そんなウナギの嗅覚は、とっても優れているんだそうで、なんとイヌと同じぐらいの性能。
へええ、ってことで、ウナギとイヌ、っていえば、天才バカボンの「ウナギイヌ」でしょねえ。
お父さんがイヌで、お母さんがウナギ。
浜名湖が故郷っていう設定でしたから、お母さんは養殖ウナギってことなんでしょうかね。
今回、ウナギ、アナゴ、ハモについていろいろ調べてみて、記事内容に共通していない事柄が1点、ありました。
呼吸方法についてなんですが、ウナギについてはエラ呼吸と皮膚呼吸の両方が出来るっていうことで、どの説明でも共通していたんですが、アナゴとハモについての説明が違っているんですね。
アナゴとハモは、皮膚呼吸っていう説と、エラ呼吸っていうふうに2つの説明があったんでした。
生態に詳しいわけじゃないんですけど、アナゴとハモ。エラ呼吸なんじゃないでしょうかね。知らんけど。
人間が食べるにあたって、栄養価は、圧倒的にウナギに軍配があがるっていう情報は共通していましたです。
これで夏を乗り切れるぞ、っていう食べもの。何か決まったものってあります?