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【歌舞伎人気】観劇している人の割合は60代以上の女性が圧倒的に多いんだそうです

< そういう年齢にならないと理解できないような 歴史的何かがあるんでしょうか >

銀座の「歌舞伎座」が、歌舞伎専用の劇場として開場したのは明治22年、1889年のことだそうです。


江戸時代には河原で公演していて、卑下されていたような時期もあったそうですが、明治政府の後押しもあって「小芝居」とは一線を画した「大芝居」として、世界に対して日本の芸能を広めていくっていう目標もあったんだそうですね。
政府の後押しがあったんですね。


2014年にリニューアルした建物は5代目。
入場者数も増えて、歌舞伎人気は衰えをみせませんね。
よろしいことでございますねえ。


そもそもの始まりは、1603年に出雲阿国が京都で踊り始めた「かぶき踊り」だって言われていますよね。


踊り念仏のようなものだったんじゃないかってことなんですけど、伝統的には400年を数える芸能なんですね。
なかなかな歴史です。


1965年には重要無形文化財に指定されていますしね。

 

 

 


インバウンドにも貢献しているっていう話も聞きますけど、海外の人たちって、日本人以上に日本のことを勉強して来たりしていますからね、観賞眼も高いのかもです。


実際問題として、海外から来て歌舞伎観劇する人たちと同じように、日本人である我々も、その演目の世界観をしっかり把握しておかないと、歌舞伎って楽しめないような気がします。
何の話なのか、分かんないのが多いですもん。


同じ古典芸能の落語。噺家古典落語を高座にかけると、決まってマクラで嘆いていますよ。


古典落語に出てくる言葉だとかシチュエーションは、現代にそのまま通じるようなもんじゃないんで、そのまま演るのはなかなか難しい。
その場面でいちいち説明しながら演ってたんじゃ台無しだし、説明しないと客が寝ちゃう。


本来的に歌舞伎も同じはずですからね。歌舞伎観客のメインだっていう60代以上の日本のご婦人方って、ずいぶん勉強熱心なんでしょねえ。


って思ってたら、歌舞伎座には、演目の説明をヘッドフォンで聞けるサービスがあって、始まる前にそれを聞いて臨戦態勢って言いますか、演目の世界をしっかりオベンキョ出来るんだそうです。


各国語バージョンもあるんでしょうねえ。知らんけど。


いや、まあ、歌舞伎界、ご立派なもんじゃござんせんか。


古典芸能ですからね、今、公演されている歌舞伎演目が作られたのは、ほぼ江戸時代。
落語と同じで、作られた当時は世間の常識だった出来事が、その演目の世界観になっているわけですよね。


その当時は誰でも知っている世界だから、役者の演技に没頭できる、共感できる、怖がれる、笑える、ってなもんでしょうからね。


でもそれから数百年も時代が流れて、21世紀ですよ、今。


ヘッドフォンで説明するその内容を書いている人も、なかなか大変な仕事だと思います。


歌舞伎の演目っていうのには、大きく3つの系統っていうのがあるんだそうですね。


ヒーローがいて、そのチカラを誇張して表現する「荒事(あらごと)」


荒事の主人公はスーパーマンみたいなもんですから、とにかくハデです。
白塗りの顔にクッキリハッキリ真っ赤な隈取り


荒事は武家の多かった江戸で流行ったそうなんですね。
斬った張ったが荒事の世界観。


荒事歌舞伎の観客がみんな武家ってこともなかったと思うんですけど、江戸の町人も解りやすい勧善懲悪みたいなのが好きだったんでしょうね。


そういう、土地特有の文化形成っていうのも、考えてみますと不思議です。


荒事に対して、おそらく民間で起こった、当時の有名な事件を世界観にしているのが「和事(わごと)」


江戸時代のお家騒動なんかは、今でいうワイドショー的な扱われ方だったんじゃないでしょうかね。
あることないこと、ゴシップだらけの噂がやがて、見てきたような台本になって、歌舞伎の和事。


遊び人の若旦那が勘当されて、身の上を隠して生活していて、ま、遊女がらみの事件を起こしたりなんかする。


こういう、昔から変わらない日本のアンポンタンも当時のワイドショーネタになりますよね。
みんなが知っている事件。


ところが歌舞伎に仕立て上げらると、アンポンタンが母性本能をくすぐるヒーローに。
和事は関西方面で人気だったそうです。


京都、大阪。上方歌舞伎
元々の歌舞伎の発祥はこっちですよね。


滑稽味を大事にする演技だとかも大事だっていう和事が、歌舞伎の本筋なのかもしれません。


演技の形式、様式を、きちんと教えられた通りに守っていく荒事の江戸に対して、和事の上方歌舞伎は、教えた通りに演じると、自分なりの工夫がないってことで怒られるんだそうです。


守破離」っていう精神が息づいているってことなんでしょうね。


庶民文化の発祥っていうのを探っていくと、上方、ってことになるのかもですねえ。


型を守れっていう武家の文化と、自分なりに工夫しないと生き残っていけませんよっていう町人文化。
そういう捉え方もできそうです。


化粧も白塗りに薄く紅をさして、ふんわりとした色気を演出するんだそうですけど、その化粧の仕方にもまた自分なりの工夫をしなさいよってことなんでしょうね。

 

 

 


もう1つの「実事(じつごと)」は、世界観としては和事に通じるものがありそうですけど、取り込まれ型のヒーローの芝居。


めっちゃ有名な忠臣蔵歌舞伎「仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)」が実事の代表でしょうかね。


仮名手本忠臣蔵」の主人公は大石内蔵助じゃなくって、大星由良之助っていうんですよね。


出雲阿国の時から、幕府や政府から、あれしちゃダメ、これしなきゃダメとか、禁止されたりした歌舞伎の種類もいくつかあったみたいですけどね、実名はダメよ、っていう忠臣蔵、現代歌舞伎はそれを継承しているってことなんでありますよ。

 

 

一時期スーパー歌舞伎だとかいって、現代に則した新しい歌舞伎を、っていう空気感を標榜していた時期もありましたけど、やっぱりあれですかね、歌舞伎作者がいないんですかね。


近松門左衛門(1653~1724)」


「4代目鶴屋南北(1755~1829)」


河竹黙阿弥(1816~1893)」


以来、人気歌舞伎を書いた人が出ていない、ってことなのかもですねえ。

 

 

 


最近に起きたような事件を歌舞伎に仕立て上げるっていうのは、荒事の江戸歌舞伎では無理なんでしょうけど、上方歌舞伎の和事なら、なんとか下世話にならずにこしらえることも出来そうなように、素人は考えちゃいますけどね。


重要無形文化財っていう指定って、もしかすると、歌舞伎の自由度を縛って、……。知らんけど。


これから先も、60代以上の女性人気に支えられて、歌舞伎の歴史は続いていくんでしょうねえ。


でもなんで60代以上の女性なんだべか?


それは、あ、……。ブログ記事に不適切な内容が浮かんできたので、このへんで。。。