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【博多にわか】にわかって言うんだけれど めっちゃ歴史ある伝統芸能のルーツ

< 仕事にしてるわけじゃないけど その辺にいるオモロイヤツから始まった? >

地理に詳しい人なら、なあんも問題なし、なんでしょうけれど、そんなに詳しくない人って意外に多いですよね。


ま、ガッコから離れてしばらくすると、おベンキョなんてきれいさっぱり頭の中から消えてしまいます。


はいはい、そうじゃない優秀な人だってたくさん居らっしゃることは存じ上げております。
おりますが、おベンキョなんて、ほわ~っと消えてしまう輩もおるでありますよ。


地理なんていうジャンルは、特にそういう傾向があるんじゃないでしょうか。
人によるわい! そりゃそうだ。


なのですが、47都道府県をスラスラと言えれば、たいしたもんだと思いますです。
40コぐらいまではスッと並べられても、そのあたりから、ん~、ってなっちゃう人。

大好きです。

 


例えば、四国にはいくつの県がありますか?
4つの県があるから四国でしょ。


そです。そんじゃ、その4つの県、言えますか?


四国の人、もっと広げれば西日本の人ならスラスラと、その位置関係まで言えるんでしょうけれど、東日本の人間にとって、これ、なかなかハードル高いんですよね。


問題イチ。四国四県の名称と位置を言いなさい。え~っと。。。


そういう人に、サイキョーのツールをご紹介します。
もるつオーケストラの「四国アイランド講座」歌です。ガッツなロックです。

♪ご近所さんなのに関西の人間は


♪たった四つの県名も出てきやしない


♪たまに広島、鳥取入ってるし 関西でこれじゃ


♪関東は考えただけで恐ろしいぜ


♪簡単だから覚えて帰りな


♪右上、香川!


♪右下、徳島!


♪左上、愛媛!


♪左下、高知!


もう10年ぐらい前の歌ですかね。ムダにカッコイイ曲です。


一度聞いちゃうと、四国の4県の名前と位置関係が頭に入り直しますよ。


♪右上、香川!


にしても、この歌詞からすると、東日本の人間だけじゃなくって、西日本でも、四国4県の地理情報はウッスイ、のかもですねえ。


でも、そういうのって四国に限りませんよ。


またいつもの居酒屋トークからですが、


「盛岡ってあるよね。どこだっけ?」
「たしか、北の方だよ」
「北海道?」
「いやあ、本州でしょ。盛岡県」
「あれ? 盛岡って県だっけ」


こういうのってねえ、酒のせいじゃないと思うんですよねえ。中学校あたりの地理情報がすっかりキレーにトンじゃってる。そゆ人たちのバカ談義。


「仙台県の有名なお土産あんじゃん。あれ、なんだっけ」


県の名前と県庁所在地の名前が違っていると、こういう認識になっちゃってる人って、少なくないのかもしれません。


ちなみに盛岡市岩手県の県庁所在地。盛岡県じゃありません。なぜだか冷麺が有名な街。


仙台市宮城県の県庁所在地。仙台県なんて存在しませんよ、日本にはね。
仙台名物は、萩の月、ずんだもち、笹かまぼこ、牛タンです。


って、さも当然のことのように言えるのは、今、調べたからア~。なのでした。

 


で、こういう地理情報が混乱しちゃってる土地、地域としてナンバーワンなのは「博多」じゃないでしょうか。


博多って、ど~こだ?


九州ですよね。九州の北の方でしょ。ぐらいの認識じゃないでしょうか。
東日本のかたがた、いかがでしょう。


その九州の北の方っていうことで言うと、地理情報のウッスイ頭に浮かんでくる名前がほかにもありますよ。
北九州。福岡。小倉。大宰府


博多と北九州って県だよね。福岡も県じゃなかった?
そんな感じ。


名前の浸透度と県か市かっていう包含関係とか、まったく繋がっていないです。
もちろん九州の人は知ってるでしょうけれどね。


博多、北九州、福岡、小倉、大宰府の5つの地名。実はこの5つ、全部福岡県にあります。


知名度として大差ない5つの地域なように思いますけれどね。


福岡県の県庁所在地が福岡市。通常フクオカって言った場合、この福岡市を指すと思われます。県じゃない。


北九州、大宰府は市です。


小倉は北九州市の中の小倉北区小倉南区のことです。


そして博多は福岡市の中の1つの区なんですね。


フクオカって名前を知らない人は居ないと思いますが、そのフクオカケンが博多、北九州、福岡、小倉、大宰府という5つの地域を従えているっていう、リーダー感がウッスイです。


博多なんて、福岡県福岡市博多区って、二つもフクオカが被さっているのに、博多県? って思っちゃってる人が居るわけです。
いや、ホント。少数派ではあっても居るんですよねえ。


ただですね、地理情報がトンじゃってる人を弁護しようってことでもないんですが、数千年っていう歴史的な時間で考えてみますと、九州北部の中心となったのは、どうやら博多地域だったということが言えそうなんですよね。


律令制度が出来てからの日本の外交、いってみれば外務省の拠点が置かれたのが大宰府
今の太宰府市の広さをはるかに超える面積だった思われる大宰府のメインの港が博多なんですね。


遣隋使、遣唐使が外洋へ出て行ったのは博多からですし、対外的な港の筆頭であり続けたみたいです。ずっとね。


土地が博(ひろ)くて、人や物が多く集まっているから「博多」という名前になったという説もあります。


1274年、1281年の2回の元寇の襲来を防いだのも博多です。凄いじゃんね、博多。


江戸時代になると、黒田家の福岡藩が設定されて、福岡城が築かれます。この時点で、城下町の福岡と、町人町としての博多っていう区分け棲み分けみたのができたらしいです。


博多って「どんたく」「おくんち」も知られていますよね。
長崎くんち」「唐津くんち」と並んで「博多おくんち」は日本三大くんちとされています。


くんちっていうのは秋祭りのことらしいんですが、博多だけ、くんちに「お」が付いて呼ばれていますよ。なんででしょ?
博多の人ってオジョーヒン? なの?


他に全国区のものとしては「博多にわか」っていうのがありますね。


にわかっていうのは、九州各地、大阪、江戸𠮷原だとかいろんな場所で流行っていた芸能らしいんですけれど、その代表みたいな感じで、博多にわかが知られています。


令和現在で判断しちゃうと、博多にわかだけの特徴として挙げられるのは「にわか面」と「ぼてかずら」でしょうかね。他の土地にもあったのかどうか、分かりません。


にわか面は「二◯加煎餅」に付いているおまけ、としても人気です。

 

少なくとも数百年、長ければ千年ぐらい前の人が考えた図柄なんでしょうけれど、なかなか、ンハハな絵面です。

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ぼてかずらのほうは、今はおもちゃ仕様のチョンマゲかつらみたいなんですが、昔からそのままの恰好だったのかは、ちと怪しいですね。江戸時代なんかだと、チョンマゲかつら付けてっていうんだと、お侍さんに斬られちゃう可能性もありそうな気がしますからね。


「にわか」っていう名前の由来は、ま、当然のようにいくつかあるみたいですが、その場で突然始めるから、っていう説に一票を投じたいと思います。
一転にわかに掻き曇り、っていうのと同じ使い方の「にわか」


路の真ん中で、突然、漫談みたいなことをやり始めるわけですから、素面でやりだすより、やっぱりにわか面を付けていれば、あ、博多にわかか、って見ている方も納得、安心できるってもんなのかもです。


にわか面、ぼてかずらは、決して社会生活を乱そうとするもんじゃありませんよ、っていう免罪符意識もあるのかもしれませんね。


歴史的には歌舞伎、漫才の基になったとされているんですよ、博多にわか


マンガ家の萩尾望都さんが、ストーリー漫画とギャグマンガの作り方の比較として、ギャグマンガを描く人は、いきなり描き始めて、「博多にわか」みたいな真剣勝負で描き上げているんじゃないか、みたいなことをインタビューで答えていましたけれども、急に始めるっていう、その即興性にこそ、笑いのコア、芸術性が潜んでいるっていうようなニュアンスの言葉ですね。


ま、純粋に即興でやっていることもあるでしょうけれども、たいていはちゃんと準備しておいて、路で始めるのがいきなりなだけっていう気もします。


ただね、落語の三題噺みたいに、ホントにその場でっていう芸もあったんでしょうね。


いくら事前に決めてあったとしても、その場で起きるいろんなハプニングを、面白おかしく取り込んで「にわか」感を観衆にも分かるようにやってくれる人は人気があったでしょうしね。


今はそういう芸のある人が少ないのかもなあって思いますです。はい。

 


明治の後期には「博多淡海」「生田徳兵衛」という人が博多にわかの人気者だったそうです。
生田徳兵衛の孫娘が女優の「生田悦子」さんなんだそうです。なんだか凄いじゃんね、博多にわか


平成生まれの人なんかは知らないかもですね、生田悦子さんって。


1980年代前半、「欽ドン! 良い子悪い子普通の子」という萩本欽一さんのテレビ番組がありまして、そのなかの「良いOL・悪いOL・普通のOL」というコーナーで、良いOL、ヨシ山を演じていたのが生田悦子さんでした。


視聴者からの投稿に従ってコントを演じるコーナーなんですが、欽ちゃんのムチャブリでアドリブを演じなければいけないところがコーナーのウリでした。


美人で、良いOL役の生田悦子さんの、笑わせるアドリブは博多にわか仕込みだった、といえるのかもしれません。頭の回転が速いタイプの別嬪さんでした。


町中で突然、にわかに始められるパフォーマンスといえば「フラッシュモブ」が知られていますよね。


歌舞伎や漫才ばかりじゃなくって、フラッシュモブの原点とも言えそうな博多にわかです。


そういえばですね、2013年、参加した市民が800人とも言われる「福岡マラソンPR」のフラッシュモブが話題になったことがありましたけれども、あれね、博多にわかで鍛えられてた市民たち800人だったのかもですねえ。


フラッシュモブの始まりは2003年、ニューヨークとされています。


ところで、博多華丸大吉さんの漫才のルーツは? 博多にわか、関係ない? のかなん?


人間の生活に「笑い」って重要ですよね。


って、にわかに、博多の屋台、行きたいです。食べたいです。
コロナ、さっさと消えてちょうだい!

 

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