ウキウキ呑もう! ニコニコ食べよう!

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チルってますか? 【chill out】あ 自分もやらなきゃ っていう強迫観念からの脱却

< みんなで何かするって悪くはないけど 独りの良さってのもあるわけです >

「は~い、リラックスしてくださ~い」


って言われましてもですねえ、深呼吸してみるぐらいがせいぜいで、急に出来るもんじゃありませんよ、リラックスなんて。


「リラックスしてくださ~い」っていうのは、病院なんかでよく耳にする言葉ですが、普通じゃないから診察してもらいに行ってるんで、リラックスするっていうのは難しいシチュエーションです。


もしかすると、今の日本人って、リラックスするのがヘタになっているのかもなあって気がするんですね。

 

 

 


リラックスっていうのは、くつろいだ気持ちになって、身体的にも緊張がゆるんでいる状態のこと。
なかなかね、今、そうした気持ちになるって出来難いくないですか?


コロナ禍っていうのありますけど、昔から忖度文化が根付いている日本社会です。


日本人同士のコミュニケーションを改めて考えてみますと、学生時代までは同年配同士、水平方向のコミュニケーションが主ですが、会社に入ると役職の上下関係で垂直方向のコミュニケーションが主になります。


まあね、仕事をしながらリラックスっていうのは考え難いんですが、緊張と緩和ってやつで、職場を離れれば、垂直方向のコミュニケーションから解放されて、本来の自分の世界に戻れるはずなんでよね。


学生時代までの水平方向コミュニケーションは、そもそも気の合った仲間同士の交流だったわけですから、本来の自分のままでコミュニケーションが出来ていたんじゃないかって思います。
言ってみれば、水平方向コミュニケーションの中の個人はリラックス状態にあって、垂直方向コミュニケーションの中の個人は、そこから離れることによってリラックス出来ていたんじゃないでしょうかね。


それが難しくなったのは、そですね、SNSの浸透。


流行りだっていうんで、水平方向コミュニケーションも垂直方向コミュニケーションも一気にネットに取り込まれてしまった感じがします。
中には半強制的にグルーピングされたりする。
なんじゃそりゃ! 幼稚園の連絡網かっ!?


SNSコミュニケーションは便利な面もありますけれど、どこに居ても本来的な独りになれないっていう側面を持っていることも事実ですね。
様々なSNSグループに参加する、あるいは参加させられることによって水平方向にも、垂直方向にも、常に存在確認されているようなもんですからね。


ただ、流行り始めの頃はSNSグループに縛られることを望んでいたような期待感があったことも事実だと思います。
「いいね」をたくさんもらうために、その人なりに「盛る」ってことが話題になった時期がありましたね。
ユーチューバーが仕事として認知された頃ですかね。


踊ったり歌ったりする自分を発信することが珍しくなくなりました。


制限なしで公開すれば水平方向も垂直方向もありませんし、言葉通りのワールドワイドです。

 

 

 


音楽シーンもラップ、ヒップホップが主流になって、水平方向コミュニケーションは特にトンガっている自分を、自己演出するような空気感が生まれたように感じます。
ま、特段に悪いことじゃないですよね。


年齢っていうのもありますけれど、トンガることがステータスだって感じるのは普通にありますよね。
でも、歌詞はとっても優しく正しい感じ。


で、がんばれッ! ツッコめ! あきらめるな! っていうメッセージがやたらに多い歌に麻痺していきました。
その始まりは1990年代だって言われているんですが、21世紀に入ると、そんなにハリツメテばっかりだと疲れちゃうよねっていう楽曲が多くなってきた感じなんですね。


チルとか、Lo-Fiっていうジャンルの楽曲です。


チルっていうのは、「ゆったりする」「くつろぐ」「のんびりする」「静かにする」っていう意味で使われる音楽用語らしいですね。


元々は英語圏の「chill out」っていうスラングだったっていう説を見かけたことがありますが、こういうジャンルの発生ってことになると、1つの正しい発祥説っていうのは、特に意味はないですよね。


聞く人に支持される音楽の傾向に対して、分類好きの人たちが後付けでジャンルの名前を付けるっていうのがジャンルってうものの正体だって言えるんじゃないでしょうかね。


Lo-Fi(ロウファイ)っていうのは、カセットテープの時代からどんどん進化を続けているHi-Fi(ハイファイ)に対するアンチテーゼ。
なにもそんなに高音質を追い求めなくたってイイんじゃない? っていうスタイルの音作りなんですね。


チル、ロウファイヒップホップっていうのが2010年代からかなり支持され始めたように感じます。


特にチルの支持っていうのは、SNSに取り込まれてしまって、望みもしないコミュニケーション要求がやってくることや、なんとか盛り上がらないといけないっていうような強迫観念に疲れてしまったことによって、自然に出てきた流れなんじゃないかなって思います。


なんかさ、独りでまったり過ごそうよ、っていうようなね。

 

 

 

 

全く新しい音楽シーンかといいますと、そうじゃないでしょうね。昔からそういう楽曲、音はありました。
っていうかですね、ゆったりする、のんびりするって、まったく個人的なものですからね、その人ごとにどんな曲、どんな音をそう感じるかって違うわけですもんね。


激しく身体を動かして陶酔に浸れるダンスミュージック。アゲアゲってやつです。


歌詞も含めて感情を揺さぶられるアンビエントっていわれるジャンルもあります。エモいってやつになるんでしょうかね。


そしてチルです。


個々人によって違うことを踏まえつつってことなんですが、のんびりできる、ゆったりした気分になれる楽曲っていうのは、大きくジャンル的に言ってみれば「ボサノヴァ」っていうのがありましたね。
っていうか、もちろん今でもありますけど。


ブラジルが発祥ってされています。
サンバの国のチルっていう捉え方が出来るでしょうかね。


ブラジルのミュージシャンがたくさん支持されていますが、日本では「小野リサ」の人気が高いです。
気張らない歌い方ですよね。


もう少し前の時代だと、日本の「はっぴいえんど」もチルって言えるんじゃないでしょうか。


細野晴臣大瀧詠一松本隆鈴木茂っていう、知る人ぞ知る錚々たるメンバーのバンドでした。


1971年リリースのアルバム「風街ろまん」
「風をあつめて」「夏なんです」って曲なんかは、色褪せませんね、そんな感じがします。チルです。


自分がホントの自分に戻れるのは、自分が独りになったときなんだろうって思うんですが、そういう時間をしっかり受け止めるために、浸れる楽曲に出会うっていう偶然を、もっと求めてイイのかもですよ。シンクロニシティです。


ジャンル的になんて呼んでもイイんだと思いますね。
ふう~って深い息をして、落ち着ける楽曲。


その楽曲に共鳴してくれる人。そういう人がいるのであれば、現状のSNS世界にも、それはそれで立ち向かっていけるんじゃないでしょうか。

 

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チルだけ、エモだけ、ダンスだけっていうんじゃなくって、どんなんでも自分なりの好みの楽曲をたくさん知っていることって、なかなか贅沢なことなのかもしれません。


そういう贅沢なら、どんどんやっていってイイんじゃないでしょうか。


ロキシー・ミュージックなんかも、今考えてみますとチルな曲がいっぱいありましたね。


みんなと違っていたってイイんですよね。


ホテル三日月のコマーシャルソング。


♪ゆったり たっぷり の~んびり


っていうのもイイですねえ。


歌だけで肩こりにも効くかも。。。

 

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