< 難しい化学のこととか言われても良く分かりませんので 分かるトコだけ >
人の身体は60兆個の細胞からできているとも、37兆個の細胞からできているとも言われていますが、誰かが数えましたっていう数値じゃなくって、あれですよね、研究の成果ってやつ。
どういう学問なのかはさっぱり分かりません。
その世界の専門家が、一般人にも分かるように説明するのって難しいんでしょうね。
ずっと60兆個っていわれていた人の細胞の数って、けっこう曖昧だよねってことで、37兆個ぐらいじゃないの、って発表されたのは2013年のことなんですね。
数値の開きがめっちゃ大きいです。
つい最近のことじゃん、って思うか、そろそろまた新しい細胞個数の発表があってもイイんじゃないの、10年近く経つんだからって思うか、判断の分かれるところでしょうか。
人の細胞の主成分はタンパク質で、筋肉、髪の毛、爪、皮膚もタンパク質なんですよね。
なもんですから「上質なタンパク質を摂りましょう」っていうことがよく言われているんでしょう。
「上質なタンパク質」ってなんでしょう。
どういうのが上質で、その上質なタンパク質を摂れば上質な筋肉や、上質な皮膚になるってことなのか、この辺もよく分かりません。
ずいぶん前から「プロテイン」って名前の入った様々な商品がスーパーに並んだりしていて、タンパク質に対する意識って、けっこう高いものがあるんでしょうね。
消費者があおられているだけなんじゃないの、っていう見かたもあるみたいですけど。
でもまあ、とくに意識していなくとも、普通の食事で普通に摂れるのがタンパク質でしょっていう認識なんですけど、普通の日本人の食事っていうのが随分変わってきていて、タンパク質も変わってきているんでしょうか。
タンパク質自体に種類とか、優劣とか、そんなんあるんでしょうか。
けっこう長いこと人間やらせてもらっていますが、自分が何で出来ているのかって、全然理解できていません。
で、ちょっと調べてみたんですが、人のタンパク質は10万種以上あるんでした。
摂取するタンパク質が10万種じゃなくって、身体の中で分解、再生されるタンパク質が10万種以上。
へええ、37兆個の細胞だ、10万種以上のタンパク質だって、人もなかなか複雑なんですねえ。
ニクやらサカナやらを食べて、口からタンパク質を摂取すると身体の中で20種類のアミノ酸に分解されます。
そうやって出来上がった20種類のアミノ酸は、さまざまな身体の部位ごとにDNAの遺伝情報にしたがって数十個、あるいは数百個単位の結合体になって、10万種以上のタンパク質になる。
なかなか細かいレベルまで研究は進んでいるんですね。
DNAの塩基はATCGの4つしかないし、身体のタンパク質を作っているのは20種類しかないアミノ酸。
要素数としてはけっして多くはないですよね。
その20種類のアミノ酸のうち、身体の中で合成できるのが11種類の「非必須アミノ酸」
とくにタンパク質を摂取しなくとも、他の食材から体内合成できるアミノ酸ってことですね。アミノ酸にもいろいろあるってことなわけです。
で、残りの9種類は体内合成できないんで、タンパク質を食べてねっていう「必須アミノ酸」
よく聞きますよね「必須アミノ酸」
なるほど、体内合成できない種類のアミノ酸なんですね。ちゃんと食事で摂取してねってこと。
ふむふむ、っていうしかないですけどね。
非必須アミノ酸のうち「アルギニン」は、ちっちゃい子どものうちは体内合成できないそうなんで、子どもにとっては必須アミノ酸ってことになるんだそうです。
アルギニンが豊富に含まれている食材は「大豆」「マグロ」「タマゴ」「うなぎ」「ニンニク」とか、らしいです。
ちっちゃい子どもが食べられそうなのって、タマゴぐらいなもんでしょうか。
ま、子どもによって好き嫌いがあるでしょうから、マグロ好きの子どもがいてもおかしくはないですけどね。
大人にとっての必須アミノ酸っていうのは、バリン、スレオニン、イソロイシン、フェニルアラニン、ロイシン、トリプトファン、メチオニン、ヒスチジン、リジンの9種類。
この9種類のアミノ酸をバランスよく摂れるのが「上質なタンパク質」ってことになるのかもしれません。
で、何を食べるのがイイのか。
9種類の必須アミノ酸をバランスよく含んでいる食材っていうのがちゃんと評価されていました。
「アミノ酸スコア」っていうのがそれで、点数の高い食品ほど必須アミノ酸をバランスよく含んでいるんだそうです。
アミノ酸スコアが「100」の動物性タンパク質。満点食材です。
「鶏肉」
「豚肉」
「牛肉」
「鶏卵」
「鮭」
「イワシ」
「かまぼこ」
最後のかまぼこっていうのはかまぼこメーカーさんが食べてねって言ってます。
アミノ酸スコアが「100」の植物性タンパク質。
な~し!
スコアが100の植物性タンパク質っていうのは無いみたいですね。
なんか、身体のためには植物性の方がイイんですよ、みたいなことを聞いたことがあるような気がするんですけど、必須アミノ酸を摂るための満点優等生はないんだそうです。
「大豆 92」
「おから 91」
「ブロッコリー 80」
「とうもろこし 74」
「玄米 68」
「バナナ 66」
「白米 65」
ちょっとスコアは下がりますけど、白米、そこそこ優秀です。良かった好かった。
でも、なんだって必須アミノ酸の摂取を心掛けないといけないのかっていいますと、身体の中のタンパク質には寿命があるからなんですね。
代謝ってやつです。
寿命が来たタンパク質は分解されて、また新しいタンパク質が合成されて常に入れ替わっているっていう「動的平衡」
これが生きているっていうことなんですねえ。
「プロテアソーム」「オートファジー」っていうのがタンパク質分解の仕組みらしいです。
20世紀後半に解明された研究成果ってことなんですが、どんどんね、こういう基礎研究に予算をつけて、日本もますます貢献していって欲しいです。
タンパク質の種類によっては、その寿命が数分しかないものもあるんだそうですよ。
分解されて、新しく合成されることをタンパク質の「ターンオーバー」っていうんだそうですが、例えば肝臓は2週間ほどで、その半分が入れ替わるっていうサイクルみたいです。
筋肉のタンパク質の半分が入れ替わるのは約180日。
分解されたタンパク質はアミノ酸になって、また再利用されるっていう説明もありますけど、そうやってリサイクルされるんだったら新たにタンパク質を摂らなくたってイイんじゃないの? って思いますけど。やっぱりアミノ酸にも寿命があって、排出されるんで、新たなアミノ酸が必要になって、ちゃんと「良質なタンパク質」を食べましょうってことなんしょう。
で、「良質なタンパク質」っていうのは圧倒的に動物性タンパク質なわけです。
「肉信仰」っていうようなのがあって、育ち盛りの頃は肉ニクってことになりがちだと思うんですけど、ある程度年齢が行くと、そんなに肉ニク言わなくなりますよね。
そうなりません?
でもですね、タンパク質のターンオーバーで良質なアミノ酸を補給するには「鶏肉」「豚肉」「牛肉」「鶏卵」「鮭」「イワシ」「かまぼこ」がイイみたいですからねえ。
ただ、気を付けないといけないのは、動物性タンパク質には脂質も多いってことです。
ま、そんなに肉ばっかり食べるってこともないとは思いますが、摂り過ぎには注意ってことですね。
日常の食事もバランスが大事。
日本人の平均寿命は2021年に過去最高を記録していて、男が81.64歳、女は87.74歳になっています。
人生100年時代なんてことも言われていますしね、人間の寿命ってどんどん延びています。
でも、この平均寿命のカウントには寝たきりの状態だったり、認知症だったりする人も含まれています。
ま、そりゃそうですよね。寝たきりになったって人生は終わっていません。
でもね、そういう状態になってからだと、生きている楽しみって極端に少なくなっちゃうでしょうね。
ゆっくりであるにしても自分で思う通りに動けるような状態の寿命を「健康寿命」っていうんですよね。
WHOによって「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」ってされています。
日本人の健康寿命は、男が72.8歳、女が75.39歳。
これってけっこうショックな数字ですよね。長生きとはいえ、男女ともにほぼ10年ぐらいは健康とはいえない寿命期間があるってことになりますね。
日本人の中高年層は、もっと動物性タンパク質を摂ってアミノ酸を補給、健康な動的平衡を維持するよう意識することが大事だってことになりそうです。
ジサマ、バサマになっても肉! ってことなんですねえ。
身体のパーツをどんどん入れ替えて「健康寿命」を保ちませう!