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【リアル雀のお宿】近頃東京で見ないもの ちょうちょトンボにハエカエル スズメだけじゃないっす

< スズメ目スズメ科スズメ属スズメ だからさ 雀でしょ 雀 舌切られてない雀 >

日本人の身近にいた生き物たちが、ふと気が付くと居なくなっていませんか。


日本の住宅環境がすっかり変わってしまって、瓦屋根の家が少なくなって、スズメが巣を作れるようなスペースがなくなったんで、居なくなったってことらしいんですけどね。
じゃあ、どこへ移って行ったのかっていうと、どこにも移って行ってなくて、単に生息個体数が減った。


ええ~!? そなの。なんか、それって、けっこうシビアなことなんじゃないですかね。


♪チュチュンがチュン チュチュンがチュン


♪電線に スズメが3羽止まってた


っていうのは、1976年から1978年まで放送されていた「みごろ! たべごろ! 笑いごろ!」っていうバラエティ番組の中で、伊東四朗小松政夫コンビが歌っていた「デンセンマンの電線音頭」


この番組自体は見たことがないんですけど、この「デンセンマンの電線音頭」は番組を飛び出して、いろんなところで、そしてけっこう最近まで、機会あるごとにやってましたよね。


♪ヨイヨイヨイヨイ おっとっとっと


♪ヨイヨイヨイヨイ おっとっとっと


ひところ伊東四朗がやっていたヤクルトタフマンのコマーシャルも、このデンセンマンの流れを引き継いでいるんじゃなかったでしょうかね。

 

 

 


いや、デンセンマンじゃなくって、スズメの話です。


電線にスズメが3羽だろうが10羽だろうが、止まっている姿なんて、まったくもって当たり前の日常風景でしたよね。


今、見ませんよ。


人間と、めっちゃ長いお付き合いだったはずのスズメ。ホントにいなくなっちゃったの?
農村地域ではたくさんチュンチュンしているんでしょうか。
いるはずだよね。だってスズメだもん。


清少納言枕草子」26段は「心ときめきするもの 雀の子飼ひ」って始まっているんですよね。
スズメを飼うっていうのは、成鳥になってからは難しいっていうか、不可能みたいなんですけど、雛のうちから飼いならすと人にも懐いて、かなりアタマのイイ鳥なんだそうです。


「雀の子飼ひ」平安時代からすでに、そういうお付き合いもあったっていうことなんですね。


スズメの子を飼いならし中の清少納言が、心をときめかせているって、なんかね、カーイーとこあんじゃん、清少納言ちゃん! って感じです。


でもあれです、「舌きりスズメ」なんていう昔ばなしもあって、害鳥扱いもされていますよね。


実った米を食べるっていうんで「鳥打ち」なんていって、スズメを捕獲する行事があったみたいですから、「雀の子飼ひ」「鳥打ち」扱いもいろいろです。


昔々、でもないですけど、中国の共産党政権初期には「四害駆除運動」っていうのがあったそうで、蚊、ネズミ、ハエ、スズメを撲滅しようとしたらしいんですね。


蚊はマラリアの原因になるから。


ネズミはペストの原因になるから。


ハエはさまざまな菌を蔓延させるから。


そしてスズメは穀物、果実を食害するから。


ってことで、この4つの害を駆除しましょうってことだったわけですが、3年目には4つの害のうち、スズメは外されて、代わりにトコジラミが駆除対象になったみたいです。
なんでかっていうと、スズメをどんどん駆除したら、穀物を荒らす虫が増えて、結果的に穀物が収穫できなくって大飢饉になってしまったから。


まったく人間の都合だけからすれば、春から夏にかけてのスズメは、穀物にとっての害虫を食べてくれるんで益鳥。秋の収穫期には穀物そのものを食べちゃうからスズメは害鳥。
勝手なもんです。

 

 

 


ちょっと話は外れますけど、ここで中国っぽいなあって思うのは、スズメは駆除対象から外しましょうってなって、「四害駆除運動」が「三害駆除運動」になるんじゃなくって、スズメの代わりをトコジラミにして、あくまで「四害駆除運動」を続けるっていうところですね。
一回決めたら、絶対変えない。


ちなみに中国語表記でスズメは「麻雀」なんだそうです。マージャン。
イーソーって、あれ、スズメなんでしょうかね。全然ちゃいますよねえ。
鳳凰だ、孔雀だ、スズメだ、いろいろ説がありますけどねえ。イーソーっていう鳥なんだっていう説明もあります。
なんなんだかね。

 

 

日本では「雀の子 そこのけそこのけ 御馬が通る」って、小林一茶が詠んだくらいに、いつでもどこでもそこらじゅうに、当たり前にいたんですけどね、スズメって。


都心にもいたんですよ。
最近は行ってないんでどうなっているのか確認していませんけど、麻布。


ビル街なんですけど、そこに「狸穴(まみあな)」っていう地域があって、高層ビルの裏側に畑が残っていたりして、朝の歩道にはスズメがぴょんぴょんホッピングしていたもんなんですよね。
いいえ、「狸穴」っていう地名でもタヌキはいませんでした。昭和後期の話です。
たぬきっていう名前の蕎麦屋さんがありましたけどね。


令和現在では、タヌキどころか、畑もスズメも、ついでに蕎麦屋さんもいなくなっているかもです。


21世紀に入ってからの調査では、ここ半世紀でスズメの個体数は10分の1、なんと1割程度に減ってしまったっていうデータもあるんですよね。


なんか、大きく取り上げられることもないスズメの生態ですけど、この急激な減り方がホントだとすると絶滅危惧種になっているんじゃないでしょうかね。


ツバメも確認できる個体数は減って来ているんだそうで、日本を飛来地として選ばなくなってきているだけで、全体数に大きな減少がないんであれば、ツバメは大丈夫なのかもしれませんけれど、スズメって渡り鳥じゃないでしょ。


いつもそこにいるはずの小鳥。それがスズメ。実際に、ちょっと前まではいましたよね。


人間に対して警戒心が強いんだけれども、人間の近くで暮らしているスズメ。
外敵に襲われにくいのが人間の生活圏だからっていう説が有力みたいですけど、スズメの焼き鳥なんていうのもありますからね、スズメにとっての外敵に人間も入ってはいるんでしょうけど、付かず離れずの歴史的お付き合いが、この先も続いていって欲しいと思うんですけどねえ。


スズメの本格的調査って、たぶん、どこもやってないですよね。スズメだから。

 

 

 


ツバメはどうなんでしょう。


コンクリートジャングルには虫も少ないんで、ツバメのエサも少なくって、日本の都市にはやって来ないだけであって欲しいです。


ホント、実際のところどうなんでしょう。


スズメと特に仲良くやってきたっていうような経験があるわけじゃあないですけど、ちゃんとした調査をして、なにか手立てを打たないといけないレベルのように思いますよ。


そう言えば、居酒屋さんのチェーン店にも「すずめのおやど」っていうの、ありましたよね。
で、あれもまた、いつのまにか、ね。


♪ヨイヨイヨイヨイ おっとっとっと


居酒屋さんは名前を変えて、まだまだ生き残っていくでしょうけどねえ。


スズメがいなくなっちゃったら、欣喜雀躍、できませんよねえ。困りますよねえ。