< ブログ記事でも何でも ネタ アイディアね なかなか降って来ませんよねえ >
構想ウン年とか、そういうのって映画とか小説とかでよく聞きますけど、大作だからこそ言われることでしょうし、実績のある人だから取り上げてもらえるんでしょうかね。
そんなゴッツイ仕事じゃなくって、ブログ記事にしたって、日記形式だとしても他人に見せることが前提であれば、記事のネタを思いつくっていうのはなかなか大変ですよね。
さて、何を書こうかな。
ってなってから、すんなり出てくることって、まあね、続かないですよね。数回でネタ切れになっちゃいます。
小説やシナリオのネタともなれば、そりゃ、ワンアイディアで乗り切れるもんじゃないでしょうから、脳みそに汗をかきながら考え抜くしかないんでしょうね。
結論めいたことを言ってしまえば「常に考え続けること」しかないんだそうですよ。
そうしないとアイディアは降って来ない!
小説の筋にしろ、ブログのネタにしろ、いつも、どんな時でも考えていること。
1つのことに集約して考えを集中させるっていうことと、何かネタになりそうな出来事がありはしないか、常にアンテナを張っておくこと、っていう違いは大きなものあるでしょうけれど、いつもそういう意識を持って生活すること。なんですってさ。
それが、降って来るアイディアを受け止めるために必要な下準備。
思いもかけない偶然から、想定していなかった素晴らしい発見に出会うことを「セレンディピティ」って言いますよね。
その偶然性を逃さないのは、発見したことが目的としていたこととは全く別のことであったとしても、最初の目的に真剣に取り組んで、考え続けていたからこそ。
ただ単純にぼ~っとしていてアイディアが降って来るなんてことはない、ってことですねえ。
でもそういうことを聞いたこともありますよね。
なんにも考えずに散歩していた途中でパッとアイディアが降って来た、閃いた! って。
たしかにその時は何も考えずにぼ~っと歩いていただけなのかもしれませんが、その散歩に出る前、何時間も何日間もそのことを考え続けていたから、無意識の意識っていうのか、頭の中では思考が働き続けていて、ある種のアイディアが降って来る。
目的としていた事柄じゃなかったとしても、そのことを考えていたからこそ、別の価値にも気付くことが出来る。人間の脳ってそういう仕組みみたいです。
アメリカ、3M社の上級化学者、スペンサー・ファーガソン・シルバー3世は航空機の製造に使用できる強力な接着剤の開発にとりかかっていて、なんだかどうしようもなく接着力の弱い接着剤が出来てしまった。
航空機に使う接着剤ですから最強度の接着力が求められるのに、なに作ってんだ、コンニャロ!
ってなったんでしょうけれど、慌てない騒がないのがシルバー3世。
「紙なら接着できるし、ほら、接着力が弱いからキレイに剝がせるし、それにね、また接着できるんだ。これは面白いことだね」
シルバー3世の頭の中まではうかがい知ることは出来ませんが、接着するっていうことを日々研究していたからこそ、何回でも使えるっていうことの価値に気付いたっていうことが言えるのかもしれません。
シルバー3世は社内でいろんな人にアプローチして、その接着力の弱い接着剤で特許を取得します。
最初はスプレーとして使用することを考えていたみたいですが、テープ部門のエンジニア、アート・フライが、その接着剤を使えば、教会で歌う時に次はどの歌を歌うのか、聖書に挟んでおくシオリが落ちてしまって、どの歌だったか分からなくなってしまうことを防げるんじゃないかって、閃いた。
アート・フライっていう人も、真面目な人なんでしょうね。
教会で歌詞を見ながら歌う準備に紙のシオリを挟んで置いたのに、途中で落ちてしまって、歌うのに間に合わないってことを何度も経験していて、何とかならないかって、いつも考えてたんでしょうね。知らんけど。
こうして、1980年に全米で発売されたのがポストイットなんですね。
いやあ、でもあれでしょ。ビジネスのアイディアと、小説のネタ、ブログ記事のネタとは全然別物でしょ。
っていう人もいるかもしれません。
でも、どうでしょうかね。クリエイティビティとしては同質なんじゃないかって思いますよ。
セレンディピティっていう言葉は1754年にイギリスの作家、ホレス・ウォルポールが作り出した造語だそうですが、ホレス自身が作品のアイディアなのか、生活の中での工夫のことなのか、やっていたことと全く関係のないことで、閃いた、新しく発見したことで、興奮気味に友人に宛てた手紙を出したことで後世に伝わっているんですよね。
「この私の発見は、私に言わせればまさに「セレンディピティ」です。このセレンディピティという言葉は、とても表現力に満ちた言葉です。この言葉を理解していただくには、へたに語の定義などするよりも、その物語を引用したほうがずっとよいでしょう。
かつて私は「セレンディップの3人の王子」という童話を読んだことがあるのですが、そのお話において、王子たちは旅の途中、いつも意外な出来事と遭遇し、彼らの聡明さによって、彼らがもともと探していなかった何かを発見するのです。
たとえば、王子の一人は、自分が進んでいる道を少し前に片目のロバが歩いていたことを発見します。なぜ分かったかというと、道の左側の草だけが食べられていたためなのです。さあ、これで「セレンディピティ」がどのようなものか理解していただけたでしょう?」
分かるような分からんような。。。
18世紀の人、ホレス・ウォルポールはその遺した小説作品よりも、セレンディピティっていう言葉を生み出した人として後世に名を遺している感じでしょうかね。
なんとなく、魅力のある言葉です。セレンディピティ。
内容的には同じようなことを言っている人が他にもいるんですよね。
時代としてはちょっと遅れた19世紀、フランスの細菌学者、ルイ・パスツールがこんなことを言っています。
「観察の領域において、偶然は構えのある心にしか恵まれない」
常に心構えがあるからこそ、偶然の出来事に気が付くことが出来るんだっていう意味でしょねえ。
いつも考え続けるっていうの、そもそも難しいことのように思えますけれども、何事もチャレンジですよねえ。
才能ある人が頑張っているっていうことを考えますと、ごく一般的な我々としてはもっと集中力を上げて、のめり込み過ぎずに、ずっと考え続けるっていうことを意識するしかないのかもです。
集中力を上げる、頭を常にイイ状態に保っておく。
青魚、卵、大豆食品、ナッツ類、ビターチョコレート、ベリー類、低GI食品を積極的に摂るように心がけて、砂糖タップリは避けて、揚げ物、アルコール、高GI食品、硝酸塩をなるべく摂らないように生活する。
ん~。セレンディピティを享受するためとはいえ、これじゃあ、なんだか、やってられまへん、って感じがしないでもないですねえ。
でもねえ、お、このネタ、いけるんじゃないの。って思っても書きはじめたら、なんだかしっちゃかめっちゃかになっちゃう、ってこともよくある話で、見つかるネタ、気付くネタっていうのにも向き不向きっていうのがあるのかもですねえ。
「構えのある心」を維持するのって、脳みそじゃなくって、腹づもりなんでしょか?
おばあちゃんの知恵袋、っていうのもありましたけどねえ。
そういえば、2023年8月7日から亀田製菓の「ぽたぽた焼き」
あの、おばあちゃんキャラがリニューアルしてますよ。
っていうことから、どういうセレンディピティが起こり得るのか。
そうねえ、いつもおばあちゃんのことを「構えのある心」で見ていませんからねえ。
「新しいおばあちゃん」っていう、言葉としてアンビバレントな感じもするニューキャラクターは、絵本作家のヨシタケシンスケさんの絵だそうです。
38年目のキャラクターチェンジ。「ぽたぽた焼き」のネタ、ん~、降って来ません。断念。。。