<「八玉子駅」いや はちおうじえき ちゃうで はちたまごえきやねん ってなにしよん >
朝のTBSラジオ「森本毅郎 スタンバイ!(月~金 6:30~8:30)」で、遠藤泰子さんが、
「八王子駅で、今、はちおうじならぬ、はちたまごっていうのをやっているそうですよ」
って言っているのを二日酔い気味のぼんやりモードで聞いておりますと、窓下から、
「お詰め合わせてご利用ください。危険物は持ち込まないでください」
って、バス、うっさいねん!
いやいや、もとい。運転手さん、朝早くからのお仕事、ご苦労様でございます。でもね、もう少しテープ再生の音量は下げてくださいね。まだ朝の7時前ですから。
運転手さんによるのか、その時のスピーカー設定によるのか、ときどき、そこまでデッカイ音で鳴らさなくたってイイんでないの? って思っちゃう音量の時があるんですね。
危険物ねえ、とか思いながら、完全に目覚めることが出来ますんで、ま、イイっちゃイイんですけど。
「八王子駅」ならぬ「八玉子駅」のイベントは、「日本たまごかけごはん研究所 幻の卵屋さん」っていうところが主宰している、期間限定の「たまごバイキング」
JR中央線、八王子駅で2022年6月23日から7月2日までやって「いた」イベントだったんでしたあ。
「日本たまごかけごはん研究所」のホームページを見てみますと、かつて、JR山手線の「王子駅」も「玉子駅」にした「実績」がおありのようで、いろんなところでやっている「たまごバイキング」みたいですね。
駅の看板を「王」から「玉」に代えて、JR側もニコニコ対応している雰囲気です。
もちろん、一部の看板を「玉」にしているだけなんでしょうけどね。
「北海道から沖縄まで、日本全国のブランドたまごを一個単位で選んで購入できる高級たまごバイキング」っていうのが「幻の卵屋さん」ってことで、期間中に90種類のたまごが並ぶんだそうです。
けっこう本格的にやっているんですねえ。
「世界一たまごかけごはんに合う醤油」や「高評価トッピング」なんかも並ぶってことで、王子も八王子も行けなかったですが、次には是非、覗いてみようかと思う次第であります。
なんかね、お、イイねって思う理由は、なんでもないことかもしれないんですけど、「たまごかけごはん」って、フルネームで言っているところがイイなあって思うわけです。全部ひらがな。
居酒屋さんのカウンターで時々「たまご談義」をすることがあるんですね。
ま、いつもの顔ぶれとってことになるんですけど、たまご料理では何が一番好きか。
そして食べるときのたまごの調理塩梅はどういう状態がベストなのか、って辺りをですね、えんえんとやるんです。
ルールって程のことでもないんですけど、たまごオンリーじゃなくたってイイんです。
たまご料理っていうのは、めっちゃバリエーションがありますし、たまごの状態としてどういうのが好きなのか、っていったん話始めますと、結論なんて出やしないぐらいに白熱して、面白いんです。
自分では常識って思っている、たまごの状態が、それ、ちゃうわ! ってことになったりして、いろいろあるもんだなあってことで、楽しいですよ。
ま、中には頭のカタイ奴もいたりなんかしますからね、3人以上でやるのがコツです。
2人だけでやるとケンカになっちゃうかもですよ。
たまご料理の代表、みたいな感じの「目玉焼き」ってありますよね。
って、この時点から突っかかって来る奴もいます。たまご料理の代表っていうのはですね、って。
ま、それはそれで、好みの問題ですからね、正解なんてないです。
「目玉焼き」はサニーサイドアップでなければならない、って人は多いです。
でもですね、サニーサイドアップの黄身の状態はどういうのがイイか、ってことになりますと、なんともバラバラです。
白身だけが焼けていれば好くって、黄身はほとんどナマっていうのがサイコーでしょ。
っていう人がいるかと思えば、それじゃ「焼き」になってないじゃないか、っていうんで、黄身までしっかり火が通っているものこそが「正しい目玉焼き」なんだ、とか、いや、焼き過ぎてはいけない、ナマの状態としっかり焼く、そのちょうど中間で仕上げるのがプロなんだよ。
って、あんた、プロじゃないじゃん。とかね、そんなんです。
ハムエッグとか、ベーコンエッグとかになって来ますと、焼き方、たまごばかりじゃなくってハムとかベーコンの銘柄っていうのも談義の重要な要素になって来たりします。楽しいです。
個人的には「目玉焼き」は「イージーオーバー」っていうのが好みです。
黄身がつぶれちゃってもオッケーで、イイ加減にひっくり返して両面を焼いたものなんですけど、それって「目玉焼き」になってないじゃん、って突っ込まれますが、うっせえわ、です。
それと町中華メニューにある「チャーシューエッグ」もイイですねえ。
この「チャーシューエッグ」の時は、黄身はナマっぽい方が好きなんですねえ。
メンドクサイ奴だなあって、うっせえわ、です。
そんな「たまご談義」なんですが、たまご料理には他にも、オムレツ、厚焼きたまご、だし巻きたまご、スクランブルエッグ、スコッチエッグ、ゆでたまごだとか、ちょっと違っただけで、まだまだ、実に多くのバリエーションがありますもんね。
たまごを生で食べる習慣っていうのは、日本の特徴らしくって、台湾や韓国での生食は日本の影響を受けた食習慣らしいですね。
アメリカのある州では、法律でたまごの生食を禁止しているところもあるそうです。
サルモネラ菌ってやつを心配しているんですね。
日本はサルモネラ菌を防ぐための工夫をしているんで大丈夫ってことなんですけど、買ってきて、パックの中で割れているたまごは使わない方がイイっていう「街伝説」みたいなものがありますけど、あながち間違いでもないみたいです。
出荷される前段階で、殻に傷がついていたから割れたとすると、その傷から菌が入ってくる可能性は否定できないんだそうです。
自転車のカゴでガチャガチャやって割れちゃった、っていうのは全然問題ナシだと思いますけどね。
海外へ行って、当然のように生たまごを食べてサルモネラ菌にやられちゃう日本人って、毎年一定数いるんだそうですけど、そもそも生で食べる習慣の無い国はサルモネラ対策なんてしていないでしょうから、割れていなくたってキケン! ってことみたいです。
郷に入っては、ってやつですからね、諸外国での「たまごかけごはん」は控えませう!
以前の記事で「たまごの自給率」が意外に低いってことを取り上げたんですけど、今回調べてみて、ほほう、っていう事実が判明しました。
農林水産省のページによりますと2013年度の日本国内鶏卵流通量は、264万トン。
そのうち国産鶏卵は252万トンで、全体の95%。輸入は12万トンで5%です。
あれ? っていう数値です。
違うページでは国産の鶏卵は1割程度って言ってたじゃんか!
って思ったらですね、日本で国産鶏卵って言っているのは、飼料も国産の場合のみ。
ってことで、ニワトリ自体は日本産で、そのニワトリが産んでいるたまごなんだけど、エサがね、輸入品だから国産としては数えません、ってことみたいです。
ふううん、誰がお決めになったことなんでしょうかねえ。
「北海道から沖縄まで、日本全国のブランドたまごを一個単位で選んで購入できる高級たまごバイキング」で買えるたまごって、農林水産省の言う「国産鶏卵」ってやつなんでしょうね、きっと。高級って、そゆこと、かもです。
で、諸外国では食べないっていう「たまごかけごはん」ですが、なんで日本では食べるようになったのか。
ま、刺身っていう生食の代表みたいな食文化の国ではあるんですが、美作国、今の岡山県の実業家「岸田吟香(きしだぎんこう)(1833~1905)」っていう人が、1872年にたまごかけごはんを初めて食べて、周囲に勧めたってされていますね。
実に多才、エネルギッシュな人だったみたいで、江戸、深川で妓楼を経営したり、海外新聞を発行したり、「精錡水」っていう目薬を発売して大当たりさせたりっていう人なんですね。
たまごかけごはんを食べたのが1872年だっていうエビデンスはなんなのかハッキリしませんが、1873年には、東京日日新聞、今の毎日新聞の主筆になっていますからね、周りの人にたまごかけごはんを勧めたっていう行動に新聞記事っていうのが1つの役割を果たしていたかもですね。
江戸末期、明治初期って、こういう怪物って、けっこういるんですよね。
新聞の力が関係していたのかどうかは分かりませんが、たまごかけごはんを食べたことのない日本人って、むかしかいないでしょうね。あっというまに広まったってことでしょう。
2008年に、岡山県久米郡美咲町にたまごかけごはんを中心メニューにした、たまごかけごはんの店「かめっち食堂」がオープンしています。
ずいぶん時間が経っていますけれど、ここ岡山県の美咲町は「岸田吟香」の出生地なんだそうです。
なんかね、これまで全く聞いたことのない「岸田吟香」って人なんですが、俄然興味が湧いてきました。
かめっち食堂のメニューは、店に隣接している黄福広場のテラス席専用の「釜炊きスペシャル 1500円」
ごはんを炊く釜がテラス席に設置してあるから、そこで炊いて食べてねってことみたいです。
ごはんは2合ってことで、2人前か3人前ってことなんでしょうかね。
伊勢の卵っていうのが6個です。
トッピング、漬物、みそ汁付き。
ん~、みそ汁とかは人数分付けてくれるの?
1人で2合、6個いくの?
これはぜひ確かめに行ってみたいですねえ。
かめっち食堂店内で食べられるのは「黄福定食 500円」
ごはんのお代わり自由だそうで、めっちゃリーズナブル。
美咲町の生みたてたまご「森のたまご」美咲町の「棚田米」かめっちオリジナルしょう油。
「お子様定食 350円」もありますね。
たまごかけごはんに、野菜、からあげ、ソーセージ、みそ汁付き。
お土産として「伊勢のたまご 6個入り 300円」「森のたまご 10個入り 300円」どっちも美咲町特産のたまご。
その他に「卵かけごはんしょうゆ 150ミリリットル 500円」もありますねえ。
地図で美咲町を見てみますと、けっこう山あいの土地みたいです。よさげ。
最寄り駅は津山線の「亀甲駅」それで「かめっち」なのかしらん。
「卵かけごはんしょうゆ」で思い出しましたけど、このところの「たまごかけごはんブーム」の火付け役って言われているしょう油、ありましたよね。
調べたらすぐ出てきました。
島根県雲南市吉田町、「株式会社吉田ふるさと村」の「卵かけご飯専用醤油 おたまはん」
「おたまはん 関西風 150ミリリットル 346円」
みりんの甘さを活かした関西風、だそうです。
「おたまはん 関東風 150ミリリットル 346円」
みりんは抑えめ、ってことで関東風。
生産が追い付かないほどの人気だそうです。吉田ふるさと村曰く「空前の」大ヒット。
なんかね、両方とも試してみたいですよね。関東も関西も。
厚焼き玉子は、関東が甘くって、関西が出汁、ってことで「おたまはん」の好みも分かれそうです。
吉田町は奥出雲、たたらの里で、八雲鶏の「彩り天佑卵」っていうたまごも有名ですもんね。
この「彩り天佑卵」のたまごかけごはんを、しあわせに食べるための工夫の1つが「おたまはん」なんでしょねえ。
ま、普通のたまごに、普通のしょう油で、けっこう満足しておりますですが、しておりますがですね、もぐもぐ口を動かしながら、鼻で満足のため息を吐くっていう、サイコーの和食「たまごかけごはん」いってみたいですねえ。
ナマで食べて大丈夫? とかね、そういう文化じゃないからこそ味わえる、シンプル・イズ・ベスト。
日本人を感じさせてくれる「たまごかけごはん」でしょねえ。くうぅ~。
山あいの空気も旨そうです。
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