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【スコヴィル値】人はなぜ辛さの極限を求めるのか

< カライの辛いの お空に飛んで行け~ >

んなこと言うたらアカンがな。

空が辛うなったらハトやらカラスやら、ぼたぼた落ちて来んで。


まあね、鳥が空から落ちてくるなんて、想像しただけでもヤーな世界ですけれども、2022年の日本はやたらに雹(ひょう)が落ちて来て、ケガをしている人が出たり、被害を受けた車があったりとか、なんだか不穏な梅雨時ではあります。


記録としては大正時代に、スイカぐらいの大きさの雹が降ったっていうことがあったらしいですよ。
ええ~! スイカが空から降って来たらエライこってすよ。
しかも、スイカだったら身体に当たってもケガで済みそうな感じもしますけれど、そんな大きさの氷の塊りなんかじゃ、助からないでしょ。無事で済むわけないですよねえ。


その時は、田んぼにどかどかと大きな穴が空いたってことだったそうで、人的な被害は記録されていないみたいですけどね。
やっぱり6月ごろのことだったみたいですけど、人が表に出ていない夜だったんでしょうかね。なんにしてもケガ人や死んじゃったりする人がいなかったみたいで済んで、なによりです。

 


閑話休題、「スコヴィル値」です。
初めて聞いた言葉です。


何を表す値なのかって言いますと、「トウガラシの辛さ」を表す単位、なんだそうです。
「激辛ブーム」とかいうのも続いていますもんね。それで一般にも浸透してきつつある言葉ってことなんでしょうか。


激辛料理、好きですか?


辛い食べものは嫌いじゃないんですけど、激辛っていうのは苦手ですね。


最近はカップ麺でホンキで辛いのって、けっこう出てますよね。
これ、子どもは絶対止めておいたほうが良さそう、ってぐらい辛いヤツ。
誰が食べんの? って思うんですけど、そう言いながら私も1回は食べているわけで、そういう一過性の売れ行きなのかもなんですけど、評判にはなりますよねえ。毎回ねえ。


激辛です。なんでそんなのがブームになるんでしょ。


トウガラシの辛さっていうのは「カプサイシン」で、「スコヴィル値」はカプサイシンの濃度、ってことみたいです。


トウガラシはアメリカ大陸原産って言われていますけど、精確には分かっていないそうです。
アメリカ大陸発見から1世紀もしないうちに、世界中に広まったみたいで、イタリアではペペロンチーノって呼ばれるようになって、ハンガリーでの品種改良からパプリカが生産されるようになったみたいですね。


インド、中国、韓国、西アフリカ、その広まるスピードから考えれば、世界中がトウガラシを求めていたってことになるんですが、なんで人類はトウガラシの辛さに魅せられるんでしょう。


末端神経を刺激して身体を暖める効果があったり、食欲を増進させる効果があったりするっていうのは、なんだか後付けなような気がしますね。
ただ単に、辛いっていう危険信号が好き、なんでしょか。


赤いトウガラシ。お、この辛さイイね! って感じる人が国籍を問わず、かなりの数居た、居る、ってことなのかもですね。


栽培される土地によってトウガラシの辛さが変わるんで、何か辛さの指標を作りましょう、って考えたのがアメリカの薬剤師、「ウィルバー・リンカーンスコヴィル(1865~1942)」


スコヴィルさんが提案した指標なんで「スコヴィル値
正式には「スコヴィル辛味単位 (Scoville heat units)」
「SHU」って表記されて、しっかり今でも流通しています。


このスコヴィル値が出された当初は、トウガラシの溶解物を、辛味を感じなくなるまで砂糖水で希釈して人間の舌で判断していたっていう、ええ~!? っていうイイ加減なものだったんですけど、カプサイシンの量を「高速液体クロマトグラフィー」で機械的客観的に計測できるようになった今でも、単位としては「SHU」ってことみたいです。
ま、スコヴィルさんに敬意を表して、ってことなんでしょうね。


あくまでもカプサイシンの量を表す単位なので、辛いっていってもカレー粉やわさびなんかには適用できない単位なんですって。「SHU」

 


我々人間が感じるカプサイシンの辛さっていうのは、舌で感じる痛みなんだそうですよね。
確かにね、ヒリヒリする痛みを感じますもんね。


痛いって感じているのに、なんでトウガラシの辛さを求めるんでしょう。バカなの?


「ある種のマゾヒズム」っていう説があったりしますけど、痛いのを喜ぶ人ってそんなに居ないでしょ、って思いますけどねえ。


イタリアの植物学者ステファノ・マンクーゾはこんなふうな説をとっています。


カプサイシンっていう植物性アルカノイドは人間の舌に痛みを感じさせます。
痛みを感じ取った脳は、痛みを緩和させるエンドルフィンを生産するんだそうです。
鎮痛剤の役割を果たすこのエンドルフィンはモルヒネ以上の効果をもたらすんですが、依存症にもなりやすい。
つまり激辛好きの人たちは、エンドルフィン依存症だったいうことですね。


これって、シンドイ運動、例えばマラソンをしていて身体が苦しくなると、脳からエンドルフィンが出て「ランナーズハイ」になるっていうことと同じだっていうんですね。
なんかね、こっちの方が納得は出来そうです。


ただ、もちろん、エンドルフィンが出てくる前に、痛いのはイヤってことでトウガラシを避ける人もいるわけでしょうけれどね。
激辛好きは、真っ赤っかが大好き。辛い、痛い、で、エンドルフィン。で、多幸感、シアワセっていう流れ。


なので、人類はどんどん辛いトウガラシの開発に一所懸命になっています。


そういえばって思うのが、ずっと前から、世界で一番辛いトウガラシっていうの、けっこう名前が変わっていますよね。
あれって、新たに発見されたトウガラシっていうんじゃなくって、研究開発された世界一なんですね。


トウガラシの辛さって更新され続けているんです。


現代人ってコンピュータの計算速度世界一を競っているかと思えば、トウガラシの辛さも競っているんですね。


ワルクないです。人類、いろいろ一所懸命にやっていて欲しいです。はい。

ホント?


ま、辛さは旨いって感じるレベルのものから、そんなに発展しなくてイイんですけどね、個人的にはね。


スコヴィル値ゼロっていうトウガラシ属が「ピーマン」「シシトウ」
ピーマンで辛いっていうのにあたったことはないですけど、シシトウってたまにありますよね。
焼き鳥屋さんで6つぐらい串にささって出てくるんですけど、そのうちの1本がエゲツナク辛い。


辛いシシトウって、育った環境の中でストレスを感じていた個体なんだそうですね。
スコヴィル値ゼロなんだけど、辛い。もちろん、その辛いシシトウを計測すればゼロってことにはならないんだと思いますけどね。


スコヴィル値100から500って分類されているのが「ペペロンチーニ・ペッパー」
トウガラシなのかコショウなのかって思っちゃう名前のイタリア産。


「タバスコ・グリーンペッパーソース」のスコヴィル値が600から1200。


ハラペーニョ」が2500から8000だそうで、この辺が個人的には限界かなあって思います。


「タバスコ・ハバネロソース」が7000から8000。


「オリジナル・デスソース」が1万です。デスですもんね、そんなん要らんです。


ところが沖縄の「島唐辛子」が1万5千から3万なんです。ちょろっと垂らしたことありますけど、そんなに辛かったかなあ、っていう記憶。


とか不思議がっていたらですね、「鷹の爪」が4万から5万なんですね。
ん~。漬物だとかに刻んで入っているやつとか、確かに辛いですけど、4万から5万っていうスコヴィル値は、特に辛い個体ってことなんでしょうかね。


それとも鷹の爪って、普通に売ってるトウガラシとは違うんでしょか。
パスタに入っているトウガラシも鷹の爪ってやつとは種類が違うんでしょうねえ。普通に食べられますもんねえ。


タバスコじゃない方の正真正銘の「ハバネロ」が20万から45万。


で、ここでビックリするのは「軍用の催涙スプレー」が28万。
「一般的な催涙スプレー」は1万5千から9万だそうですけど、そっかあ、催涙スプレーってトウガラシだったんですねえ。28万って、危険でしょ!


品種改良された「レッドサビナ種ハバネロ」が45万から68万。改良ねえ。何に使うの?


みなさんご存じ「ブート・ジョロキア」が100万っていうスコヴィル値。なんだか凄い数値になって来ました。

これです ブート・ジョロキア 

 

トリニダード・モルガ・スコーピオン」が137万。


トリニダードスコーピオン・ブッチ・テイラー」が148万3700。って妙に細かいスコヴィル値
にしてもトリニダードって、どしたの? 暑い地域ですよね。


「キャロライナ・リーパー(キャロライナの死神)」が156万9300から223万。
これがギネスに認定されている世界一辛いトウガラシ。


キャロライナ・リーパーが認定されたのは2013年ですけど、人類の辛さ欲求は収まらないみたいで、2017年ごろにイギリスで開発されたのが「ドラゴンズ・ブレス」
もう笑っちゃうしかないようなネーミングですね。スコヴィル値は248万。


同じころにアメリカで開発されたのが「ペッパーX」スコヴィル値318万。


しかしですね、ここでまたビックリさせられたのが「警察官用トウガラシスプレー原料」の530万です。
実際には10倍ほどに希釈して使うらしいんですけど、催涙スプレーどころの辛さじゃないですよ。
こんなのかけられたら失明とか、どっかね、やられちゃいますよね。


それでですね、純粋なカプサイシンスコヴィル値は1600万だそうで、この値が「最大絶対値」
絶対零度、みたいなもんでしょねえ。


身体の組織を破壊するような毒性を持ってはいないんだそうですけど、直接摂取すれば、やっぱりね、命の保証はないみたいです。

 


トウガラシじゃないんですけどね、モロッコ産の「ハッカクキリン」っていうサボテンみたいな見た目の植物。
この植物が持っている「レシニフェラトキシン」っていう成分のスコヴィル値は、なんと160億。


化学的な火傷を引き起こすレベルの辛さなんだそうです。
もう、辛いっていうんじゃなくって、痛いだけ。
なんなんでしょ、純粋なカプサイシンの1000倍の辛さです。


ところがですね、この「レシニフェラトキシン」を末期がん患者に注射することによって、痛みから解放される。
そういう目的で利用されることがあるんだそうです。


しかしですね、天然自然に存在している植物に、なんでそういう辛さが必要なんでしょうね。
どんどん実を食べてもらって、タネを拡散したいんだったら辛くない方が有利なはずですよね。
食べて欲しくないんで辛くするっていうんだったら、そもそも実を付けないように進化するんじゃないでしょうか。


いや、ちゃうねん。


実際トウガラシって、どんどん品種改良されて、地球上に広がっていっているじゃん。
なんで?


むっふっふ。それはトウガラシの辛さを求める変な嗜好の動物。人間が居るからあ~。


ん~。スコヴィル値が大きくなると、少なくとも個人的には、ほとんど意味不明だっていうことが判りました。


パスタとか、グラタンにタバスコかけ過ぎて、涙目で「カラ~!」って言っている人生でイイっす。


エンドルフィンまで到達しなくって充分であります。

 

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