< プリン・ア・ラ・モードはキレイな盛り付けじゃなくって どんだけいろいろ乗ってるかが勝負 >
2020年の春ごろから星乃珈琲店で「昭和のプリン」っていう名前のスイーツがメニューに乗って来て、めっちゃ人気なんだそうです。
ふううん。プリンに昭和とか令和とかって、あんの? って思っちゃうんですけど、やっぱり違いってもんがあるんでしょうねえ。
星乃珈琲店で食べましたけど、昭和のプリンってやつね。ん~、プリンやんね、って感じでした。
ちっとも嬉しがらないヤツ、ってことだったわけなんでけど、その原因を考えてみますとですね、「柔らかいプリン」っていうのを知らないってことなんだと思われます。
柔らかプリンの流行に、全くタッチしていないです。たぶん。
グリコのプッチンプリンが世界で一番売れているプリンって、ギネスに登録されたってニュースは知っていたんですが、世界的な人気スイーツですからね。プリン。
あのプッチンプリンも柔らかブームに乗ってたの?
って話を居酒屋でしてみたら、いやあ、変わらないでしょ、って返事が返ってきましたです。
まあねえ、酒呑みオヤジがそんなにしょっちゅう食べるもんでもないです。プリンね。
そもそも固め、っていっても、プリンでしょ。
柔らかい食べものですよね。歯ごたえがどうのっていうもんじゃないでしょ。
って思って調べてみました。
ん~、柔らかプリンっていうのは、どうやら「なめらか食感」っていうことみたいですね。
東京で柔らかプリンが流行ったのは、1993年、平成5年からのこと。
名古屋の「パステル」っていうお店が、恵比寿に出店したのが始まりだそうです。
ふむふむ、名古屋めしの一種ですか、って、まあ、めしじゃないですね、はい。
平成っていうのは、プリンばかりじゃなくって、食パン、寿司ネタ、トロ肉だとか、なんでも柔らかいことがステータスとして人気だったみたいで、いわば「柔らかい時代」
で、令和になって、食のムーブメントが変わってきたっていうのが、昭和のプリンの支持につながっているんじゃないかってことみたいです。
へええ、って思いますね。
そういう流行りっていうのがあるんですねえ。そですか。
そもそもプリンって、酒呑みじゃなくたって、オヤジ連中はそんなに食べないでしょねえ。
ランチの後にデザートとか、スイーツとかって騒いでいるオヤジって、見たことないです。
ま、居ることは居るんでしょうけどね。
だいいちね、プッチンプリンにしてからが、プッチンしませんよ。
あの容器のまま、フタを剥がしたらスプーンを突っ込んで、そのまま食べます。
プッチンして皿にあけたりしません。
プッチンプリンの人気の秘密は、皿にプッチンってあけることによって、あのカラメルソースの部分が上になって、「正規の」プリンになるからですよね。
ま、コンビニプリンばっかりのオヤジなんかに言われたくはないでしょうけれど、そもそもカップに入ったプリンって、なんで下にカラメルがあるんでしょ。
あのね、プリンはね、カップのまま食べるんじゃなくって皿にあけて食べるんだから、そうすればちゃんとカラメルが上に来るでしょ、ってことなんでしょねえ。
それは充分分っているんですけど、わざわざ皿を用意するのが面倒なんです。
もちろん、ちゃんと皿にあけて、って人もいるでしょねえ。
で、皿の上にポンって、すんなりとうまくひっくり返らないから、プッチンプリンのプッチン発明がウケタってことなわけですよね。
みんな困ってた。みんなっていうか、ちゃんと家で、皿を用意して、ポンってやって食べる人たちね。
プッチンプリンって、あのポッチをプッチンってやって、ぷるる~んって皿に乗っかるのが快感ですもんね。
世界でウケル、メイド・イン・ジャパンですよね。
凄いアイディアです。
って思って、ちと調べてみましたらですね、2022年って、プッチンプリン50周年!
ええ~!? そんなに前からあったの~!?
まあね、かなり前からあったような気がしてはいましてけど、まさか50周年とは。
でもあれですね、世界的な脱プラスティックの流れからすると、あの魔法のポッチを含めたプッチンプリンの容器って、これからまた、新たな素材で工夫していくことになるんでしょうか。
む~ん。プラスティック以外のプッチンって難しそうですねエ。
プッチンプリンのサイトを覗いてみましたけれど、プリン自体の柔らかさの変遷とか、時代ごとの流行りについての記述は見つかりませんでした。
ところでですね、世の中には「クリスマス・プディング」ってのがありますよね。
その名前の通りクリスマスに食べるっていうイギリスの「ケーキ」
え? ケーキですよね、あれ。あの見た目はプリンじゃなってケーキでしょ。知らんけど。
でも、プリンってプディングなんでしょ? 言葉的には。
でもモノの見た目って全然違うじゃんね!
16世紀ごろにはああいうものだったらしいんですよね、クリスマス・プディング。
で、18世紀ごろにはフランスで具材の入っていない、「カスタード・プリン」が作られるようになって、今の、日本で一般に言う「プリン」の基になったってことらしいです。
プリンとプディングって同じですよ、っていうのは、やっぱり違うってことでしょねえ。
まあね、今と昔じゃ玉子も牛乳も、なんていいますかクオリティみたいなもんが違うんでしょうし、昔の方が濃厚なんじゃないかって思いますね。
柔らかブームって、むしろ素材の貧弱さを逆手に取ったようなアイディアがあったのかもですね。
で、やっぱり卵の香りっていうか、食感っていうか、そういう満足感を求めるようになってきたっていうのが、「昭和のプリン」っていうのが流行っている要因なのかもですねえ。
濃いっていうんじゃなくって、しっかりした味。
昭和のプリンって言いますと、なんといってもですね「プリン・ア・ラ・モード」
当然今でもあるんでしょうけれど、スタバとかドトールで見たことないですね。
あ、いや、あるのかもですけど、昭和の「プリン・ア・ラ・モード」のイメージを満足させてくれる見た目じゃないんで、気付かないだけなのかもしれません。
なにせ派手でしたよ、昭和の「プリン・ア・ラ・モード」
初めて見た時から、いつか食べてみようかなあ、っとは思っていたんですが、食べずじまいで、今まで来ていますです。
でも、何回もまじかに見て、知ってはいます。
昭和の純喫茶で食べているオネエサマ方って、けっこうおられましたからね。
で、喫茶店ごとに特色があって、いろいろプリン以外に乗っかっているモノが違っていたようなんでした。
そもそも、「プリン・ア・ラ・モード」の容器。あのゴシック調にデザインされたガラスの器。
あれを令和の喫茶店とか、レストランとかで見ることはありませんもんね。
仏壇に供える仏具の一種かって思っちゃうような、恥も外聞もないフォーム。ガラスの塊り。
大きさもけっこうあったんでした。
プリンとバニラアイス、生クリームが必須で、あとは店ごとのアレンジ、って感じでしたね。
メロン、バナナ、イチゴっていうフルーツパフェ調のもの。
小さなチョコスポンジケーキ、ウエハース、ナッツだとかにチョコクリームをくねくねかけ回したもの。
ゴテゴテしたデザインの脚付きのガラス皿に、なんだかそういうのが全部乗っかってる、どえりゃあ食べもの。
だってね、プリン、目立ってなかったですよ。カラメルなんて完全にワキヤク。
値段もそこそこしたんでしょうけれど、口の中がバカになっちゃうような、そんなイメージだったんでありました。
でも、食べてみたい! って思っていて、注文する勇気が出なかった「プリン・ア・ラ・モード」なのでありました。
昭和のプリンが復活ってことなんでありましてですね、昭和のレトロ感あふれる喫茶店なんかで復活したりするんでしょうかね、あの昭和の「プリン・ア・ラ・モード」
でもねえ、まず、あの鑑定団に出てきそうなガラスの器が、もう世の中にないのかもしれませんね。
置き場にも困りそうですしね。
どこか、復活させてくれるでしょうかね、スイーツの王様、あのゴスロリ系ガラス皿に無節操になんでも乗っかっちゃってる、昭和の「プリン・ア・ラ・モード」
今なら注文できるかなあ、やっぱり、ちょっと、かなあ。
食べきったら、その満足感は絶対王様、キングクラスだとは思いますけどねえ。
浅草とかの喫茶店に行けば? やっぱムリ?
「プリン・ア・ラ・モード」はブームになってない? ん~。そっかあ。
昭和は遠くなりにけり。。。
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